春の天皇賞へと繋がる一戦・京都記念。今後は阪神大賞典や、中山の日経賞なども控えているが、京都記念は天皇賞と同じ京都競馬場で行われるステップレースだ。近年では、10～13年に４年連続で本競走出走馬が天皇賞で好走しており、10年のジャガーメイル（京都記念２着）、11年のヒルノダムール（同３着）は天皇賞馬に輝いた。
　ほかに、同距離の宝塚記念や、距離が近い秋の天皇賞で好走する馬も見られる。昨年の優勝馬・ラブリーデイは春の天皇賞こそ８着に敗退したが、その後、宝塚記念と秋の天皇賞を制している。今年、Ｇ１制覇へ向けて前進するのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

　クラシックの登竜門といわれている共同通信杯。悲劇の名馬の名を冠した「トキノミノル記念」がサブタイトル。日本ダービーと同じ東京競馬場で行われるため、東京コースを経験させるために、厩舎の期待馬が出走することが多く、レースのレベルは高い。歴代の優勝馬はビッグネームが顔を揃え、ミスターシービー（83年）やナリタブライアン（94年）などの３冠馬を輩出している。近年もこのレースの上位馬が世代の主役となるケースが多く、12年はクラシック２冠馬ゴールドシップとダービー馬ディープブリランテがワンツー決着。14年に勝利したイスラボニータは皐月賞馬となった。昨年は世代屈指の実力馬リアルスティールが勝利し、２着のドゥラメンテは皐月賞とダービーを制した。今年もクラシックに向けて重要なレースになりそうだ。過去のデータからレースの傾向を探る。

　春の牝馬クラシック路線のステップレースであるクイーンカップ。東京競馬場の芝1600ｍで行われるため、1600ｍの桜花賞と、東京競馬場で実施されるオークスを目標とする素質馬が数多く出走し、毎年好レースが繰り広げられている。過去10年の勝ち馬で３歳限定のＧ１を制した馬はいないが、08年のリトルアマポーラがエリザベス女王杯を勝利している。また06年のコイウタと11年のホエールキャプチャは、翌年に同じ東京競馬場芝1600ｍで行われたヴィクトリアマイルを制覇し、12年のヴィルシーナはヴィクトリアマイルを連覇している。昨年はキャットコインが勝利し、２着になったミッキークイーンはのちにオークスと秋華賞のタイトルを獲得した。そんなクイーンカップの傾向を、過去のデータから検証する。