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きさらぎ賞
東京新聞杯

第56回きさらぎ賞（Ｇ３）

２月７日（日）　京都競馬場　芝1800ｍ

　クラシックを目指す素質馬が多く出走するきさらぎ賞。関西馬優勢の傾向が強まった90年代半ば以降は、出走馬から後のＧ１馬や、Ｇ１好走馬を数多く輩出している。特に日本ダービー好走馬が多く、96年以降ではネオユニヴァースなど４勝。また、11年には同じ京都の菊花賞１～３着を、オルフェーヴルなどきさらぎ賞出走馬が独占した。昨年も優勝馬のルージュバックがオークスで２着になるなど、今年のＧ１を占う上で重要なこの一戦。クラシックへと名乗りをあげるのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

１～２番人気は安定も…

　過去10年、１番人気は連対率60.0％、２番人気は複勝率70.0％と安定。３番人気も複勝率40.0％なら悪くない。ただ、出走頭数がさほど多くない割に人気薄の好走も目立ち、09年には10頭立てしんがり人気のエンブリオが３着。13～14年も８～９頭立てで６番人気が馬券に絡んでいる。頭数が少ないからといって、あまり絞りすぎると穴馬の激走に遭う可能性もあるレースだ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	3-3-0-4	30.0%	60.0%	60.0%
2	2-3-2-3	20.0%	50.0%	70.0%
3	2-0-2-6	20.0%	20.0%	40.0%
4	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
5	1-2-0-7	10.0%	30.0%	30.0%
6	1-0-2-7	10.0%	10.0%	30.0%
7	0-0-2-8	0.0%	0.0%	20.0%
8	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
9	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%
10	0-0-1-5	0.0%	0.0%	16.7%
11～	0-0-0-13	0.0%	0.0%	0.0%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	06	07	08	09	10	11	12	13	14	15
出走頭数	12頭	8頭	15頭	10頭	11頭	12頭	13頭	8頭	9頭	8頭
１着人気	2	3	8	1	5	3	1	6	2	1
２着人気	1	2	5	2	1	8	4	5	1	2
３着人気	7	4	7	10	6	2	2	3	6	3
単勝	420円	910円	2,120円	150円	1,380円	510円	210円	830円	250円	170円
馬連	610円	850円	9,140円	320円	1,300円	10,280円	830円	2,770円	150円	260円
馬単	1,320円	2,230円	20,710円	440円	3,860円	18,610円	1,260円	5,510円	380円	390円
３連複	3,650円	2,160円	30,820円	11,440円	3,610円	10,200円	1,420円	3,700円	1,200円	420円
３連単	15,470円	13,570円	213,030円	31,180円	23,630円	89,500円	4,970円	28,120円	3,310円	1,270円

小型馬でも健闘、大型馬は勝ちきれない

　馬体重別の成績を見ると、11年に432キロのトーセンラーが優勝するなど、中～小型馬でもあまり好走確率が下がらない傾向にある。一方、500キロ以上の大型馬は合計で【1.3.3.12】複勝率36.8％だが、１勝止まりに終わっている。中でも、２番人気以下だと【0.1.3.10】と好走しても３着までが多くなる（500キロ以上・１番人気は【1.2.0.2】）。

【馬体重別成績（過去10年）】
馬体重	成績	勝率	連対率	複勝率
420kg未満	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
430kg～439kg	1-1-0-4	16.7%	33.3%	33.3%
440kg～449kg	0-1-2-4	0.0%	14.3%	42.9%
450kg～459kg	2-2-1-12	11.8%	23.5%	29.4%
460kg～469kg	1-0-3-13	5.9%	5.9%	23.5%
470kg～479kg	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
480kg～489kg	1-3-0-10	7.1%	28.6%	28.6%
490kg～499kg	4-0-1-10	26.7%	26.7%	33.3%
500kg～509kg	1-1-2-3	14.3%	28.6%	57.1%
510kg～519kg	0-1-1-6	0.0%	12.5%	25.0%
520kg以上	0-1-0-3	0.0%	25.0%	25.0%

勝ち馬は主に前走2000ｍ戦出走馬から

　連対馬の前走を見ると、1600ｍ戦に出走していたのは２頭だけで、ともに重賞競走。重賞以外からのステップなら、狙えるのは1800～2000ｍ出走馬になる。特に優勝馬は10頭中７頭が2000ｍ戦と、２着馬（10頭中５頭）に比べ、2000ｍ組の割合が高い。また、前走が未勝利勝ちだった連対馬３頭は、すべてきさらぎ賞と同じ京都芝外・1800ｍ戦を勝ち上がってきた馬だった。
　ほかに、好走馬20頭中18頭が前走３番人気以内。そして同じく18頭が前走３着以内。17頭はその双方を満たしているため、前走は「３番人気以内かつ３着以内」をクリアしている馬を中心にしたい。

【１～２着馬の前走（過去10年）】
着順	年	馬名	人気	前走	前走コース	前走人気	前走着順
１着馬	06	ドリームパスポート	2	京都２歳Ｓ	京都芝2000ｍ	2	2
	07	アサクサキングス	3	ラジオNIKKEI杯２歳Ｓ	阪神芝2000ｍ	4	5
	08	レインボーペガサス	8	全日本２歳優駿	川崎ダ1600ｍ	1	3
	09	リーチザクラウン	1	ラジオNIKKEI杯２歳Ｓ	阪神芝2000ｍ	1	2
	10	ネオヴァンドーム	5	未勝利	京都芝1800ｍ	1	1
	11	トーセンラー	3	福寿草特別	京都芝2000ｍ	1	3
	12	ワールドエース	1	若駒Ｓ	京都芝2000ｍ	1	2
	13	タマモベストプレイ	6	シンザン記念	京都芝1600ｍ	3	3
	14	トーセンスターダム	2	京都２歳Ｓ	京都芝2000ｍ	1	1
	15	ルージュバック	1	百日草特別	東京芝2000ｍ	2	1
２着馬	06	メイショウサムソン	1	中京２歳Ｓ	中京芝1800ｍ	2	1
	07	ナムラマース	2	ラジオNIKKEI杯２歳Ｓ	阪神芝2000ｍ	2	3
	08	スマイルジャック	5	若竹賞	中山芝1800ｍ	1	3
	09	リクエストソング	2	福寿草特別	京都芝2000ｍ	2	1
	10	レーヴドリアン	1	福寿草特別	京都芝2000ｍ	2	1
	11	リキサンマックス	8	未勝利	京都芝1800ｍ	9	1
	12	ヒストリカル	4	福寿草特別	京都芝2000ｍ	2	4
	13	マズルファイヤー	5	未勝利	京都芝1800ｍ	1	1
	14	バンドワゴン	1	エリカ賞	阪神芝2000ｍ	1	1
	15	ポルトドートウィユ	2	シクラメン賞	阪神芝1800ｍ	2	1

「馬ナリ」の人気馬は安定感抜群、穴なら「一杯」

　過去８年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で分析すると、１～３番人気馬のうち「馬ナリ」で追われた馬が【4.0.1.1】で複勝率83.3％。昨年１番人気で優勝したルージュバックも馬ナリだった。「一杯（叩一杯等も含む、以下同）」の馬も好走は多いが、３着以内７頭中６頭は２～３着に終わっている。
　一方、４番人気以下は逆に「一杯」に追われた馬が中心で【3.3.2.36】。４番人気以下の好走馬11頭中８頭はしっかり「一杯」で追い切られた馬だ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りの脚色と人気（過去８年）】
	脚色	成績	勝率	連対率	複勝率
１～３番人気	一杯	1-4-2-9	6.3%	31.3%	43.8%
	強目	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%
	馬ナリ	4-0-1-1	66.7%	66.7%	83.3%
４番人気以下	一杯	3-3-2-36	6.8%	13.6%	18.2%
	強目	0-1-1-10	0.0%	8.3%	16.7%
	馬ナリ	0-0-1-4	0.0%	0.0%	20.0%

第66回　東京新聞杯（Ｇ３）

２月７日（日）東京競馬場　芝1600ｍ

　安田記念やヴィクトリアマイルと同じ東京競馬場の芝1600ｍで行われるため、毎年、実力のあるマイラーが数多く出走する東京新聞杯。このレースの勝ち馬は、その後Ｇ１タイトルを手にすることが多い。最近では07年のスズカフェニックが高松宮記念を勝利したのをはじめ、08年のローレルゲレイロは翌年の高松宮記念とスプリンターズＳを制している。また、14年はすでにＧ１のヴィクトリアマイルを勝っているホエールキャプチャが勝利した。昨年はヴァンセンヌが重賞初制覇を果たすと、安田記念でも２着に好走した。今年はどの馬が優勝するだろうか。過去の傾向を探っていく。

写真：競馬ブック

栗東坂路で助手が騎乗していた馬が強い

　パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」を使い、過去８年の追い切りコース別の成績を検証した。好走馬が圧倒的に多いのは栗東坂路組【3.4.4.35】だが、複勝率が23.9％と平均的。好走確率が高いのは栗東Ｐ組【0.1.1.1】で複勝率が66.7％だが、このコースを使用したのが３頭しかいないので、信頼していいか微妙なところだ。
　好走馬がもっとも多い栗東坂路組の特徴はあるだろうか。騎乗者が助手だった場合は【2.4.4.22】複勝率31.3％と好走確率が高いのに対して、騎乗者が騎手の場合は【1.0.0.13】複勝率7.1％と成績が悪かった。栗東坂路で助手が騎乗していた馬を狙うべし。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りコース別の成績（過去8年）】
場所	コース	成績	勝率	連対率	複勝率
栗東	坂路	3-4-4-35	6.5%	15.2%	23.9%
	ＣＷ	0-1-2-13	0.0%	6.3%	18.8%
	Ｐ	0-1-1-1	0.0%	33.3%	66.7%
	旧ＤＷ	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	Ｂ	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
美浦	南坂路	2-0-0-13	13.3%	13.3%	13.3%
	南Ｗ	1-1-1-19	4.5%	9.1%	13.6%
	南Ｐ	2-1-0-16	10.5%	15.8%	15.8%
	南Ｄ	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	南芝	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%

【栗東坂路の騎乗者別の成績（過去８年）
騎手	1-0-0-13	7.1%	7.1%	7.1%
助手	2-4-4-22	6.3%	18.8%	31.3%

基本的に荒れるが、たまに堅く決まる

　平均配当は馬連が１万2249円、３連単は41万8769円でかなり荒れている。馬連は万馬券が５回あるが、2000円以下も３回あり、大荒れかガチガチのどちらかになる可能性が高い。１番人気【1.1.2.6】と２番人気【2.2.1.5】はまずまず健闘しているが、ともに馬券に絡んだのが３回あり、揃って消えたのも４回ある。６番人気以下が馬券圏内30頭中12頭を占めており、人気薄の台頭が目立つレースといえる。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-1-2-6	10.0%	20.0%	40.0%
2	2-2-1-5	20.0%	40.0%	50.0%
3	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
4	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
5	2-1-2-5	20.0%	30.0%	50.0%
6	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
7	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
8	2-0-0-8	20.0%	20.0%	20.0%
9	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
10～	1-2-1-63	1.5%	4.5%	6.0%

京都金杯とマイルＣＳ組の有力馬が飛ぶ

　ステップレースは、ニューイヤーＳ組【3.3.2.16】が７頭で最多で、複勝率も33.3％と高い。1600万下組【2.0.1.6】と阪神カップ組【2.0.2.9】も複勝率が30％を超えており、成績がよい。
　京都金杯組【1.3.2.29】は６頭馬券に絡んでいるが、勝率2.9％と低く、複勝率は17.1％とイマイチ。また、京都金杯で１～３着馬の成績は、【0.1.1.12】と散々。京都金杯で４着以下【1.2.1.17】のが成績は良い。Ｇ１のマイルＣＳ組【1.0.1.12】も成績が悪く、１番人気の支持された３頭が馬券圏外に敗れている。

【主な前走のレース別の成績（過去10年）】
前走	成績	勝率	連対率	複勝率
ニューイヤーＳ	3-3-2-16	12.5%	25.0%	33.3%
1600万下	2-0-1-6	22.2%	22.2%	33.3%
阪神カップ	2-0-2-9	15.4%	15.4%	30.8%
京都金杯	1-3-2-29	2.9%	11.4%	17.1%
マイルＣＳ	1-0-1-12	7.1%	7.1%	14.3%
エリザベス女王杯	1-0-0-2	33.3%	33.3%	33.3%
キャピタルＣ	0-2-0-4	0.0%	33.3%	33.3%
中山金杯	0-1-1-5	0.0%	14.3%	28.6%
ファイナルＳ	0-1-0-2	0.0%	33.3%	33.3%
中日新聞杯	0-0-1-2	0.0%	0.0%	33.3%

【京都金杯組の着順別成績（過去10年）】
京都金杯の着順	成績	勝率	連対率	複勝率
１着	0-1-0-5	0.0%	16.7%	16.7%
２着	0-0-1-3	0.0%	0.0%	25.0%
３着	0-0-0-4	0.0%	0.0%	0.0%
４着	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%
５着	1-0-0-3	25.0%	25.0%	25.0%
6～9着	0-1-0-7	0.0%	12.5%	12.5%
10着～	0-1-0-6	0.0%	14.3%	14.3%

58キロ以上以上の牡・セン馬は危険

　東京新聞杯は、賞金を稼げば稼ぐほど斤量が重くなる別定戦で行われる。牡・セン馬は、58キロ以上を背負った馬が10頭すべてが４着以下に沈んでいる。08年の１番人気カンパニー、08年の２番人気エイシンデピュティなどの人気馬が、58キロを背負って馬券圏外に敗れている。牝馬は14頭出走して、馬券に絡んだのは、14年に57キロ（牡馬なら59キロに相当）を背負って勝利したホエールキャプチャのみ。サンプル数が少ないが、牡・セン馬とは逆の傾向にあるようだ。

【斤量別の成績（過去10年）】【斤量別の成績（過去10年）】
性別	斤量	成績	勝率	連対率	複勝率
牡・セン馬	53kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	54kg	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	55kg	2-1-2-9	14.3%	21.4%	35.7%
	56kg	5-8-7-76	5.2%	13.5%	20.8%
	57kg	2-1-1-16	10.0%	15.0%	20.0%
	58kg	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%
	59kg	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	60kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	合計	9-10-10-114	6.3%	13.3%	20.3%
牝馬	52kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	54kg	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%
	55kg	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
	56kg	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	57kg	1-0-0-0	100.0%	100.0%	100.0%
	合計	1-0-0-13	7.1%	7.1%	7.1%

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