秋の東京開催における長距離Ｇ２として定着しているアルゼンチン共和国杯。ここからステイヤーズＳやダイヤモンドＳ、阪神大賞典などを経て、翌春の大一番・天皇賞へ向かう馬も多い。そんな中から、近年では07年の優勝馬・アドマイヤジュピタが春の天皇賞も制覇。09年５着のジャガーメイル、11年５着のビートブラックも、翌春の天皇賞を制している。また、この秋のジャパンＣや有馬記念に進む馬も見られ、08年にはここで重賞初制覇を遂げたスクリーンヒーローがジャパンＣも優勝。12年にはこのレース５着のオーシャンブルーが、金鯱賞１着を挟み有馬記念で２着に好走している。そんなアルゼンチン共和国杯の過去の傾向を見てみたい。

　２歳世代にとって最初のＧ２競走となる京王杯２歳Ｓ。昨年までは京都のデイリー杯２歳Ｓが10月に行われていたが、本年は11月中旬に移動し、このレースが世代最初のＧ２となった。２歳王者決定戦・朝日杯ＦＳへ向けたステップレースで、10年にはこのレースを７番人気で制したグランプリボスが、朝日杯ＦＳも連勝。ほかに、04年のマイネルレコルトは、このレース１番人気５着から巻き返して２歳王者の座に就いている。今年はどんな結果が待っているのか、過去の傾向を見てみよう。

　２歳牝馬の頂点を決める阪神ジュベナイルフィリーズのステップレースであるファンタジーＳ。毎年、素質馬が数多く出走して、激戦が繰り広げられている。最近10年では、12年の２着馬ローブティサージュが続く阪神ジュベナイルフィリーズを制している。また、06年のアストンマーチャン、12年のアイムユアーズ、10年のホエールキャプチャは、このレースを使った後に阪神ジュベナイルフィリーズで２着と好走している。昨年はベルカントが勝利を収めた。今年はどの馬が勝利して、２歳女王候補に名乗りを挙げるのか。過去のデータからレースの傾向を占う。

　今年で５回目を迎えるダートの重賞レース、みやこＳ。今年からチャンピオンズカップと名称が変更されたジャパンカップダートの前哨戦として10年からはじまった。もともと11月下旬に京都競馬場ダ1800ｍで行われていたオープン特別のトパーズステークスが、重賞に格上げされた形だ。10年に行われた第１回を制したトランセンドは続くジャパンカップダートも勝利し、11年のジャパンカップダート２、３着馬はこのレースに出走しており、12年にこのレースで２着だったニホンピロアワーズは続くジャパンカップダートを制覇するなど、３年連続でみやこＳ出走馬がジャパンカップダートで優勝争いをしていた。昨年優勝したブライトラインは、続くジャパンカップダートで４着だった。今年から名称が変更されたチャンピオンズカップを占う上で重要な一戦となりそうだ。過去４回のデータと、トパーズＳを加えた過去10年のデータからレースの傾向を探る。