東京競馬場のダート1600ｍを舞台に行われるフェブラリーＳ。中央競馬では年明け最初のＧ１競走だが、前年10月の南部杯からＪＢＣ、チャンピオンズＣなどと連なるダートＧ１戦線を締めくくる一戦になる。Ｇ２時代にもライブリマウント（95年）やホクトベガ（96年）が勝利を収めているほか、97年のＧ１昇格後もヴァーミリアンやエスポワールシチー、トランセンドなど、歴史に名を残すダート巧者たちがずらりと優勝馬に名を連ねている。また、昨年は16番人気のコパノリッキーがＧ１初制覇の大波乱だったが、この１年でＧ１・２勝を上積みして名馬の仲間入りを果たした。今年はどの馬がタイトルを手にするか、過去の傾向を見てみよう。

　長距離の名物重賞レース、ダイヤモンドＳ。長い間3200ｍの距離で争われていたが、04年に現在と同じ3400ｍになり、ＪＲＡの重賞ではステイヤーズＳ（3600ｍ）に次ぐ長距離となった。ＪＲＡの3000ｍを超える平地重賞は、このダイヤモンドＳ以外は、天皇賞（春）、菊花賞、阪神大賞典、ステイヤーズＳの４つしかなく、長距離を得意にしている馬にとっては貴重なレースだ。ただ、天皇賞（春）を狙う実力馬は、重いハンデを背負うため参戦するケースは少なく、出走馬のレベルがイマイチのことが多い。長い距離特有の騎手による駆け引きにも注目が集まる。今年はどんなレースになるだろうか。過去10年の結果などから、レースの傾向を分析する。

　小倉競馬場の芝1800ｍのハンデ戦、小倉大賞典。ローカルのＧ３ハンデ戦という条件のためか、毎年、個性的な馬が出走する傾向にある。中でも05年の勝ち馬メイショウカイドウは、続く北九州記念と小倉記念を制し、同一年の小倉で行われる重賞レースを３つ勝利して、いわゆる「小倉三冠」を成し遂げた。また、07年にはセン馬のアサカディフィートが９歳で優勝し、なんと翌年には10歳で勝利して連覇を達成した。昨年は１番人気のラストインパクトが快勝した。一癖も二癖もありそうな小倉大賞典の傾向を、過去のデータから探る。