第62回 中京記念(G3)
7月27日(日) 中京競馬場 芝1600m
写真:競馬ブック
ここ2年はともに大波乱
この条件になった過去2回、1番人気は7、10着。そして2番人気も11、4着と好走なし。1~4番人気は計【0.0.1.7】で連対なしという、人気馬ほぼ総崩れの結果になっている。一方で、5番人気(2回ともフラガラッハ)が2連勝を飾り、2桁人気馬も1頭ずつが馬券圏内に好走。3連単は一昨年が23万馬券、昨年は36万馬券という波乱の決着だ。
年 | 枠 | 馬 | 馬名 | 人気 | 着順 | 単勝 | 馬連 | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
12 | 1 | 2 | フラガラッハ | 5 | 1 | 700円 | 4950円 | 8790円 | 46330円 | 238040円 |
8 | 16 | ショウリュウムーン | 6 | 2 | ||||||
5 | 9 | トライアンフマーチ | 10 | 3 | ||||||
13 | 8 | 16 | フラガラッハ | 5 | 1 | 1190円 | 22000円 | 35330円 | 49430円 | 366580円 |
6 | 12 | ミッキードリーム | 13 | 2 | ||||||
3 | 5 | リルダヴァル | 3 | 3 |
5~6歳馬・重ハンデ馬が中心に
年齢やハンデに注目すると、まず年齢は3着以内の6頭すべてが5~6歳馬。特に6歳馬は昨年1~3着を独占し、計【1.1.2.7】複勝率36.4%の好成績を収めている。
ハンデは牡馬5頭が57~58キロ、牝馬は54キロ(牡馬56キロ相当)で、おおむね56キロ以上の重ハンデ馬に注目したい。また、前走比で斤量が減っていた好走馬は、昨年2着のミッキードリーム1頭だけで、前走と同斤量や増えてきた馬が多く好走している。
なお、前走着順は1着から15着までバラバラながら、レースは重賞またはオープン特別の芝1400~1800m。出走馬の大半が該当しそうだが、今回と±200mの範囲内のオープン・重賞に出走していなかった馬は評価を下げたい。
年 | 馬名 | 着順 | 性齢 | ハンデ | 前走 | 前走斤量 | 前走人気 | 前走着順 |
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12 | フラガラッハ | 1 | 牡5 | 57 | 米子S | 56 | 11 | 1 |
ショウリュウムーン | 2 | 牝5 | 54 | 米子S | 54 | 1 | 15 | |
トライアンフマーチ | 3 | 牡6 | 58 | パラダイスS | 57.5 | 1 | 1 | |
13 | フラガラッハ | 1 | 牡6 | 57 | 京王杯SC | 56 | 14 | 15 |
ミッキードリーム | 2 | 牡6 | 57 | 米子S | 58 | 9 | 6 | |
リルダヴァル | 3 | 牡6 | 57 | エプソムC | 56 | 6 | 4 |
内枠よりも外枠重視か
Check1の表に記したように、1~3着馬の枠番は、一昨年が1→8→5枠、昨年が8→6→3枠。1~4枠2頭、5~8枠4頭と、外有利に思える傾向が出ている。そこで、他のレースも含め中京新コースの芝1600m全体の枠番別成績を調べると、1~4枠が複勝率15.5%、5~8枠が同23.9%と、外有利の傾向が出てきた。新・中京コースは主に短距離戦で外有利の印象が強いが、コース形態から一見外枠が不利に思える芝1600mでも、内よりは外を引いた馬に注目したい。ただ、内でも2枠だけは外と互角のため要注意だ。
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 5-2-2-110 | 4.2% | 5.9% | 7.6% |
2 | 12-9-8-92 | 9.9% | 17.4% | 24.0% |
3 | 2-8-5-109 | 1.6% | 8.1% | 12.1% |
4 | 6-11-6-102 | 4.8% | 13.6% | 18.4% |
5 | 9-6-19-95 | 7.0% | 11.6% | 26.4% |
6 | 10-11-12-98 | 7.6% | 16.0% | 25.2% |
7 | 10-10-7-106 | 7.5% | 15.0% | 20.3% |
8 | 13-10-9-102 | 9.7% | 17.2% | 23.9% |
1~4 | 25-30-21-413 | 5.1% | 11.2% | 15.5% |
5~8 | 42-37-47-401 | 8.0% | 15.0% | 23.9% |
父サンデー系か、父キンカメ×母父サンデー系
過去2回の好走馬の血統を見ると、父サンデーサイレンス系の馬が2勝、3着2回。そして2着2回はともに父がキングカメハメハ、母の父がサンデーサイレンス系という馬だった。つまり、好走した6頭すべてサンデーサイレンスの血を持っていることになる。
また、新・中京芝1600mの種牡馬成績を調べると、3勝以上を挙げた6頭中5頭がサンデーサイレンス系。そして残る1頭が5勝で2位のキングカメハメハと、中京記念過去2回と同じような傾向が出ている。全出走馬に占めるサンデー系の馬が非常に多い昨今だが、昨年は1番人気のランリョウオー(父ノーザンダンサー系)が10着に敗れており、一応チェックポイントとして覚えておきたい。安田記念や関屋記念など芝1600m組はトータルで【0.0.1.12】と苦戦傾向にある。
年 | 馬名 | 着順 | 父 | 母の父 |
---|---|---|---|---|
12 | フラガラッハ | 1 | デュランダル | トニービン |
ショウリュウムーン | 2 | キングカメハメハ | ダンスインザダーク | |
トライアンフマーチ | 3 | スペシャルウィーク | ダンシングブレーヴ | |
13 | フラガラッハ | 1 | デュランダル | トニービン |
ミッキードリーム | 2 | キングカメハメハ | サンデーサイレンス | |
リルダヴァル | 3 | アグネスタキオン | Thunder Gulch |
浜中、高倉、小牧太騎手の騎乗があれば注目
新・中京芝1600mの騎手ランキングでは、浜中騎手が先々週まで8勝を挙げてダントツ。4勝で小牧太騎手、そしてこのレース連覇の高倉騎手が続いている。過去2回の中京記念は、一昨年が高倉→小牧太→池添騎手、昨年は高倉→太宰→福永騎手の順。この中で、中京芝1600m全体の上位にランクインしているのは高倉騎手と小牧太騎手。この両騎手に加え、中京記念では11、10着ながらもコース成績が良い浜中騎手の3名は、騎乗があれば注目したい。
騎手名 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
浜中 | 8-2-4-12 | 30.8% | 38.5% | 53.8% |
小牧太 | 4-3-0-15 | 18.2% | 31.8% | 31.8% |
高倉 | 4-1-0-32 | 10.8% | 13.5% | 13.5% |
武豊 | 3-5-1-18 | 11.1% | 29.6% | 33.3% |
川田 | 3-3-1-14 | 14.3% | 28.6% | 33.3% |
松山 | 3-2-6-39 | 6.0% | 10.0% | 22.0% |
大野 | 3-1-0-12 | 18.8% | 25.0% | 25.0% |
岩田 | 3-0-0-8 | 27.3% | 27.3% | 27.3% |
第19回 エルムステークス(G3)
7月27日(土) 札幌競馬場 ダ1700m
写真:競馬ブック
上位人気中心で、大穴はない
平均配当は馬連が3456円、3連単は7万3965円で、比較的平穏。1番人気は【2.1.3.4】、2番人気は【4.1.1.4】で、どちらもまずまず。1、2番人気がともに馬券圏外になったのは2回のみで、1~3番人気がそろって連対を外した06年のみ。2桁人気は2頭が馬券に絡んでいるが、いずれも10番人気。極端な人気薄は来ない。
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 2-1-3-4 | 20.0% | 30.0% | 60.0% |
2 | 4-1-1-4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
3 | 2-1-1-6 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
4 | 0-2-0-8 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
5 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
6 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
7 | 0-2-0-8 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
8 | 0-1-1-8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
9 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10~ | 0-1-1-35 | 0.0% | 2.7% | 5.4% |
若い馬が強い
ダートの重賞はベテラン勢が強いイメージがあるが、このレースは違う。過去10年の勝ち馬は、9頭が3~5歳で、6歳は06年のヒシアトラスのみ。また複勝率は、3~5歳がいずれも30%を超えており、6歳と7歳以上は10%台で苦戦している。ただし、最近3年は6歳以上が毎年馬券に絡んでおり、傾向が変わってきているのかもしれない。
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 1-1-1-5 | 12.5% | 25.0% | 37.5% |
4歳 | 5-1-3-18 | 18.5% | 22.2% | 33.3% |
5歳 | 3-4-3-23 | 9.1% | 21.2% | 30.3% |
6歳 | 1-1-3-27 | 3.1% | 6.3% | 15.6% |
7歳以上 | 0-3-0-24 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
前走1~4番人気が勝つ
前走の単勝人気別成績は、上位人気だった馬が好走する傾向にある。前走1番人気の複勝率は57.9%と高く、かなり信頼できる数字となっている。また、勝ち馬は前走1~4番人気で、前走5番人気以下はゼロ。前走5番人気以下だった馬を買うなら、2着か3着に固定した馬券がオススメだ。
前走人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1人気 | 4-2-5-8 | 21.1% | 31.6% | 57.9% |
2人気 | 2-1-3-19 | 8.0% | 12.0% | 24.0% |
3人気 | 2-1-1-4 | 25.0% | 37.5% | 50.0% |
4人気 | 1-1-0-12 | 7.1% | 14.3% | 14.3% |
5人気 | 0-1-0-8 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
6~9人気 | 0-3-0-24 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
10人気~ | 0-1-1-19 | 0.0% | 4.8% | 9.5% |
4コーナーを4番手までが勝負圏
通常は札幌で行われているが、09年は新潟、13年は函館で開催されたエルムS。4コーナーの通過別の成績では、逃げ・先行馬が圧倒的に優勢だ。勝ち馬10頭は1~4番手で、5番手以降はゼロ。2着馬も10頭中9頭が1~4番手。7番手以降で通過した馬は62頭おり、3着に2頭入ったのみ。前で競馬ができて、自分から仕掛けられる馬を買おう。
4角位置 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番手 | 2-3-2-3 | 20.0% | 50.0% | 70.0% |
2番手 | 3-3-2-7 | 20.0% | 40.0% | 53.3% |
3番手 | 2-1-1-4 | 25.0% | 37.5% | 50.0% |
4番手 | 3-2-0-9 | 21.4% | 35.7% | 35.7% |
5~6番手 | 0-1-3-14 | 0.0% | 5.6% | 22.2% |
7~9番手 | 0-0-1-32 | 0.0% | 0.0% | 3.0% |
10番手以下 | 0-0-1-28 | 0.0% | 0.0% | 3.4% |