宝塚記念まで続く春のＧ１シリーズの開幕を飾る、スプリント王決定戦・高松宮記念。以前は中距離Ｇ２として夏に行われていたが、96年（当時高松宮杯）にスプリントＧ１に生まれ変わり、同年のフラワーパークをはじめとして、03年のビリーヴなど、多くの名スプリンターがここで勝利を飾ってきた。中京新コースになってからは、12年がカレンチャン、13年はロードカナロアと、前年のスプリンターズＳ優勝馬が２連勝したが、昨年はコパノリチャードがＧ１初制覇を果たした。今年はどの馬がタイトルを手にするのか、過去の傾向を見てみよう。

　昨年から優勝馬には春の天皇賞への優先出走権が与えられている日経賞。その天皇賞では阪神大賞典組にかなり押されていた時期もあったが、近年は09年のマイネルキッツ（日経賞２着）、そして13～14年のフェノーメノ（同１、５着）と、ここ６年の天皇賞馬の半数が日経賞をステップにして栄冠を勝ち取っている。特に昨年は、２着ウインバリアシオン（同１着）、３着ホッコーブレーヴ（同２着）と、馬券圏内をこの日経賞組が独占。今年も本番に向けて大いに注目される一戦の、過去の傾向を見てみたい。

　皐月賞や日本ダービー、ＮＨＫマイルＣなど、３歳春に行われるＧ１レースを目指す馬が出走する毎日杯。これまで阪神競馬場の芝2000ｍで行われていたが、07年からは新設された阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍの開催となった。過去10年の優勝馬からは、08年のディープスカイがＮＨＫマイルＣと日本ダービーを連勝。13年のキズナは日本ダービーを制し、10年のダノンシャンティはＮＨＫマイルＣを勝利している。昨年の優勝馬マイネルフロストはその後、日本ダービーで３着と好走した。例年勝ち馬のレベルが高く、今年もどの馬が勝利するのか注目が集まりそうだ。阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍになって以降、過去８年のデータを中心にレースの傾向を占う。

　荒れる重賞として知られているマーチＳ。Ｇ１フェブラリーＳの約１カ月後に行われること、クセのある中山ダ1800ｍ、冬から春に移り変わる季節、ハンデ戦など、難しい条件がそろうため、毎年一筋縄ではいかない結果になっている。一昨年と昨年は堅い決着になったが、今年は荒れるのだろうか。過去10年のデータなどからレースの傾向を探る。