秋の東京開催における長距離Ｇ２として定着している一戦。ここから数々の長距離重賞を経て、翌春の天皇賞へ向かう馬も多い。昨年は、優勝馬のフェイムゲームが天皇賞で２着に好走。そしてここでは５着だったラブリーデイが年明けに本格化し、宝塚記念でＧ１タイトルを奪取した。ほかにも、07年の優勝馬・アドマイヤジュピタなど、何頭もの出走馬が翌春にタイトルを手にしている。また、直近のジャパンＣや有馬記念に進む馬も見られ、08年の優勝馬・スクリーンヒーローがジャパンＣを制するなどの活躍を見せている。翌春の、あるいは早ければこの秋のＧ１で飛躍を遂げる馬は出現するのか。過去の傾向を見てみたい。

　２歳世代の各馬にとっては最初のＧ２競走・京王杯２歳Ｓ。朝日杯ＦＳのステップレースで、97年のグラスワンダーや、03年のコスモサンビームなどがこのレースと朝日杯を連勝。過去10年では、10年にこのレースを７番人気で制したグランプリボスが、朝日杯ＦＳも制した。近３年は好走馬を出せていないが、今年はＧ１へ向けて飛躍を遂げる馬が出現するか注目される。そんな京王杯２歳Ｓの、過去の傾向を見てみよう。

　２歳牝馬の頂点を決める阪神ジュベナイルフィリーズのステップレースであるファンタジーＳ。毎年、素質馬が数多く出走して、激戦が繰り広げられている。最近10年では、12年の２着馬ローブティサージュが続く阪神ジュベナイルフィリーズを制している。また、06年のアストンマーチャン、10年のホエールキャプチャ、11年のアイムユアーズは、このレースを使った後に阪神ジュベナイルフィリーズで２着と好走している。昨年は14番人気のクールホタルビが勝利を収めた。今年、このレースで勝利して、２歳女王候補に名乗りを挙げるのはどの馬か。過去のデータからレースの傾向を占う。

　今年で６回目を迎えるダートの重賞レース、みやこＳ。14年からチャンピオンズカップと名称が変更されたジャパンカップダートの前哨戦として10年からはじまった。もともと11月下旬に京都競馬場ダ1800ｍで行われていたオープン特別のトパーズステークスが、重賞に格上げされた形だ。10年に行われた第１回を制したトランセンドは続くジャパンカップダートも勝利し、11年のジャパンカップダート２、３着馬はこのレースに出走しており、12年にこのレースで２着だったニホンピロアワーズは続くジャパンカップダートを制覇するなど、３年連続でみやこＳ出走馬がジャパンカップダートで優勝争いをした。昨年の３着馬ナムラビクターは、続くチャンピオンズカップで２着と好走した。今年もチャンピオンズカップを占う上で重要な一戦となりそうだ。過去５回のデータからレースの傾向を探る。