春のマイル王決定戦・安田記念。今年で66回目を迎えるレースだが、創設からしばらくはハンデ重賞として行われており、グレード制が導入された84年より現在の位置づけとなった。以降、ニホンピロウイナーやヤマニンゼファー、タイキシャトルなど、数多くの名マイラーがこのレースを制してきた。しかし近年は、08～09年にダービー馬のウオッカが連覇。一昨年はスプリント路線を歩んだロードカナロア、そして昨年は前年秋の天皇賞馬・ジャスタウェイが優勝しているように、マイル路線を歩んだ馬ばかりが勝利を挙げているわけではない。昨年は、後に名マイラーの地位を不動のものとするモーリスが優勝。今年はどんなタイプの馬が勝利を飾るのか、過去の傾向を見てみよう。

　1951年に創設されて以降、これまで何度も条件が変更されてきた重賞レース、鳴尾記念。06年から新設された阪神競馬場の1800ｍの別定戦となり、12年からは現在と同じ６月の芝2000ｍとして行われ、宝塚記念のステップレースという位置づけとなった。昨年はラブリーデイが快勝し、同馬はその後、宝塚記念や天皇賞（秋）を制した。12～14年の鳴尾記念のデータと、11年までは５月末から６月頭にかけて芝2000ｍで行われていた金鯱賞のデータを使って、このレースを検証する。