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函館記念

第52回函館記念（Ｇ３）

７月17日（日）　函館競馬場　芝2000ｍ

　サマー2000シリーズの第２戦・函館記念。06年のシリーズ創設からしばらくは王者を出せなかったが、12年にはトランスワープがこのレースと新潟記念を連勝、そして13年はトウケイヘイローが札幌記念も連勝し、いずれもシリーズの王者に。そして昨年の優勝馬・ダービーフィズは函館記念１勝のみながらもチャンピオンとなり、ここ４年で３頭のシリーズ王者を輩出している。また、05年から07年にかけてエリモハリアーが３連覇を飾るなど、函館巧者・北海道巧者の活躍も多く見られるこの一戦を制するのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

１着候補は上位人気、２～３着には穴馬を

　過去10年の優勝馬10頭中９頭は４番人気以内。ただ、その４番人気以内の合計では【9.3.3.25】と、人気馬の２～３着は少ない傾向だ。特にここ５年は、勝ち馬５頭が２～４番人気、２～３着馬10頭は７番人気以下と、人気馬＋人気薄２頭の決着ばかりが続いている。この５年間の３連単は８万馬券から40万馬券。波乱を前提とした組み立てで挑みたい。ただし、11番人気以下になると２着１回のみと苦戦している。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-2-0-7	10.0%	30.0%	30.0%
2	2-1-2-5	20.0%	30.0%	50.0%
3	2-0-1-7	20.0%	20.0%	30.0%
4	4-0-0-6	40.0%	40.0%	40.0%
5	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
6	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
7	1-1-4-4	10.0%	20.0%	60.0%
8	0-2-2-6	0.0%	20.0%	40.0%
9	0-1-0-9	0.0%	10.0%	10.0%
10	0-2-0-8	0.0%	20.0%	20.0%
11～	0-1-0-51	0.0%	1.9%	1.9%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	06	07	08	09（札幌）	10	11	12	13	14	15
１着人気	1	7	4	4	2	4	4	3	2	3
２着人気	2	9	1	10	1	12	8	7	8	10
３着人気	3	2	2	8	5	7	7	8	7	7
単勝	330円	2,510円	690円	650円	570円	760円	720円	480円	710円	640円
馬連	950円	18,620円	1,830円	6,600円	1,540円	15,910円	9,870円	3,590円	5,000円	8,120円
馬単	1,760円	43,370円	3,980円	12,950円	3,190円	23,640円	16,050円	6,070円	8,740円	12,920円
３連複	1,880円	45,180円	3,020円	20,140円	4,080円	69,140円	24,550円	21,930円	16,130円	27,810円
３連単	7,350円	385,960円	17,620円	121,200円	20,350円	401,180円	152,360円	102,090円	85,710円	124,990円

好成績の４歳、６歳馬は不振

　牡・セン馬の年齢別では、４歳馬が複勝率43.8％と抜群の好成績。【2.3.2.9】と頭数は少なめだが、出走馬がいればぜひ注目したい。その他では、５歳馬が複勝率22.2％とまずまずの成績。そして７歳以上は、好走確率こそやや下がるものの８連対を記録しており、高齢馬も軽視は禁物だ。
　一方、６歳馬は【1.0.3.33】で連対率2.7％。11年マイネルスターリーや、昨年のエアソミュールが１番人気で８、４着に敗退しており評価は下がる。また、牝馬も【0.1.0.8】（２着は５歳）、09年以降はすべて圏外と苦戦傾向だ。

【性齢別成績（過去10年）】
性別	年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
牡・セン	3	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%
	4	2-3-2-9	12.5%	31.3%	43.8%
	5	3-2-3-28	8.3%	13.9%	22.2%
	6	1-0-3-33	2.7%	2.7%	10.8%
	7～	4-4-1-43	7.7%	15.4%	17.3%
牝馬	全	0-1-0-8	0.0%	11.1%	11.1%

２枠が連対率43.8％、優勝馬は２～４枠

　札幌で行われた09年を除く９回の枠番別では、２枠が【4.3.2.7】で連対率43.8％と群を抜いた好成績をマーク。昨年の２枠は２桁人気馬２頭だったが、10番人気のハギノハイブリッドが２着に激走して波乱を演出している。その２枠４頭も含め、優勝馬９頭はすべて２～４枠。５～８枠は連対率や複勝率でも２～４枠に見劣るため、まずは内めの枠から候補を探したい。

【枠番別成績（過去10年、09年札幌除く）】
枠番	成績	勝率	連対率	複勝率
1	0-1-2-13	0.0%	6.3%	18.8%
2	4-3-2-7	25.0%	43.8%	56.3%
3	3-0-0-14	17.6%	17.6%	17.6%
4	2-1-2-12	11.8%	17.6%	29.4%
5	0-2-0-15	0.0%	11.8%	11.8%
6	0-1-1-16	0.0%	5.6%	11.1%
7	0-1-1-15	0.0%	5.9%	11.8%
8	0-0-1-17	0.0%	0.0%	5.6%

巴賞組の取捨がカギに

　前走レース別では、巴賞出走馬が【4.5.3.41】と連対馬の半数近くを占めるが、この組の連対率は17.0％。買える馬と買えない馬の見極めが必要だ。好走馬は表に挙げた12頭で、巴賞１～３着だった馬の好走は３頭のみ。特に勝ち馬は【0.1.0.8】に終わっており、巴賞上位馬の過信は禁物。４～８着馬の好走が多く、４～８着馬合計では【1.4.3.16】で複勝率33.3％と上々の成績になる。ただし、表にあるように、この組が来る年はまとめて来る傾向にあり、買うか買わないか、ある程度決めつけてかかる手もある。

【前走巴賞からの好走馬（過去10年）】
年	馬名	人気	着順	前走人気	前走着順
06	エリモハリアー	1	1	1	2
07	エリモハリアー	7	1	6	11
07	ロフティーエイム	9	2	5	8
08	トーセンキャプテン	4	1	2	4
	フィールドベアー	1	2	3	1
	マンハッタンスカイ	2	3	1	6
09	サクラオリオン	4	1	7	3
	マヤノライジン	10	2	4	6
	メイショウレガーロ	8	3	2	5
12	イケトップガン	8	2	11	5
12	ミッキーパンプキン	7	3	3	6
13	アンコイルド	7	2	3	8

函館Ｗコース中心も、「一杯」は危険

　北海道開催のため、出走馬は函館、または札幌競馬場での追い切り馬が大半を占める。パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去８年の出走馬の追い切りを分析すると、中でも多数の好走馬を出すのは函館Ｗコース。【5.7.4.46】と、連対馬16頭中12頭を占めている。
　ただし、その函館Ｗコースで「一杯（叩一杯等も含む）」に追われた馬は【0.1.0.21】と惨憺たる成績。強目の連対率43.8％や、馬ナリの複勝率33.3％との差は明白だ。同じ函館Ｗコース追いでも、脚色の違いには注意したい。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りコース別成績（過去８年）】
コース	脚色	成績	勝率	連対率	複勝率
函館W	全	5-7-4-46	8.1%	19.4%	25.8%
	一杯	0-1-0-21	0.0%	4.5%	4.5%
	強目	3-4-0-9	18.8%	43.8%	43.8%
	馬ナリ	2-2-4-16	8.3%	16.7%	33.3%
函館ダ	全	2-1-0-22	8.0%	12.0%	12.0%
函館芝	全	0-0-3-18	0.0%	0.0%	14.3%
札幌芝	全	1-0-0-2	33.3%	33.3%	33.3%
札幌ダ	全	0-0-1-5	0.0%	0.0%	16.7%
その他	全	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%