今週の重賞データCheck|アメリカＪＣＣ,東海ステークスの分析を無料公開中！

アメリカＪＣＣ
東海ステークス

第57回アメリカジョッキークラブＣ（Ｇ２）

１月24日（日）　中山競馬場　芝2200ｍ

　有馬記念の約１カ月後に、同じ中山競馬場で行われるアメリカＪＣＣ。春の天皇賞や宝塚記念へと繋がる古馬中～長距離路線の一戦で、有馬記念から出走しやすいレース間隔ということもあり、年によっては実力馬の参戦も見られるＧ２競走だ。グレード制導入後では、87年ミホシンザン、99年スペシャルウィークといったＧ１馬が優勝。近年はＧ１馬の勝利はないが、07年にはここで重賞初制覇を達成したマツリダゴッホが、年末に有馬記念を制覇。また、12年のルーラーシップは香港Ｇ１制覇のほか、宝塚記念２着など同年のＧ１で好走を重ねた。今年はどの馬がＧ１戦線へ向け好発進を切るのか、過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

優勝馬は５番人気以内も、１番人気は不振

　過去10年の優勝馬はすべて５番人気以内だが、１番人気は【2.0.0.8】。昨年、断然人気のゴールドシップが７着に敗退したのは記憶に新しい。また、３番人気も【1.0.2.7】に終わっているため、１～３番人気馬から２頭が馬券に絡んだ年は10年で３回しかない。配当と好走確率のバランスが良いのは、複勝率40.0％を記録する４～６番人気あたりだ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	2-0-0-8	20.0%	20.0%	20.0%
2	3-3-2-2	30.0%	60.0%	80.0%
3	1-0-2-7	10.0%	10.0%	30.0%
4	2-0-2-6	20.0%	20.0%	40.0%
5	2-2-0-6	20.0%	40.0%	40.0%
6	0-1-3-6	0.0%	10.0%	40.0%
7	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
8	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
9	0-2-0-8	0.0%	20.0%	20.0%
10	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
11～	0-1-0-28	0.0%	3.4%	3.4%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	06	07	08	09	10	11	12	13	14	15
１着人気	5	2	2	4	5	1	1	3	2	4
２着人気	2	5	9	2	9	6	2	5	11	7
３着人気	4	6	6	7	3	3	4	2	6	2
単勝	970円	320円	610円	700円	900円	190円	140円	600円	570円	1,380円
馬連	1,640円	1,690円	7,040円	1,650円	10,990円	2,210円	300円	3,360円	14,960円	11,950円
馬単	4,220円	2,610円	13,170円	3,640円	20,820円	2,840円	390円	5,170円	25,160円	20,860円
３連複	3,860円	7,210円	24,420円	5,340円	14,110円	4,040円	560円	2,740円	52,170円	20,340円
３連単	28,100円	28,670円	142,190円	27,530円	111,460円	18,300円	1,270円	20,710円	299,470円	169,220円

５歳馬が中心か

　牡・セン馬の年齢別では、４歳馬が【1.3.1.12】で連対率、複勝率ともトップだが、過去５年では【0.1.1.8】と今ひとつ。一方、５歳馬は【3.0.4.17】で、複勝率は４歳とほぼ並ぶ29.2％。そして過去５年では【3.0.2.4】複勝率55.6％と特に近年の成績が良く、５歳馬が中心になるだ。また、６歳以上のベテランも軽視はできないレースだ。なお、前週の日経新春杯と違い、牝馬は【0.0.0.6】と好走がない。

【性齢別成績（過去10年）】
性別	年齢	成績	勝率	連対率	複勝率	過去５年
牡・セン	４歳	1-3-1-12	5.9%	23.5%	29.4%	0-1-1-8
	５歳	3-0-4-17	12.5%	12.5%	29.2%	3-0-2-4
	６歳	3-1-3-25	9.4%	12.5%	21.9%	2-1-1-13
	７歳～	3-6-2-39	6.0%	18.0%	22.0%	0-3-1-23
	全	10-10-10-93	8.1%	16.3%	24.4%	5-5-5-48
牝馬	全	0-0-0-6	0.0%	0.0%	0.0%	0-0-0-4

優勝馬は中枠から

　枠番別では、３～６枠が【9.7.3.43】と優勝馬10頭中９頭。連対率も25.8％と優秀だ。対して内の１～２枠は【0.1.3.22】連対率3.8％と不振。外の７～８枠も【1.2.4.34】同7.3％と今ひとつに終わっており、内枠や外枠を買う場合も、馬単や３連単では２～３着候補までの狙いになる。

【枠番別成績（過去10年）】
枠番	成績	勝率	連対率	複勝率
1	0-1-1-11	0.0%	7.7%	15.4%
2	0-0-2-11	0.0%	0.0%	15.4%
3	4-1-0-8	30.8%	38.5%	38.5%
4	0-2-1-12	0.0%	13.3%	20.0%
5	2-2-2-10	12.5%	25.0%	37.5%
6	3-2-0-13	16.7%	27.8%	27.8%
7	1-1-2-16	5.0%	10.0%	20.0%
8	0-1-2-18	0.0%	4.8%	14.3%
1～2	0-1-3-22	0.0%	3.8%	15.4%
3～6	9-7-3-43	14.5%	25.8%	30.6%
7～8	1-2-4-34	2.4%	7.3%	17.1%

中山芝22～2500の前年重賞実績馬に注目

　前走レース別では、有馬記念組が【4.2.1.11】連対率33.3％だが、人気になりがちで妙味は薄い。また、出走馬の多い中山金杯組は【2.2.1.21】連対率15.4％と、さほど目立たない成績だ。
　注目したいのは、前走以外も含め、前年に中山芝2200～2500ｍのＧ２で好走した実績馬。過去10年のうち８回はこれに該当する馬が好走しており、特にここ２年はヴェルデグリーン、クリールカイザーが連勝中だ。配当妙味もそこそこある馬が多く好走しており、今年も該当馬がいれば注意したい。

【前年中山芝22～2500m・Ｇ２で３着以内があった好走馬（過去10年）】
年	馬名	人気	着順	前年中山実績
06	フサイチアウステル	2	2	セントライト記念２着
08	トウショウナイト	9	2	日経賞２着
09	エアシェイディ	2	2	アメリカＪＣＣ１着
09	トウショウシロッコ	7	3	オールカマー３着
10	ネヴァブション	5	1	アメリカＪＣＣ１着
10	トウショウシロッコ	3	3	アメリカＪＣＣ３着
11	ネヴァブション	3	3	アメリカＪＣＣ１着
12	ゲシュタルト	4	3	オールカマー２着
14	ヴェルデグリーン	2	1	オールカマー１着
15	クリールカイザー	4	1	オールカマー３着

優勝馬は「コース」「併せ」「助手騎乗」

　パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で過去８年の出走馬の追い切りを分析すると、優勝馬の傾向に大きな偏りが出ている。まず８頭すべてに共通するのが、併せ馬で追い切られていたこと（先着４頭、同入３頭）。そして８頭中７頭は調教助手が騎乗、そして同じく７頭はコース追いだった。
　なお、単走で追い切られた馬は【0.4.4.41】連対率8.2％。騎手騎乗の追い切り馬は【1.3.6.38】同8.3％。そして坂路追いは、栗東が【1.1.2.21】連対率8.0％、美浦は【0.2.1.10】連対率15.4％。過去８年全体の連対率は14.7％で、美浦坂路以外はこれを下回っている。勝ち馬候補以外でも、「コース」「併せ」「助手騎乗」の追い切り馬には注目が必要だ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【優勝馬の追い切り（過去８年）】
年	馬名	性齢	人気	コース	馬場	騎乗者	時計	位置	脚色	併せ
08	エアシェイディ	牡７	2	美北Ｃ	稍	助手	66.8-52.6-39.0-12.7	7	強目	0.2秒先着
09	ネヴァブション	牡６	4	美南Ｐ	良	助手	82.2-66.3-52.2-38.7-12.7	4	馬ナリ	同入
10	ネヴァブション	牡７	5	美北Ｃ	良	助手	64.0-50.0-37.6-12.9	4	馬ナリ	0.6秒先着
11	トーセンジョーダン	牡５	1	栗東坂	良	助手	1回 51.7-…-25.2-12.7		一杯	0.1秒先着
12	ルーラーシップ	牡５	1	栗東CW	良	福永	85.1-68.1-52.3-38.8-12.3	7	馬ナリ	0.4秒先着
13	ダノンバラード	牡５	3	栗東CW	重	助手	85.2-68.4-52.8-39.1-12.1	6	一杯	0.5秒先着
14	ヴェルデグリーン	牡６	2	美南Ｗ	重	助手	66.6-52.0-37.8-13.3	7	直一杯	同入
15	クリールカイザー	牡６	4	美南Ｗ	良	助手	66.2-50.1-36.9-13.3	3	馬ナリ	同入

第33回東海ステークス（Ｇ２）

１月24日（日）中京競馬場　ダ1800ｍ

　今年で33回目を迎えるダートの重賞レース、東海Ｓ。84年に創設されたウインターステークスが前身で、レース名や開催条件は何度か変更され、主に５月に中京競馬場のダート2300ｍで行われていた。13年から１月に移行され、中京競馬場のダート1800ｍとして開催されている。13年のグレープブランデーや15年のコパノリッキーは、この東海Ｓに続きフェブラリーＳも勝利しており、フェブラリーＳを展望するうえで重要な意味を持っている。13～15年のデータと、これまでこの時期に似たような条件で行われていた平安Ｓ（京都競馬場ダ1800ｍ）をあわせたデータからレースの傾向を明らかにする。

写真：競馬ブック

栗東Ｐ組と美浦南Ｗ組の高齢馬

　パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去３年の追い切りコース別の成績を検証した。好成績を残しているのは栗東Ｐ組【1.1.0.3】と美浦南Ｗ組【0.2.0.3】でどちらも連対率と複勝率が40％と高かった。多くの馬が利用した栗東坂路組【1.0.1.17】は複勝率10.5％と不調で、栗東ＣＷ組【1.0.2.12】は複勝率20.0％と平均的だった。
　好走確率の高かった栗東Ｐ組と美浦南Ｗ組を合せた特徴は、年齢が６歳以下だと【0.0.0.3】と全滅で、７歳以上は【4.0.0.3】と好走確率が高かった。栗東Ｐ組と美浦南Ｗ組の高齢馬が狙い目といえる。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りコース別の成績（過去3年）】
場所	コース	成績	勝率	連対率	複勝率
栗東	坂路	1-0-1-17	5.3%	5.3%	10.5%
	ＣＷ	1-0-2-12	6.7%	6.7%	20.0%
	Ｐ	1-1-0-3	20.0%	40.0%	40.0%
美浦	南坂路	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	南Ｗ	0-2-0-3	0.0%	40.0%	40.0%
	南Ｄ	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%

１番人気から中穴が狙い目

　１番人気【2.4.1.3】は複勝率が70％と信頼できる。また、東海Ｓが１月に移行した過去３年はいずれも馬券に絡んでいる。２、４番人気は複勝率が20％と低調だが、３番人気【1.3.1.5】は複勝率50％とまずまず。２桁人気【1.0.1.62】はめったに来ない。５番人気【2.0.2.6】や８番人気【0.1.2.7】が好成績を残している。

【人気別成績（過去3年＋と06～12年の平安Ｓ）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	2-4-1-3	20.0%	60.0%	70.0%
2	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
3	1-3-1-5	10.0%	40.0%	50.0%
4	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
5	2-0-2-6	20.0%	20.0%	40.0%
6	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
7	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
8	0-1-2-7	0.0%	10.0%	30.0%
9	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
10～	1-0-1-62	1.6%	1.6%	3.1%

５歳が強く、７歳以上にも注意！

　年齢別の成績は５歳【5.3.4.24】が勝率、連対率、複勝率のすべての項目で圧倒的に高い。４歳【1.2.3.22】は複勝率21.4％と悪くないが、１着を１頭しか出しておらず連下候補。７歳以上の高齢馬は３勝２着４回と好成績を残しており、冬のダート重賞はキャリア豊富なベテランを買うのがよさそう。

【年齢別成績（過去3年＋と06～12年の平安Ｓ）】
年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
４歳	1-2-3-22	3.6%	10.7%	21.4%
５歳	5-3-4-24	13.9%	22.2%	33.3%
６歳	1-1-3-43	2.1%	4.2%	10.4%
７歳	2-3-0-23	7.1%	17.9%	17.9%
８歳	1-1-0-10	8.3%	16.7%	16.7%

東京大賞典で３着以内が堅実

　前走のレース別成績では、東京大賞典組【3.2.0.4】、チャンピオンズＣ組（ＪＣダートも含む）【2.3.1.9】、1600万下組【2.1.3.13】の３つが好走馬が多く、好走確率も高い。東京大賞典で３着以内だと【3.1.0.1】と好成績だが、４着だと【0.1.0.3】と凡走するケースが目立つ。チャンピオンズＣ（ＪＣダートも含む）で８着以内【2.3.0.4】はまずまずだが、９着以下【0.0.1.5】は成績がよくない。1600万下組の好走馬６頭の人気は５、８、９、１、６、８と人気薄ばかりだった。
　前走の距離別成績は、同距離の1800ｍ【5.6.7.69】と１ハロン長い2000ｍ【4.3.2.18】が好走馬30頭中27頭を占めて。前走1600ｍ以下は19頭すべてが馬券圏外に敗れている。

【主な前走のレース別成績（過去3年＋と06～12年の平安Ｓ）】
前走レース名	成績	勝率	連対率	複勝率
東京大賞典	3-2-0-4	33.3%	55.6%	55.6%
チャンピオンズＣ（ＪＣダートも含む）	2-3-1-9	13.3%	33.3%	40.0%
1600万下	2-1-3-13	10.5%	15.8%	31.6%
ベテルギウスＳ	1-0-1-17	5.2%	5.2%	10.5%
名古屋大賞典	1-0-0-6	14.3%	14.3%	14.3%
みやこＳ	1-0-0-3	25.0%	25.0%	25.0%
花園ＳＨ1600	1-0-0-0	100.0%	100.0%	100.0%
師走Ｓ	0-2-2-14	0.0%	11.1%	22.2%
初夢Ｓ1600	0-1-2-3	0.0%	16.7%	50.0%
浦和記念	0-1-1-0	0.0%	50.0%	100.0%
トパーズＳ	0-1-0-1	0.0%	50.0%	50.0%
フェアウェルＳ	0-0-1-4	0.0%	0.0%	20.0%
エルムＳ	0-0-1-0	0.0%	0.0%	100.0%

【前走の距離別成績（過去3年＋と06～12年の平安Ｓ）】
前走距離	成績	勝率	連対率	複勝率
1200m	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
1400m	0-0-0-12	0.0%	0.0%	0.0%
1600m	0-0-0-6	0.0%	0.0%	0.0%
1700m	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%
1800m	5-6-7-69	5.7%	12.6%	20.7%
1900m	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
2000m	4-3-2-18	14.8%	25.9%	33.3%
2100m	0-1-0-5	0.0%	16.7%	16.7%
2300m	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
2500m	1-0-0-6	14.3%	14.3%	14.3%
3000m	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%

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