中央競馬では年明け最初のＧ１競走となるフェブラリーＳ。しかし「ダートＧ１戦線」という視点では前年秋の南部杯からチャンピオンズＣ、東京大賞典などが連なっており、その連戦の締めくくりとなる一戦だ。97年にＧ１へと昇格し、ヴァーミリアンやエスポワールシチー、トランセンドなど、歴史に名を残すダート巧者がずらりと優勝馬に名を連ねている。一昨年は超人気薄のコパノリッキーが優勝したが、その後の活躍はみなさんご存じの通りで、昨年は１番人気に応えて見事連覇を飾っている。今年はそのコパノリッキーの３連覇となるのか、それとも他馬が待ったをかけるのか。過去の傾向を見てみよう。

　牝馬限定のマイル重賞・京都牝馬Ｓ。昨年は暮れに同じマイル戦のターコイズＳが新設（重賞昇格）され、その影響で愛知杯が年明けの１月に移動。そして本競走は、従来の１月下旬からこの時期に繰り下がっての施行となる。
　５月に行われる同距離のＧ１・ヴィクトリアＭまで間隔はあるものの、このレースの出走馬からも同レースの好走馬が多く出ている。昨年は、本競走を９番人気で制したケイアイエレガントが、ヴィクトリアＭも12番人気の人気薄ながら２着に激走。ほかに、12年の優勝馬・ドナウブルーが７番人気で２着。また、09年にはこのレースでは２番人気・９着だったコイウタが12番人気で制するなど、ヴィクトリアＭで波乱を演出した馬も少なくない。そんな京都牝馬Ｓの過去の傾向を見てみよう。

　長距離の名物重賞レース、ダイヤモンドＳ。長い間3200ｍの距離で争われていたが、04年に現在と同じ3400ｍになり、ＪＲＡの重賞ではステイヤーズＳ（3600ｍ）に次ぐ長距離となった。ＪＲＡの3000ｍを超える平地重賞は、このダイヤモンドＳ以外は、天皇賞（春）、菊花賞、阪神大賞典、ステイヤーズＳの４つしかなく、長距離を得意にしている馬にとっては貴重なレースだ。ただ、天皇賞（春）を狙う古馬トップクラスの実力馬は、重いハンデを嫌って参戦することはあまりなく、出走馬のレベルがイマイチのことが多い。長い距離特有の騎手による駆け引きにも注目が集まる。昨年はフェイムゲームが勝利し、一昨年に続く連覇を達成した。今年はどんなレースになるだろうか。過去の結果から、レースの傾向を分析する。

　小倉競馬場の芝1800ｍのハンデ戦、小倉大賞典。ローカルのＧ３ハンデ戦という条件のためか、毎年、個性的な馬が出走する傾向にある。中でも05年の勝ち馬メイショウカイドウは、続く北九州記念と小倉記念を制し、同一年の小倉で行われる重賞レースを３つ勝利して、いわゆる「小倉三冠」を成し遂げた。また、07年にはセン馬のアサカディフィートが９歳で優勝し、なんと翌年には10歳で勝利して連覇を達成した。昨年はカレンブラックヒルが勝利した。一癖も二癖もありそうな小倉大賞典の傾向を、過去のデータから探る。