１年を締めくくるグランプリ・有馬記念。優勝馬には歴史に名を残す名馬が多く名を連ね、過去10年でも三冠馬・ディープインパクトやオルフェーヴルなど、近年の日本競馬を代表する馬が勝利を飾っている。今年はファン投票３位ハープスター、４位イスラボニータなどの回避はあったが、一昨年の覇者ゴールドシップ（ファン投票１位）、５歳にして有馬記念初出走のジェンティルドンナ（同２位）、そして世界ランク１位のジャスタウェイ（同５位）といった実力馬が多く駒を進めてきた。今年最後にビッグタイトルを手中にするのはどの馬か。過去の傾向を見てみたい。

　今年で９回目を迎える阪神カップ。阪神競馬場がリニューアルオープンされた06年に新設された重賞レースで、Ｇ１競走のない芝1400ｍ戦では最高峰のレースに位置づけられる。スプリンターズＳやマイルチャンピオンシップなどのＧ１に出走した馬が出走し、ハイレベルな争いとなる。過去８回のデータなどからレースの傾向を明らかにする。

　今年から朝日杯フューチュリティＳが阪神開催になるため、その代わりにラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓが中山に移行され、レース名はこれまで中山で行われていたオープン特別のホープフルＳを使用することになった。つまりホープフルＳがラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓに吸収合併された形だ。従来のラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓは翌年のクラシックを目指す中長距離馬が数多く出走し、ハイレベルな争いが多かった。最近10年の勝ち馬からは、08年のロジユニヴァース（日本ダービー）、09年のヴィクトワールピサ（皐月賞）、12年のエピファネイア（菊花賞）、13年のワンアンドオンリー（日本ダービー）が、翌年のクラシックレースを制している。今年も楽しみな一戦となりそうだ。昨年までのラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓのデータを中心にレースの傾向を占う。