春の天皇賞へ向けたステップレース・阪神大賞典。現在の時期になった87年以降、メジロマックイーンやスペシャルウィーク、テイエムオペラオー、そしてディープインパクトなど、多くの名馬がこのレースと天皇賞（春）を連勝している。近年はやや別路線組に押され気味だったが、昨年はこのレース３連覇を飾ったゴールドシップが、ついに春の天皇賞のタイトルを手にした。同馬が引退した今年、タイトルを手にするのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

　皐月賞を目前に控えた前哨戦・スプリングＳ。古くからトライアル競走に指定されており、現在は３着以内馬に優先出走権が与えられる。過去10年では、後の三冠馬・オルフェーヴル（11年）をはじめ、06年の二冠馬・メイショウサムソン、09年のアンライバルド、そして13年のロゴタイプと、４頭のスプリングＳ優勝馬が皐月賞を制した。また、昨年は本競走１着のキタサンブラック、２着のリアルスティールが、皐月賞ではドゥラメンテの前に敗れたものの、秋に菊花賞で１、２着を占めている。皐月賞はもちろん、後のＧ１へ向けても重要なこの一戦を制するのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

　桜花賞を目指す３歳牝馬にとって、トライアル的な意味を持つフラワーカップ。以前は出走馬のレベルがあまり高くなかったが、最近は好メンバーが揃うことが多く、優勝馬が後にＧ１レースを勝利するケースが多い。最近10年では06年のキストゥヘヴンが続く桜花賞を勝利。08年のブラックエンブレムは秋になって秋華賞を優勝している。また、10年のオークスで同着優勝を果たしたサンテミリオンも、フラワーＣに出走していた。昨年はアルビアーノが勝利し、同馬は次走のＮＨＫマイルＣで２着と好走した。今年はどんなレースになるだろうか。過去10年のデータなどから、レースの傾向を導く。

　スピード自慢の３歳馬が数多く出走するファルコンＳ。05年までは６月に1200ｍの距離で実施されていたが、06年に開催時期が３月に変更され、５月に行われるＮＨＫマイルＣのステップレースとなった。さらに中京競馬場がリニューアルした12年からは、距離が1400ｍに延長されて実施されている。最近の優勝馬のＮＨＫマイルＣの成績は、09年のジョーカプチーノが優勝、13年のインパルスヒーローが２着、08年のダノンゴーゴーが３着に入るなど、なかなか好成績を残している。昨年は14番人気のタガノアザガルが勝利して大波乱となった。今年はどんなレースになるだろうか。ファルコンＳの傾向を過去のデータから検証する。