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スプリンターズＳ
シリウスＳ

第48回スプリンターズＳ（Ｇ１）

10月５日（日）　中山競馬場　芝1200ｍ

　秋のＧ１開幕戦・スプリンターズＳ。短距離馬にとっては、この時期に早くも秋競馬最大の目標がやってくることになる。そのため、過去10年の優勝馬では、日本馬７頭中５頭を夏競馬出走馬が占めており、他のＧ１とは少々色合いの異なるレースだ。また、12～13年に連覇を飾ったロードカナロアや、昨年のスノードラゴンなど、日本馬の優勝馬７頭中６頭は、同年の最優秀短距離馬のタイトルも獲得している。単なる秋の短距離王決定戦ではなく、その年を代表するスプリンターを決するこの一戦。過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

１～３番人気が７勝、穴馬連対は９番人気以下

　過去10年、１番人気４勝、２番人気１勝と勝ち鞍には差があるが、連対率はともに60.0％と、１～２番人気は安定した成績。３番人気も２勝を挙げ、この１～３番人気で優勝馬10頭中７頭を占める。
　その一方、４～８番人気は【1.0.6.43】で連対率はわずか2.0％。３着は６頭を数えるため複勝率は14.0％と悪くないものの、連対候補にはなりづらい。穴馬の連対を期待するなら、さらに下の９番人気以下（４連対）で大穴狙いといきたい。なお、近７年は６番人気以下の馬が最低１頭は馬券に絡んでおり、上位人気同士の決着も期待薄だ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	4-2-0-4	40.0%	60.0%	60.0%
2	1-5-0-4	10.0%	60.0%	60.0%
3	2-1-1-6	20.0%	30.0%	40.0%
4	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
5	0-0-2-8	0.0%	0.0%	20.0%
6	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
7	0-0-2-8	0.0%	0.0%	20.0%
8	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
9	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
10	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
11～	1-0-2-58	1.6%	1.6%	4.9%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	05	06	07	08	09	10	11	12	13	14
１着人気	1	1	3	1	6	10	3	2	1	13
２着人気	2	10	1	2	2	3	9	1	2	2
３着人気	3	16	5	6	8	7	7	9	15	5
単勝	200円	420円	560円	240円	1,380円	2,930円	1,120円	440円	130円	4,650円
馬連	430円	5,920円	1,180円	790円	2,140円	9,900円	13,030円	510円	400円	7,360円
馬単	660円	10,590円	2,490円	1,300円	5,630円	22,400円	30,430円	1,170円	530円	26,040円
３連複	1,180円	569,750円	3,800円	1,680円	11,660円	50,860円	25,610円	4,300円	13,070円	19,580円
３連単	3,320円	2,637,570円	15,960円	5,530円	66,890円	358,410円	212,610円	17,540円	28,020円	190,930円

牝馬がやや優勢、牡牝とも４歳馬に注目

　性別では、牡・セン馬が連対率11.4％、牝馬が同15.8％と、やや牝馬が優勢。ただ、出走数に差があるため、牝馬が１～２着を独占したのは07年（アストンマーチャン→サンアディユ）のみである。年齢別では、性別を問わず４歳馬が好成績を残しており、４歳合計では【3.2.4.13】複勝率40.9％になる。６歳以上も４勝と高齢馬も健闘はしているが、３連複などではまず４歳に注目だ。

【性齢別成績（過去10年）】
性別	年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
牡・セン	３歳	0-0-1-4	0.0%	0.0%	20.0%
	４歳	1-2-2-8	7.7%	23.1%	38.5%
	５歳	2-3-2-24	6.5%	16.1%	22.6%
	６歳	2-1-2-30	5.7%	8.6%	14.3%
	７歳～	2-1-0-36	5.1%	7.7%	7.7%
	全	7-7-7-102	5.7%	11.4%	17.1%
牝馬	３歳	1-0-0-5	16.7%	16.7%	16.7%
	４歳	2-0-2-5	22.2%	22.2%	44.4%
	５歳	0-3-1-12	0.0%	18.8%	25.0%
	６歳	0-0-0-4	0.0%	0.0%	0.0%
	７歳～	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
	全	3-3-3-29	7.9%	15.8%	23.7%

セントウルＳ組は前走上位人気馬

　前走レース別では、セントウルＳ組とキーンランドＣ組が中心になり、セントウルＳ組は【4.4.4.42】で連対率14.8％（同レース取り消し馬を除く）。このうち、日本馬の好走馬11頭を見ると、９頭が前走５番人気以内、７頭が同３番人気以内と、基本的にセントウルＳでの上位人気馬が好走している。ただ、最重要ステップの割に、今回は人気を落としていた好走馬も少なくない点は見逃せない。
　また、セントウルＳで４番人気以下だった４頭を見ると、メイショウボーラーとローレルゲレイロはＧ１馬で、残る２頭、サンアディユとマヤノリュウジンはＧ１初出走。Ｇ１馬か、Ｇ１未経験かという両極端の馬が好走している。

【前走セントウルＳ組の好走馬（過去10年・日本調教馬）】
年	馬名	人気	着順	前走人気	前走着順
06	メイショウボーラー	10	2	5	7
07	サンアディユ	1	2	11	1
07	アイルラヴァゲイン	5	3	3	5
09	ローレルゲレイロ	6	1	4	14
09	カノヤザクラ	8	3	2	4
11	エーシンヴァーゴウ	7	3	2	1
12	ロードカナロア	2	1	1	2
12	カレンチャン	1	2	3	4
13	ロードカナロア	1	1	1	2
	ハクサンムーン	2	2	2	1
	マヤノリュウジン	15	3	7	7

キーンランドＣ組は前走上位人気の好走馬

　セントウルＳと並ぶ主要なステップレース、キーンランドＣ組は【2.3.3.26】連対率14.7％で、好走確率はほぼセントウルＳと互角だ。こちらの好走馬は、８頭すべてがキーンランドＣ４番人気以内。そして８頭中６頭が同レース３着以内で、上位人気で好走してきた馬が中心となっている。
　その他の２頭、ドリームバレンチノは、４走前から前々走まで３連勝で、スノードラゴンは同じく前々走まで３連続２着。キーンランドＣで馬券圏外なら、その前に連続して連対していることが好走条件になりそうだ。　なお、この２レース以外では北九州記念組が２勝を挙げているが、好走馬は08年まで。以降は人気薄ばかりでもあり、【0.0.0.4】に終わっている。

【前走キーンランドＣ組の好走馬（過去９年）】
年	馬名	人気	着順	前走人気	前走着順
08	キンシャサノキセキ	2	2	1	3
08	ビービーガルダン	6	3	2	2
09	ビービーガルダン	2	2	2	1
11	カレンチャン	3	1	1	1
11	パドトロワ	9	2	4	3
12	ドリームバレンチノ	9	3	2	7
14	スノードラゴン	13	1	4	8
14	レッドオーヴァル	5	3	1	2

「馬ナリ」先着馬が好成績

　過去７年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で分析すると、「馬ナリ」で追い切られた馬が連対率20.5％をマーク。中でも、「馬ナリ」ながら併走馬に先着を果たした馬が【3.1.1.4】連対率44.4％と抜群の成績を残している。
　これに対して「強目」（末強目等も含む、以下同）は連対率11.1％、「一杯」は同7.1％止まり。「馬ナリ」調教であれば、単走（連対率14.8％）だったとしても「強目」や「一杯」を上回っており、いずれにしても「馬ナリ」だった馬には注目したい。なお、コース別では栗東坂路が【5.3.5.39】連対率15.4％と、好走馬21頭中13頭を占めている。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切り脚色別成績（過去７年）】
脚色	併せ	成績	勝率	連対率	複勝率
一杯	全	2-2-3-49	3.6%	7.1%	12.5%
	単走	2-2-3-31	5.3%	10.5%	18.4%
	併せ	0-0-0-18	0.0%	0.0%	0.0%
強目	全	0-2-2-14	0.0%	11.1%	22.2%
	単走	0-1-1-9	0.0%	9.1%	18.2%
	併せ	0-1-1-5	0.0%	14.3%	28.6%
馬ナリ	全	5-3-2-29	12.8%	20.5%	25.6%
	単走	2-2-1-22	7.4%	14.8%	18.5%
	併せ先着	3-1-1-4	33.3%	44.4%	55.6%
	併せ同入	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	併せ遅れ	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%

第19回　シリウスステークス（Ｇ３）

10月３日（土）阪神競馬場　ダ2000ｍ

　97年に創設されたダートのハンデ重賞、シリウスＳ。創設当初は12月上旬に阪神競馬場のダート1400ｍで行われていたが、何度か条件が変更された後、07年からは現在と同じ阪神競馬場のダート2000ｍで争われている。暮れに行われるＧ１チャンピオンズカップのステップレースに位置づけられている。昨年はクリノスターオーが勝利し、２着に入ったナムラビクタ―はその後チャンピオンズＣでも２着と健闘した。今年はどんなレースになるだろうか。現在と同じ条件になった07年以降、過去８年のデータを中心にレースの傾向を探る。

写真：競馬ブック

栗東坂路で一杯に追われた馬

　ＰＣ用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去７年の追い切りのコース別成績を調べたところ、好走馬を多く輩出していたのは栗東坂路【4.1.5.25】と栗東ＣＷ【2.5.0.27】で、この２つのコースが１～３着馬21頭中17頭を占めていた。
　最多の９頭が馬券に絡んだ栗東坂路の脚色の内訳は、一杯（叩一杯と末一杯も含む）【4.1.5.15】、強め（末強めも含む）【0.0.0.6】、馬ナリ【0.0.0.4】だった。栗東坂路で一杯に追われた馬は買いだが、強めや馬ナリは危険といえる。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りコース別の成績（過去7年）】
場所	コース	成績	勝率	連対率	複勝率
栗東	坂路	4-1-5-25	11.4%	14.3%	28.6%
	ＣＷ	2-5-0-27	5.9%	20.6%	20.6%
	Ｐ	0-0-0-4	0.0%	0.0%	0.0%
	旧ＤＷ	0-1-1-1	0.0%	33.3%	66.7%
	Ｂ	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
	Ｅ	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
	芝	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
美浦	南坂路	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
	南Ｗ	0-0-1-7	0.0%	0.0%	12.5%
	南Ｐ	1-0-0-5	16.7%	16.7%	16.7%
	北Ｃ	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%

【栗東坂路で追い切った馬の脚色別の成績（過去7年）】
場所	成績	勝率	連対率	複勝率
一杯	4-1-5-15	16.0%	20.0%	40.0%
強め	0-0-0-6	0.0%	0.0%	0.0%
馬ナリ	0-0-0-4	0.0%	0.0%	0.0%

上位人気は信用できる

　平均配当は馬連が2790円、３連単は５万106円で、ハンデ戦だが堅く収まる傾向にある。１番人気は【3.1.1.3】で複勝率62.5％と堅実。３、４番人気も複勝率50％で、上位人気が安定している。１～６番人気が馬券圏内24頭中21頭を占めており、人気薄の出番はほとんどない。
　単勝オッズ別でも似たような傾向で、１着馬は８頭すべてが20倍以下。２、３着馬も20倍を超えた馬は１頭ずつしかおらず、極端な穴馬は狙ってもほぼ来ない。

【人気別の成績（過去8年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	3-1-1-3	37.5%	50.0%	62.5%
2	1-0-1-6	12.5%	12.5%	25.0%
3	1-3-0-4	12.5%	50.0%	50.0%
4	0-2-2-4	0.0%	25.0%	50.0%
5	2-0-1-5	25.0%	25.0%	37.5%
6	1-1-1-5	12.5%	25.0%	37.5%
7	0-0-1-7	0.0%	0.0%	12.5%
8	0-1-0-7	0.0%	12.5%	12.5%
9	0-0-1-7	0.0%	0.0%	12.5%
10～	0-0-0-43	0.0%	0.0%	0.0%

【単勝オッズ別の成績（過去8年）】
単勝オッズ	成績	勝率	連対率	複勝率
1.5～1.9	1-0-0-0	100.0%	100.0%	100.0%
2.0～2.9	0-1-1-2	0.0%	25.0%	50.0%
3.0～3.9	2-0-1-2	40.0%	40.0%	60.0%
4.0～4.9	1-0-0-3	25.0%	25.0%	25.0%
5.0～6.9	1-4-0-6	9.1%	45.5%	45.5%
7.0～9.9	0-1-2-6	0.0%	11.1%	33.3%
10.0～14.9	2-1-2-6	18.2%	27.3%	45.5%
15.0～19.9	1-0-1-9	9.1%	9.1%	18.2%
20.0～29.9	0-1-0-6	0.0%	14.3%	14.3%
30.0～49.9	0-0-1-15	0.0%	0.0%	6.3%
50.0～99.9	0-0-0-15	0.0%	0.0%	0.0%
100.0～	0-0-0-21	0.0%	0.0%	0.0%

1600万下とエルムＳ組に注目

　ステップレースで注目は、07～10年まで４年連続で優勝馬を輩出していた1600万下のオークランドＲＣＴ【4.0.0.4】だが、一昨年からレース間隔が中１週になり出走する可能性は減った。それ以外のステップではエルムＳ【1.1.1.12】が、最近３年連続で馬券に絡んでおり、今年も注目したい。前走のクラス別では1600万下が【5.0.0.7】と好調なのに対して、Ｇ１が【0.0.0.3】と全滅。レースの格はあまり気にする必要はない。

【前走のクラス別成績（過去8年）】
前走クラス	成績	勝率	連対率	複勝率
1000万下	0-0-1-4	0.0%	0.0%	20.0%
1600万下	5-0-0-7	41.7%	41.7%	41.7%
オープン特別	0-1-4-46	0.0%	2.0%	9.8%
Ｇ３	3-4-1-24	9.4%	21.9%	25.0%
Ｇ２	0-1-2-1	0.0%	25.0%	75.0%
Ｇ１	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%

３、４歳馬が中心

　年齢別の成績では、３歳が【3.0.1.8】で複勝率33.3％と好成績を残している。４歳も複勝率29.4％と安定している。ダートの中距離は高齢馬の活躍が目立つケースが多いが、このレースに限っては若い３、４歳馬が結果を残している。７歳以上は【0.1.0.21】とほぼ全滅で、高齢馬はあまり期待できない。

【年齢別の成績（過去8年）】
年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
３歳	3-0-1-8	25.0%	25.0%	33.3%
４歳	2-1-2-12	11.8%	17.6%	29.4%
５歳	2-1-3-27	6.1%	9.1%	18.2%
６歳	1-5-2-23	3.2%	19.4%	25.8%
７歳	0-1-0-15	0.0%	6.3%	6.3%
８歳	0-0-0-6	0.0%	0.0%	0.0%

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