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宝塚記念

第57回宝塚記念（Ｇ１）

６月26日（日）　阪神競馬場　芝2200ｍ

　春のグランプリ・宝塚記念。天皇賞（春）や安田記念など、既に春のＧ１に出走した馬に加え、中距離2200ｍのこのレースを大目標に調整してきた馬が激突。３歳馬の参戦こそなかなか実現しないが、古馬の実力馬が多く顔を並べる一戦だ。歴代の優勝馬も名馬揃いで、過去10年の優勝馬にもディープインパクト、オルフェーヴルと三冠馬が２頭を数える。近年は、13～14年にゴールドシップが連覇を達成、昨年はラブリーデイがＧ１初制覇を果たし、秋には天皇賞も制している。今年、春を締めくくる一番を制するのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

１番人気は安定も、ここ２年は波乱に

　過去10年、１番人気は【3.3.2.2】連対率60.0％と安定した成績。２番人気も連対率40.0％、３番人気は複勝率40.0％とまずまずの成績だ。また、昨年以外は１、２番人気から最低１頭は連対を果たしている。ただ、一昨年に06年以来となる人気薄の２頭好走があり、３連単は25万馬券。そして昨年は１～３着が６番人気以下ばかりで52万馬券と、ここ２年は急に荒れてきた。近年の傾向重視なら、思い切った穴狙いも考えられる。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	3-3-2-2	30.0%	60.0%	80.0%
2	2-2-0-6	20.0%	40.0%	40.0%
3	1-1-2-6	10.0%	20.0%	40.0%
4	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
5	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
6	2-0-1-7	20.0%	20.0%	30.0%
7	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
8	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
9	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
10	0-2-0-8	0.0%	20.0%	20.0%
11～	0-0-2-45	0.0%	0.0%	4.3%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	06（京都）	07	08	09	10	11	12	13	14	15
１着人気	1	3	5	2	8	6	1	2	1	6
２着人気	10	2	1	3	1	1	2	5	9	10
３着人気	9	4	11	1	3	3	6	1	8	11
単勝	110円	670円	1,130円	710円	3,780円	1,360円	320円	290円	270円	1,420円
馬連	1,920円	1,460円	1,080円	2,630円	5,150円	1,660円	1,010円	5,150円	8,990円	12,900円
馬単	2,070円	3,180円	3,200円	5,310円	16,990円	4,740円	1,760円	6,180円	10,210円	19,250円
３連複	22,370円	2,720円	10,660円	720円	7,920円	2,020円	3,230円	2,910円	57,870円	157,770円
３連単	43,850円	15,570円	55,780円	10,630円	77,160円	17,480円	11,550円	23,420円	251,440円	528,510円

５歳馬が５年連続連対中

　牡・セン馬の年齢別では、４歳から６歳まで連対率はほぼ互角。勝率と複勝率では４歳馬が一歩リードしている。ただ、牝馬も含めて考えると、11年にブエナビスタが優勝して以来、５歳馬が５年連続連対中。昨年は牡５歳のラブリーデイ、牝５歳デニムアンドルビーのワンツー決着だった。なお、７歳以上の好走２頭は、いずれも10年前の京都開催時である（ナリタセンチュリー、バランスオブゲーム）。

【性齢別成績（過去10年）】
性別	年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
牡・セン	3	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	4	5-1-3-27	13.9%	16.7%	25.0%
	5	3-3-1-29	8.3%	16.7%	19.4%
	6	2-2-2-21	7.4%	14.8%	22.2%
	7～	0-1-1-28	0.0%	3.3%	6.7%
牝馬	3	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	4	0-1-2-5	0.0%	12.5%	37.5%
	5	0-2-1-4	0.0%	28.6%	42.9%

勝ち馬は外枠、１、２枠は計２連対のみ

　年によって出走頭数にばらつきのあるレースだが、全体的には外枠から勝ち馬が多く出ており、阪神開催の９回では、６枠と８枠で計７勝。昨年は16番のラブリーデイ、10年には17番のナカヤマフェスタが優勝しており、多頭数の外枠も問題にならない。一方、１、２枠は２連対のみで、07年には１番人気のウオッカが１枠で８着敗退を喫している。１枠は複勝率が高いため、３連単や３連複で無視はできないものの、連対候補としては割引が必要だ。

【枠番別成績（過去９年・阪神）】
枠	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-0-4-9	7.1%	7.1%	35.7%
2	0-1-1-12	0.0%	7.1%	14.3%
3	1-1-2-12	6.3%	12.5%	25.0%
4	0-4-0-12	0.0%	25.0%	25.0%
5	0-2-0-15	0.0%	11.8%	11.8%
6	3-0-0-15	16.7%	16.7%	16.7%
7	0-0-1-18	0.0%	0.0%	5.3%
8	4-1-1-14	20.0%	25.0%	30.0%

鳴尾記念組に要注意、天皇賞組は大穴も

　前走レース別では、春の天皇賞組が【5.4.1.32】で、10年を除き毎年好走馬を輩出している。この天皇賞組で、今回３番人気以内に推される馬なら、天皇賞３着以内か２番人気以内のどちらかをクリアすることが好走条件。残る２頭は天皇賞が人気薄の大敗、そして今回も人気薄という穴馬だ。
　そしてもう１レース注目したいのは、４年前からステップレースになった鳴尾記念。それ以前の金鯱賞・Ｇ２からＧ３になり、重要度は低下するかとも思われたが、以降も４年連続で好走馬を輩出。昨年はラブリーデイが優勝した。鳴尾記念で３番人気以内かつ４着以内なら好走のチャンスがある。

【前走天皇賞、鳴尾記念からの好走馬（過去10年）】
前走	年	馬名	人気	着順	前走人気	前走着順
天皇賞（春）	06	ディープインパクト	1	1	1	1
	06	ナリタセンチュリー	10	2	10	12
	07	メイショウサムソン	2	2	2	1
	08	メイショウサムソン	1	2	2	2
	09	ドリームジャーニー	2	1	5	3
	11	エイシンフラッシュ	3	3	3	2
	12	オルフェーヴル	1	1	1	11
	13	ゴールドシップ	2	1	1	5
	14	ゴールドシップ	1	1	2	7
	15	デニムアンドルビー	10	2	9	10
鳴尾記念	12	ショウナンマイティ	6	3	1	2
	13	ダノンバラード	5	2	3	3
	14	カレンミロティック	9	2	2	4
	15	ラブリーデイ	6	1	2	1

栗東坂路組は１ハロンタイムに注目

　パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去８年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路組が【6.2.6.40】と他を圧倒。次いで栗東CW【1.4.1.22】となる。
　好走馬を多く出す栗東坂路組の時計を見ると、ラスト１ハロンの時計が12秒６以下だった馬が、好走馬14頭中12頭。12秒７～12秒９は２～３着に計２頭のみ。そして13秒０以上を要した馬は13頭すべて圏外に敗れている。全体の時計（４ハロン）は54秒を切ればいい程度だが、１ハロンは速い時計を出している馬を重視したい。　なお、過去８年、関東馬で唯一好走したナカヤマフェスタは、栗東坂路で追い切られており、美浦追い切り馬の好走はない。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【栗東坂路の追い切り時計別成績（過去８年）】
追い切り時計		成績	勝率	連対率	複勝率
４ハロン	～51.9	0-1-2-6	0.0%	11.1%	33.3%
	52.0～52.9	3-1-0-13	17.6%	23.5%	23.5%
	53.0～53.9	2-0-2-8	16.7%	16.7%	33.3%
	54.0～	1-0-2-13	6.3%	6.3%	18.8%
１ハロン	～12.3	2-0-3-6	18.2%	18.2%	45.5%
	12.4～12.6	4-1-2-12	21.1%	26.3%	36.8%
	12.7～12.9	0-1-1-9	0.0%	9.1%	18.2%
	13.0～	0-0-0-13	0.0%	0.0%	0.0%