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大阪杯
ダービー卿ＣＴ

第59回大阪杯（Ｇ２）

４月５日（日）　阪神競馬場　芝2000ｍ

　春の天皇賞や宝塚記念など、多くのＧ１レースへ向けた古馬のステップレースとなる大阪杯。これまで春のＧ１を制した数多くの名馬がここに出走しており、近年だけを見ても11年にはこのレース１、３着のヒルノダムール、エイシンフラッシュが天皇賞で１、２着。翌年にはトーセンジョーダン（大阪杯３着）がやはり天皇賞で２着と好走している。その他のレースでも、ヴィルシーナ（13年ヴィクトリアＭ１着）やショウナンマイティ（同安田記念２着）、メイショウマンボ（14年ヴィクトリアＭ２着）などが、ここをステップに次走のＧ１で上位を争った。そんな大阪杯で好結果を出すのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

良～稍重なら１番人気を信頼

　過去10年、１番人気は【5.2.2.1】で、馬券圏外に敗退したのは重馬場だった06年５着のローゼンクロイツのみ。良～稍重の９頭はすべて馬券圏内を確保している。ただ、出走頭数がさほど多くない中で、６番人気が複勝率50.0％を記録し、８番人気からも２頭が好走するなど、完全に人気通りという決着は少ない。馬単と３連複がともに３桁配当だったのは一昨年だけとなっており、人気サイドを中心視しつつも、多少ひねった狙いが必要だ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	5-2-2-1	50.0%	70.0%	90.0%
2	1-2-1-6	10.0%	30.0%	40.0%
3	2-0-1-7	20.0%	20.0%	30.0%
4	0-1-2-7	0.0%	10.0%	30.0%
5	0-0-2-8	0.0%	0.0%	20.0%
6	2-2-1-5	20.0%	40.0%	50.0%
7	0-1-0-9	0.0%	10.0%	10.0%
8	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
9	0-1-0-8	0.0%	11.1%	11.1%
10～	0-0-0-27	0.0%	0.0%	0.0%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	05	06	07	08	09	10	11	12	13	14
１着人気	1	3	1	1	3	6	1	6	1	2
２着人気	4	6	2	7	1	9	8	1	2	6
３着人気	6	5	8	4	4	1	3	2	5	1
単勝	310円	770円	190円	200円	690円	2,150円	370円	900円	120円	240円
馬連	890円	5,860円	540円	2,750円	520円	25,640円	6,910円	990円	360円	7,020円
馬単	1,590円	9,660円	810円	3,310円	1,600円	77,450円	11,320円	2,660円	420円	9,090円
３連複	4,310円	27,540円	4,290円	7,250円	1,540円	5,060円	10,390円	1,740円	770円	1,620円
３連単	16,540円	150,590円	13,080円	28,050円	8,640円	103,370円	74,720円	11,540円	1,670円	20,050円

４～５歳中心、高齢馬の上位人気は危険か

　牡・セン馬の年齢別では４歳が連対率30.4％、５歳が22.2％で、この４～５歳が中心。６歳は連対率13.3％、７歳以上は6.5％と苦戦傾向にある。特に５番人気以内の馬を見ると、４～５歳は複勝率50％を超えるのに対し、６歳と７歳以上は20％台と、６歳以上馬は人気馬でも信頼性は低くなる。なお、牝馬は４歳のダイワスカーレットが１着、６歳のカワカミプリンセスか３着で複勝率40.0％だが、出走した４頭すべて４番人気以内のため、牡馬に比べ好成績とまでは言い難い。

【性齢別成績（過去10年）】
性別	年齢	成績	勝率	連対率	複勝率	１～５人気	同複勝率
牡・セン	４歳	4-3-3-13	17.4%	30.4%	43.5%	3-2-3-6	57.1%
	５歳	3-3-3-18	11.1%	22.2%	33.3%	3-3-1-6	53.8%
	６歳	1-3-3-23	3.3%	13.3%	23.3%	0-0-3-10	23.1%
	７歳以上	1-1-0-29	3.2%	6.5%	6.5%	1-0-0-4	20.0%
	全	9-10-9-83	8.1%	17.1%	25.2%	7-5-7-26	42.2%
牝馬	全	1-0-1-3	20.0%	20.0%	40.0%	1-0-1-3	40.0%

好成績のＧ２組は年明けの18～2200ｍ組

　前走クラス別の成績では、Ｇ２組が【4.4.3.16】複勝率40.7％で、Ｇ１組の【4.2.6.17】同41.4％とほぼ互角。３番人気以内に限るとＧ２組は【3.3.1.3】複勝率70.0％とかなの安定している（Ｇ１組は同50.0％）。
　そのＧ２組の好走馬を見ると、全馬が年明けの芝18～2200ｍ戦で、主に中山記念と京都記念組が中心になる。また、11頭中10頭は５着以内だったことで共通している。注意したいのは、Check２で好成績だった４歳馬のうち、Ｇ２をステップに好走した馬が11年のヒルノダムール１頭しかいないこと。前走Ｇ２組なら５歳以上が狙いだ。

【前走Ｇ２組の好走馬（過去10年）】
年	馬名	性齢	人気	着順	前走	人気	着順
06	カンパニー	牡5	3	1	中山記念	2	4
07	シャドウゲイト	牡5	2	2	中山記念	1	4
07	メイショウオウテ	牡5	8	3	中山記念	8	12
09	ドリームジャーニー	牡5	3	1	中山記念	4	2
09	カワカミプリンセス	牝6	4	3	京都記念	2	4
10	テイエムアンコール	牡6	6	1	中山記念	12	2
	ゴールデンダリア	牡6	9	2	アメリカＪＣＣ	6	5
	ドリームジャーニー	牡6	1	3	京都記念	2	3
11	ヒルノダムール	牡4	1	1	京都記念	2	3
12	フェデラリスト	牡5	1	2	中山記念	3	1
13	ショウナンマイティ	牡5	2	2	京都記念	2	3

前走Ｇ１組なら４歳馬が中心に

　一方、前走Ｇ１組の好走馬は12頭中８頭が４歳馬。Ｇ２組に１頭しかいなかったのとは対照的だ。その他のデータを見ると、前走は秋のＧ１レースなら菊花賞や凱旋門賞あたりから間隔が開いていても好走は可能。また、Ｇ２組に比べ馬券圏外からの巻き返しも多く見られるが、07年以降にかぎると10頭中９頭が前走５着以内だった。

【前走Ｇ１組の好走馬（過去10年）】
年	馬名	性齢	人気	着順	前走	人気	着順
05	ハーツクライ	牡4	4	2	有馬記念	10	9
06	スズカマンボ	牡5	5	3	有馬記念	7	10
07	メイショウサムソン	牡4	1	1	有馬記念	4	5
08	ダイワスカーレット	牝4	1	1	有馬記念	5	2
08	アサクサキングス	牡4	4	3	菊花賞	4	1
09	ディープスカイ	牡4	1	2	ジャパンＣ	1	2
11	エイシンフラッシュ	牡4	3	3	有馬記念	5	7
12	トーセンジョーダン	牡6	2	3	有馬記念	3	5
13	オルフェーヴル	牡5	1	1	ジャパンＣ	1	2
13	エイシンフラッシュ	牡6	5	3	有馬記念	3	4
14	キズナ	牡4	2	1	凱旋門賞	…	4
14	エピファネイア	牡4	1	3	菊花賞	1	1

優勝馬はレース騎乗騎手での追い切り

　パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で追い切りの騎乗者を分析すると、過去７年、レース騎乗騎手で追い切った馬が【7.4.3.28】と、優勝馬はすべてここに含まれる。その他の馬は【0.3.4.35】で、好走しても２～３着止まりだ。また、レース騎乗騎手で追い切られた馬のうち、３番人気以内に推された馬は【5.3.3.6】複勝率64.7％の好成績を残している。該当馬は少ないが、レース騎乗騎手以外で追い切られた３番人気以内の馬からは、勝ち馬ばかりか２着馬すら出ていない。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切り鞍上・人気別成績（過去７年）】
人気	追い切り鞍上	成績	勝率	連対率	複勝率
１～３	レース騎乗騎手	5-3-3-6	29.4%	42.1%	64.7%
１～３	その他	0-0-1-3	0.0%	0.0%	25.0%
４以下	レース騎乗騎手	2-1-0-22	8.0%	12.0%	12.0%
４以下	その他	0-3-3-32	0.0%	7.9%	15.8%

第47回　ダービー卿チャレンジトロフィー（Ｇ３）

４月５日（日）中山競馬場　芝1600ｍ

　中山競馬場の芝1600ｍを舞台に行われる古馬の重賞・ダービー卿ＣＴ。春のマイルＧ１・安田記念を目指す馬が数多く出走する傾向にあるが、トリッキーな中山の芝1600ｍのハンデ戦のためか、一筋縄ではいかない結果に終わることが多い。最近の勝ち馬では05年のダイワメジャーと10年のショウワモダンが、このレースの後にＧ１タイトルを獲得している。昨年はカレンブラックヒルが１着でゴールした。今年はどの馬が勝利するのか。過去の傾向をデータから検証する。

写真：競馬ブック

美浦南Ｗでラスト４ハロンが52秒を切っていた馬

　ＰＣ用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、過去７年の追い切りのコース別成績を調べたところ、美浦南Ｗ組が【3.2.4.17】で３着以内に９頭と最多で、複勝率は34.6％と圧倒的に好成績を残している。
　美浦南Ｗ組のラスト４ハロンのタイム別成績は、52秒を切ると【3.1.3.5】で複勝率は58.3％と極めて高く、52秒以上かかった馬は【0.1.1.12】で複勝率14.3％とイマイチの成績になる。美浦南Ｗ組を買うなら、ラスト４ハロンで52秒を切れたかどうかを目安にしたいところだ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。

【追い切りコース別の成績（過去7年）】
追い切りコース	成績	勝率	連対率	複勝率
栗東坂	1-4-1-29	2.9%	14.3%	17.1%
栗東ＣＷ	1-1-0-7	11.1%	22.2%	22.2%
栗東Ｐ	0-0-0-4	0.0%	0.0%	0.0%
美南坂	1-0-1-14	6.3%	6.3%	12.5%
美南Ｗ	3-2-4-17	11.5%	19.2%	34.6%
美南Ｐ	1-0-1-12	7.1%	7.1%	14.3%
その他	0-0-0-6	0.0%	0.0%	0.0%

単勝オッズ10倍台後半から30倍までが狙い目

　平均配当は馬連が7087円と高く、３連単は39万8138円とかなり荒れている。３連単は10回中８回も10万円オーバーを記録しており、100万以上は２回出ている。１番人気は【1.1.1.8】と不調で、２～６番人気の複勝率は10～30％と軒並み低い。好調なのは【2.1.1.6】の７番人気。８、９番人気も複勝率30％で悪くない。２桁人気は７頭が馬券圏内に好走しており、人気薄にも注意が必要だ。
　単勝オッズ別では４倍を切った５頭が全滅。15～19.9倍【2.2.2.14】と20～29.9倍【2.2.2.12】が、ともに複勝率が30％を超えており好調だ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
2	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
3	2-1-0-7	20.0%	30.0%	30.0%
4	2-1-0-7	20.0%	30.0%	30.0%
5	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
6	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
7	2-1-1-6	20.0%	30.0%	40.0%
8	1-0-2-7	10.0%	10.0%	30.0%
9	0-3-0-7	0.0%	30.0%	30.0%
10～	1-2-4-63	1.4%	4.3%	10.0%

【単勝オッズ別の成績（過去10年）】
単勝オッズ	成績	勝率	連対率	複勝率
2.0～2.9	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
3.0～3.9	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
4.0～4.9	0-1-1-4	0.0%	16.7%	33.3%
5.0～6.9	3-2-1-10	18.8%	31.3%	37.5%
7.0～9.9	3-1-0-17	14.3%	19.0%	19.0%
10.0～14.9	0-1-1-16	0.0%	5.6%	11.1%
15.0～19.9	2-2-2-14	10.0%	20.0%	30.0%
20.0～29.9	2-2-2-12	11.1%	22.2%	33.3%
30.0～49.9	0-1-1-12	0.0%	7.1%	14.3%
50.0～99.9	0-0-1-21	0.0%	0.0%	4.5%
100.0～	0-0-1-19	0.0%	0.0%	5.0%

東風Ｓ組と条件戦組が好調

　ステップレースは、同じ中山のマイル戦で行われるオープン特別の東風Ｓ組が【3.4.4.22】と最も好走馬を多く輩出しており、複勝率も33.3％と高い。また、条件戦の1600万下組が【3.1.1.11】と健闘している。最近はＧ２の中山記念組【0.0.4.13】が５年中４回馬券に絡んでいるが連対はしておらず、レースのレベルが高いわりに今ひとつの結果といえる。ちなみに中山記念組で１番人気に支持された３頭は、すべて馬券圏外に敗れている。

【主な前走のレース別成績（過去10年）】
前走レース名	成績	勝率	連対率	複勝率
東風Ｓ	3-4-4-22	9.1%	21.2%	33.3%
1600万下	3-1-1-11	18.8%	25.0%	31.3%
阪急杯	2-1-0-11	14.3%	21.4%	21.4%
東京新聞杯	1-1-0-9	9.1%	18.2%	18.2%
天皇賞秋	1-0-0-0	100.0%	100.0%	100.0%
フェブラリーＳ	0-1-0-1	0.0%	50.0%	50.0%
中山牝馬Ｓ	0-1-0-2	0.0%	33.3%	33.3%
オーシャンＳ	0-1-0-0	0.0%	100.0%	100.0%
中山記念	0-0-4-15	0.0%	0.0%	21.1%
中京記念	0-0-1-5	0.0%	0.0%	16.7%

軽いハンデも重いハンデもダメ

　負担重量別の成績では、軽ハンデと重いハンデが苦戦傾向にある。53キロ以下の軽ハンデ馬は【0.1.0.23】でほぼ全滅。また、58キロ以上の重いハンデを背負った馬も９頭すべてが馬券圏外。トップハンデは【2.0.0.12】とイマイチ。54～57.5キロの争いと考えてよさそう。とくに57.5キロは【3.1.1.5】で複勝率50％と高く、そこから0.5キロ重い58キロ【0.0.0.7】とは雲泥の差がある。

【ハンデ別の成績（過去10年）】
ハンデ	成績	勝率	連対率	複勝率
51kg	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
52kg	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
53kg	0-1-0-18	0.0%	5.3%	5.3%
54kg	1-2-5-13	4.8%	14.3%	38.1%
55kg	2-1-2-27	6.3%	9.4%	15.6%
55.5kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
56kg	3-3-2-35	7.0%	14.0%	18.6%
56.5kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
57kg	1-2-0-16	5.3%	15.8%	15.8%
57.5kg	3-1-1-5	30.0%	40.0%	50.0%
58kg	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%
58.5kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
59kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%

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第59回 大阪杯（Ｇ２）