古牝馬の活躍の場を拡大する目的で、95年まで３歳（新表記）限定だったエリザベス女王杯を古馬に開放。その１回目となる96年は前年のオークス馬・ダンスパートナーが優勝。その後もメジロドーベルやファレノプシスなど、当時を代表する名牝が勝利を挙げている。ただ、05年には既に同年の宝塚記念を制していたスイープトウショウが優勝するなど、近年は牡馬相手の中距離以上でも互角以上の戦いを見せる牝馬が続出。牡馬相手の天皇賞やジャパンＣで結果を出す馬も多く、近年は創設当初の目的とはやや違った性格のレースになってきている。ただ、そのスイープトウショウや、07年のダイワスカーレット、そして昨年のメイショウマンボ、加えて10～11年を連覇したスノーフェアリーと、やはり優勝馬には名牝が数多い。今年はどの馬が栄冠を手にするのか、過去の傾向を見てみよう。

　ここ２年は秋の京都開幕週に行われていたデイリー杯２歳Ｓ。それ以前の11年までは開幕２週目に行われるなど、94年以降は10月の開催で定着していたが、本年は93年以来となる11月開催になる。その11月開催時には、91年の優勝馬・ニシノフラワーが当時の阪神３歳牝馬Ｓを制し、翌年には桜花賞を制覇。翌92年はビワハヤヒデが朝日杯３歳Ｓでハナ差２着となり、翌年の三冠では２、２、１着と活躍を見せた。この時期に移動し、今年も２歳Ｇ１やクラシックへ向けて素質馬の参戦が見込めそうだ。そんなデイリー杯２歳Ｓの過去の傾向を見てみよう。

　ジャパンカップダート（今年からチャンピオンズカップにレース名が変更）の前哨戦という位置づけの武蔵野ステークス。05年２着、08年９着のカネヒキリが続くジャパンカップダートを勝利したのをはじめ、07年４着のフィールドルージュや10年優勝のグロリアスノアがジャパンカップダートで２着に入るなど、関連性は深い。昨年はベルシャザールが優勝し、続くジャパンカップダートも制覇した。今年はどんなレースが繰り広げられるだろうか。レースの傾向を過去のデータから検証する。

　福島開催のフィナーレを飾る伝統の重賞レース、福島記念が行われる。ローカルのＧ３、ハンデ戦、馬場状態の悪い開催終盤に行われるなど、荒れそうな要素が満載のレースだ。果たして今年はどんな結果になるだろうか。新潟競馬場で行われた11年を含む、過去10年のデータからレースの傾向をひも解いていく。