夏競馬では唯一のＧ２競走・札幌記念。以前はダートや芝のハンデ戦で夏前半に行われていたが、97年より夏後半のＧ２・別定重量戦（06年から定量戦）となり、秋の大レースを目指す一流馬も参戦しやすい条件が整った。以降、エアグルーヴやセイウンスカイなどのＧ１馬や、アドマイヤムーンなど後にＧ１を制する馬も多く勝利を挙げている。近年の優勝馬では、10年のアーネストリーが翌年の宝塚記念を制覇。翌11年には、トーセンジョーダンが次走・天皇賞（秋）でＧ１初制覇を飾った。また、06年からサマー2000シリーズの第４戦（07年は馬インフルエンザの影響で最終戦）として行われており、昨年は本競走出走馬としては初めて、トウケイヘイローがチャンピオンの座に就いている。そんな札幌記念の、過去の傾向を見てみよう。

　長い間、芝1800ｍの重賞として行われていた北九州記念。06年に「サマースプリントシリーズ」が設立されたことに伴い、芝1200ｍのハンデ重賞として生まれ変わり、サマースプリントシリーズに組み込まれた。一昨年からはサマースプリントシリーズの第４戦として行われている。これまでこのレースの出走馬からは、07年７着のサンアディユ、09年３着のカノヤザクラ、11年３着のエーシンヴァーゴウが、サマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いている。また、07年の６着馬アストンマーチャン、08年の優勝馬スリープレスナイトは、続くスプリンターズＳを制し、スプリント界の頂点に上り詰めた。今後のスプリント界を占う上でも重要なこのレース。芝1200ｍになって以降の、過去８年の傾向を分析する。