春のＧ１シーズン開幕を飾るスプリント王決定戦・高松宮記念。スプリントＧ１になってから今年で19回目、そして春のＧ１開幕戦としては15回目を迎えることになる。ここ５年はローレルゲレイロ、キンシャサノキセキの連覇、そしてカレンチャン、ロードカナロアと、いずれも複数のＧ１を制した名スプリンターが優勝馬に名を連ねるこの一戦。今年はスプリント王・ロードカナロアが引退し、Ｇ１馬はリアルインパクト（安田記念・芝1600ｍ）１頭だけになる。どの馬が勝ってもスプリントＧ１初制覇となるが、どんな結果が待っているのか、過去の傾向を見てみたい。

　今年から優勝馬には、天皇賞（春）への優先出走権が与えられることになった日経賞。グレード制導入（84年）後から、天皇賞へ向けたステップレースとして長く定着しており、90年代前半まではシンボリルドルフやミホシンザン、ライスシャワー（２回）がここをステップに天皇賞を制していた。ただ、その後は他の路線に押され、03年から一昨年までの10年間で天皇賞を制した馬はマイネルキッツ（このレース２着）１頭のみにとどまっていた。しかし昨年は、優勝馬のフェノーメノが春の天皇賞も連勝。今年も再び、このレースから天皇賞馬が出現するか注目される。そんな日経賞の過去の傾向を振り返ってみよう。

　皐月賞や日本ダービー、ＮＨＫマイルＣなど、３歳春に行われるＧ１レースを目指す馬が出走する毎日杯。これまで阪神競馬場の芝2000ｍで行われていたが、07年からは新設された阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍの開催となった。過去10年の優勝馬からは、04年のキングカメハメハと08年のディープスカイが、ともにＮＨＫマイルＣと日本ダービーを連勝。10年のダノンシャンティはＮＨＫマイルＣを勝利。昨年のキズナはその後、日本ダービーを制した。勝ち馬のレベルが高く、今後のＧ１戦線を展望するうえで見逃せない一戦といえる。今年はどの馬が勝利して、未来への一歩を踏み出すか。阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍになって以降、過去７年のデータからレースの傾向を占う。

　中山競馬場を舞台に行われるダート重賞・マーチＳ。Ｇ１フェブラリーＳの約１カ月後に行われること、季節が冬から春に移り変わる時期、ハンデ戦など、難しい条件がそろうため、毎年一筋縄ではいかない結果になっている。３連単が行われるようになった９回のうち６回は10万円を超える配当で、毎年のように荒れている。ただ昨年は３連単が２万と珍しく堅く収まった。今年は再び荒れるのだろうか。過去10年のデータからレースの傾向を探る。