今週の重賞データCheck|ヴィクトリアマイル,京王杯ＳＣの分析を無料公開中！

ヴィクトリアマイル
京王杯ＳＣ

第９回ヴィクトリアマイル（Ｇ１）

５月18日（日）　東京競馬場　芝1600ｍ

　古牝馬による春の女王決定戦・ヴィクトリアマイル。秋のエリザベス女王杯は96年に古馬に開放されたが、それから10年遅れの06年に創設され、本年で９回目を迎えることになる。その第１回、桜花賞馬のダンスインザムードが初代女王の座に就いて以来、ウオッカやブエナビスタ、アパパネといった、歴史に名を残す名牝が優勝。昨年は、前年の牝馬三冠＋女王杯すべて２着だったヴィルシーナが、ここで初のビッグタイトルを獲得した。今年は多くの実績馬に、上昇著しい新勢力も加わっての一戦。どの馬が栄冠を手にするのか、過去８回の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

極端な穴狙いは禁物か

　過去８年、１番人気は【3.2.0.3】と安定した成績。ただ、その１番人気が勝った３回とも２桁人気馬が馬券に絡むなど、人気馬が勝ってもすんなりと収まるとは限らない傾向にある。もっとも、大波乱になったのは12→９→８番人気で３連単228万馬券の07年のみ。この07年を除けば、２桁人気馬が３着以内に入った年は１番人気が連対を確保（３回）。２桁人気馬が馬券に絡まなければ、好走馬はほぼ５番人気以内（12頭中11頭）。１番人気が勝って２～３着馬も人気馬という決着こそないものの、全体としては07年を除き大波乱までは至らずに収まっている。

【人気別成績（過去８年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	3-2-0-3	37.5%	62.5%	62.5%
2	2-0-0-6	25.0%	25.0%	25.0%
3	0-1-2-5	0.0%	12.5%	37.5%
4	1-0-2-5	12.5%	12.5%	37.5%
5	1-0-1-6	12.5%	12.5%	25.0%
6	0-0-0-8	0.0%	0.0%	0.0%
7	0-1-1-6	0.0%	12.5%	25.0%
8	0-1-1-6	0.0%	12.5%	25.0%
9	0-1-0-7	0.0%	12.5%	12.5%
10	0-0-0-8	0.0%	0.0%	0.0%
11～	1-2-1-59	1.6%	4.8%	6.3%

【上位馬の人気と主な配当（過去８年）】
年	06	07	08	09	10	11	12	13
１着人気	2	12	5	1	1	2	4	1
２着人気	3	9	1	11	8	1	7	12
３着人気	4	8	4	7	11	3	3	5
単勝	390円	6,030円	1,340円	170円	150円	410円	720円	310円
馬連	1,000円	30,740円	1,670円	5,310円	2,490円	230円	5,510円	8,030円
馬単	1,860円	73,240円	4,520円	6,410円	2,780円	740円	10,720円	12,600円
３連複	2,770円	235,020円	3,240円	19,770円	29,700円	620円	10,790円	35,770円
３連単	11,650円	2,283,960円	23,000円	80,580円	85,770円	3,620円	75,320円	193,570円

４歳優勢、６歳以上は苦戦

　年齢別では４歳馬が【6.6.3.59】と連対馬16頭中12頭。出走数も全体の半数以上と多いが、それでも勝率から複勝率まですべてトップ。これまで４歳馬が連対しなかった年は一度もない。次いで５歳が【2.2.3.33】。そして６歳は３着２回のみ、７歳以上は好走がない。今年は登録馬の大半が４～５歳馬だが、このレース過去１、２着と好相性のホエールキャプチャが、６歳で迎えた今年も好走できるかが見どころだ。

【年齢別成績（過去８年）】
年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
４歳	6-6-3-59	8.1%	16.2%	20.3%
５歳	2-2-3-33	5.0%	10.0%	17.5%
６歳	0-0-2-19	0.0%	0.0%	9.5%
７歳以上	0-0-0-8	0.0%	0.0%	0.0%

【枠番別成績（過去８年）】
枠番	成績	勝率	連対率	複勝率	４番人気以下
1	1-2-4-9	6.3%	18.8%	43.8%	0-2-3-9
2	1-1-1-13	6.3%	12.5%	18.8%	1-1-0-11
3	2-0-0-14	12.5%	12.5%	12.5%	1-0-0-12
4	0-1-0-15	0.0%	6.3%	6.3%	0-1-0-13
5	0-1-1-14	0.0%	6.3%	12.5%	0-0-1-14
6	3-0-0-13	18.8%	18.8%	18.8%	1-0-0-13
7	0-1-1-21	0.0%	4.3%	8.7%	0-0-1-16
8	1-2-1-20	4.2%	12.5%	16.7%	0-1-1-17

ドバイ帰りの取捨のポイントは？

　今年はデニムアンドルビーがドバイ遠征からの帰国初戦で出走を予定している。これまでドバイ帰りの馬は【2.2.0.1】連対率80.0％を記録している。ただ、好走したのは１番人気４頭で、２番人気だったレッドディザイアは４着。そのレッドディザイアはＧ１・１勝馬（秋華賞）でドバイは２桁着順、その他はＧ１・２勝以上でドバイ８着以内だった。単にドバイ帰りは好成績と捕らえるか、人気や実績（デニムアンドルビーはＧ１未勝利、ドバイ10着）を加味するかで判断の分かれるデータだ。

【前走ドバイ出走馬の成績（過去８年）】
年	馬名	人気	着順	前走	着順
08	ウオッカ	1	2	デューティフリー	4
09	ウオッカ	1	1	デューティフリー	7
10	ブエナビスタ	1	1	シーマクラシック	2
10	レッドディザイア	2	4	ワールドＣ	11
11	ブエナビスタ	1	2	ワールドＣ	8

連対候補は重賞優勝実績馬

　連対馬16頭の過去の重賞実績を見ると、07年のアサヒライジング以外の15頭は、既に重賞で優勝実績を残していた馬だった。また、例外になるアサヒライジングは、Ｇ１に６回出走してすべて５着以内（うち２着２回、３着１回）と安定した成績を残していた。今年は何度もＧ１好走を重ねた重賞未勝利馬は不在で、まずは重賞勝ち馬が連対候補になりそうだ。なお、３着馬も８頭中６頭を重賞勝ち馬が占めている。

【連対馬の重賞実績（過去８年）】
年	馬名	人気	着順	主な重賞実績
06	ダンスインザムード	2	1	桜花賞１着
06	エアメサイア	3	2	秋華賞１着
07	コイウタ	12	1	クイーンＣ１着
07	アサヒライジング	9	2	秋華賞２着
08	エイジアンウインズ	5	1	阪神牝馬Ｓ１着
08	ウオッカ	1	2	ダービー１着
09	ウオッカ	1	1	ダービー１着
09	ブラボーデイジー	11	2	福島牝馬Ｓ１着
10	ブエナビスタ	1	1	オークス１着
10	ヒカルアマランサス	8	2	京都牝馬Ｓ１着
11	アパパネ	2	1	オークス１着
11	ブエナビスタ	1	2	天皇賞（秋）１着
12	ホエールキャプチャ	4	1	ローズＳ１着
12	ドナウブルー	7	2	京都牝馬Ｓ１着
13	ヴィルシーナ	1	1	クイーンＣ１着
13	ホエールキャプチャ	12	2	ヴィクトリアＭ１着

第59回　京王杯スプリングカップ（Ｇ２）

５月17日（土）　東京競馬場　芝1400ｍ

　安田記念のステップレースである京王杯ＳＣ。距離が1400ｍのためマイラーとスプリンターの双方が参戦し、また安田記念の叩き台としてレースに臨む馬もいるため、一筋縄ではいかない傾向にある。１番人気が長い間勝てないレースとして知られていたが、昨年ダイワマッジョーレが勝利して、連敗を13でストップした。過去10年では、05年の優勝馬アサクサデンエンが続く安田記念を制して春のマイル王になり、12年の４着馬ストロングリターンも安田記念を優勝している。今年はどんなレースになるだろうか。過去10年のデータからレースの傾向を探る。

写真：競馬ブック

単勝４倍を切ると危険

　平均配当は馬連が7728円、３連単は29万1504円とやや波乱。１番人気は昨年久々に勝利したが【1.0.1.8】と悪い。２、３番人気は複勝率が50～60％とまずまず。１～３番人気が揃って馬券圏外に敗れたのは12年の１回のみで、そのときは４番人気が勝利しており、上位人気のいずれかは押さえておきたい。７番人気以下が馬券に絡んだのは計６回と少なく、下位人気の出番はあまりない。
　単勝オッズ別の成績は、3.9倍以下が【0.0.1.5】と不振。人気を背負った馬は疑ったほうがいい。４倍台が複勝率50.0％と最も高く、そこから人気が下がれば下がるほど、複勝率も下っていく傾向にある。

【人気別の成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
2	2-0-4-4	20.0%	20.0%	60.0%
3	1-2-2-5	10.0%	30.0%	50.0%
4	2-0-0-8	20.0%	20.0%	20.0%
5	1-5-0-4	10.0%	60.0%	60.0%
6	1-1-1-7	10.0%	20.0%	30.0%
7	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
8	1-0-1-8	10.0%	10.0%	20.0%
9	0-1-0-9	0.0%	10.0%	10.0%
10～	1-1-1-77	1.3%	2.5%	3.8%

【単勝オッズ別の成績（過去10年）】
単勝オッズ	成績	勝率	連対率	複勝率
1.5～1.9	0-0-1-0	0.0%	0.0%	100.0%
2.0～2.9	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
3.0～3.9	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
4.0～4.9	1-0-2-3	16.7%	16.7%	50.0%
5.0～6.9	3-2-2-8	20.0%	33.3%	46.7%
7.0～9.9	3-1-2-10	18.8%	25.0%	37.5%
10.0～14.9	1-3-1-17	4.5%	18.2%	22.7%
15.0～19.9	1-1-0-9	9.1%	18.2%	18.2%
20.0～29.9	0-2-1-15	0.0%	11.1%	16.7%
30.0～49.9	1-1-0-22	4.2%	8.3%	8.3%
50.0～99.9	0-0-1-19	0.0%	0.0%	5.0%
100.0～	0-0-0-32	0.0%	0.0%	0.0%

高松宮記念好走馬は凡走の可能性大

　ステップレースは高松宮記念、ダービー卿ＣＴ、マイラーズＣ、そして条件戦の1600万下が中心だ。その中でも１番出走馬のレベルが高いはずのＧ１高松宮記念組は【2.1.4.28】で複勝率が20.0％と苦戦している。しかも高松宮記念１～３着馬は【1.0.1.9】と不振。Ｇ１好走の反動を疑ったほうがいい。条件戦の1600万下組は好走馬が５頭おり、人気の内訳は５、８、４、11、13。人気薄で狙いたい。

【主な前走のレース別成績（過去10年）】
前走レース名	成績	勝率	連対率	複勝率
1600万下	2-2-1-8	15.4%	30.8%	38.4%
高松宮記念	2-1-4-28	5.7%	8.6%	20.0%
ダービー卿ＣＴ	2-1-2-20	8.0%	12.0%	20.0%
マイラーズＣ	2-1-1-19	8.7%	13.0%	17.4%
阪神牝馬Ｓ	1-1-0-4	16.7%	33.3%	33.3%
東京新聞杯	1-1-0-3	20.0%	40.0%	40.0%
オーストラリアＳ	0-1-1-3	0.0%	20.0%	40.0%
谷川岳Ｓ	0-1-0-15	0.0%	6.3%	6.3%
香港マイル	0-1-0-1	0.0%	50.0%	50.0%
ドバイＧＳ	0-0-1-0	0.0%	0.0%	100.0%

前走６着以下でも大丈夫

　前走の着順はあまり気にする必要はない。前走１着と３着は好走するケースが多いが、前走２着と４着はイマイチ。前走６着以下は計12頭も馬券に絡んでおり、大敗からの巻き返しの可能性は十分にある。前走６～９着で好走した７頭のレースの格はＧ１とＧ２が２頭ずつでオープン特別が３頭。前走10着以下からの好走馬５頭はＧ１とＧ３が２頭ずつでＧ２が１頭。前走10着以下の場合は重賞でないと巻き返すのは難しいが、前走６～９着はオープン特別でも大丈夫といえる。

【前走の着順別成績（過去10年）】
前走着順	成績	勝率	連対率	複勝率
１着	3-3-1-18	12.0%	24.0%	28.0%
２着	1-0-0-11	8.3%	8.3%	8.3%
３着	2-1-1-13	11.8%	17.6%	23.5%
４着	0-2-0-10	0.0%	16.7%	16.7%
５着	1-0-3-9	7.7%	7.7%	30.8%
６～９着	1-3-3-35	2.4%	9.5%	16.7%
10着～	2-1-2-44	4.1%	6.1%	10.2%

４歳馬の不振脱出なるか？

　年齢別の成績は５歳馬が強く、勝率、連対率、複勝率のすべての項目でもっとも良い。07～11年には５年連続で優勝馬を輩出しており、昨年以外のすべての年で最低１頭は馬券に絡んでいる。４歳馬は【2.0.1.35】で複勝率7.9％と不振だが、最近２年続けて優勝しており、風向きが変わってきたかもしれない。なお牝馬は同時期にヴィクトリアマイルがあるため【1.1.0.9】と出走馬が少ない。

【年齢別の成績（過去10年）】
年齢	成績	勝率	連対率	複勝率
４歳	2-0-1-35	5.3%	5.3%	7.9%
５歳	5-5-3-29	11.9%	23.8%	31.0%
６歳	3-3-4-42	5.8%	11.5%	19.2%
７歳以上	0-2-2-34	0.0%	5.3%	10.5%

もっと詳しい競馬情報を知りたい
いま最も勢いのある専門家の予想を見たい
自分で競馬データを加工して予想したい
データを駆使した推理を味わいたい
いずれかに当てはまる人は＞＞＞＞＞

第９回 ヴィクトリアマイル（Ｇ１）