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きさらぎ賞
東京新聞杯

第54回きさらぎ賞（Ｇ３）

２月９日（日）　京都競馬場　芝1800ｍ

　古くはタニノムーティエやヒカルイマイ、キタノカチドキといった二冠馬も輩出していたきさらぎ賞。その後、クラシックには繋がりづらい時期もあったが、ここ15年ほどの勝ち馬にはスペシャルウィーク、ナリタトップロード、ネオユニヴァース、アサクサキングスといったクラシック優勝馬が名を連ねている。また、ここでは敗れた中からも、06年２着のメイショウサムソンが春二冠を制し、11年３着のオルフェーヴルは三冠を達成した。皐月賞まで２カ月少々となり、Ｇ１へ向けて注目の一戦。そんなきさらぎ賞の過去の傾向を見てみよう。

写真：競馬ブック

少頭数でも穴馬には注意

　過去10年、１番人気は【2.3.1.4】で連対率50.0％、２番人気も【2.2.2.4】で同40.0％と、人気上位は水準級の成績。以下は８番人気までそれぞれ３着以内に２頭以上を送り込んでおり、穴馬が好走する余地もあるレースだ。11番人気以下が10年で17頭しかいないように、多頭数にはなりづらいレースだけに、買い目を絞ってかかると「抜け」る可能性もあることには注意したい。ただ、６番人気以下が２頭以上馬券圏内に食い込んだのは08年の１回のみ。その一方で上位人気同士の決着も少ないが、穴馬は１頭までにとどめたい。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	2-3-1-4	20.0%	50.0%	60.0%
2	2-2-2-4	20.0%	40.0%	60.0%
3	3-0-1-6	30.0%	30.0%	40.0%
4	0-1-1-8	0.0%	10.0%	20.0%
5	1-2-1-6	10.0%	30.0%	40.0%
6	1-1-1-7	10.0%	20.0%	30.0%
7	0-0-2-8	0.0%	0.0%	20.0%
8	1-1-0-8	10.0%	20.0%	20.0%
9	0-0-0-8	0.0%	0.0%	0.0%
10	0-0-1-6	0.0%	0.0%	14.3%
11～	0-0-0-17	0.0%	0.0%	0.0%

【上位馬の人気と主な配当（過去10年）】
年	04	05	06	07	08	09	10	11	12	13
１着人気	3	2	2	3	8	1	5	3	1	6
２着人気	1	6	1	2	5	2	1	8	4	5
３着人気	5	1	7	4	7	10	6	2	2	3
単勝	680円	370円	420円	910円	2,120円	150円	1,380円	510円	210円	830円
馬連	510円	3,550円	610円	850円	9,140円	320円	1,300円	10,280円	830円	2,770円
馬単	1,620円	5,640円	1,320円	2,230円	20,710円	440円	3,860円	18,610円	1,260円	5,510円
３連複	2,390円	2,770円	3,650円	2,160円	30,820円	11,440円	3,610円	10,200円	1,420円	3,700円
３連単	発売なし	20,330円	15,470円	13,570円	213,030円	31,180円	23,630円	89,500円	4,970円	28,120円

ラッキーナンバーは「７」

　枠番別の成績では、７枠が勝ち馬４頭を輩出し、複勝率は47.1％。そして馬番７番は【3.2.1.4】連対率50.0％と「７」がラッキーナンバーになっており、特に７枠７番を引いた馬は【3.0.1.0】と凡走なし。もし今年、７枠７番がいる頭数に収まったら注目したい。
　全体としては内枠の成績がひと息で、１、２枠は複勝率20.0％未満。３枠から外はすべて複勝率20.0％超だ。枠連で５枠以内同士の決着は昨年の２－３のみ。ただ、３着は７枠７番（３番人気アドマイヤドバイ）だった。

【枠番別成績（過去10年）】
枠	成績	勝率	連対率	複勝率
1	1-0-0-9	10.0%	10.0%	10.0%
2	1-1-0-9	9.1%	18.2%	18.2%
3	1-2-0-9	8.3%	25.0%	25.0%
4	0-2-1-10	0.0%	15.4%	23.1%
5	1-1-2-11	6.7%	13.3%	26.7%
6	1-2-1-12	6.3%	18.8%	25.0%
7	4-1-3-9	23.5%	29.4%	47.1%
8	1-1-3-13	5.6%	11.1%	27.8%

今年は差し・追い込み決着か？

　競馬道ＧＴ８による脚質別の成績では、「逃げ」が【2.3.0.4】で連対率55.6％（３角先頭通過馬は【2.3.0.5】）。その一方で「追込」も連対率20.8％、複勝率29.2％と、好走確率が上がりづらい脚質の割には好成績を残している。
　また、過去10年の３コーナー先頭通過馬の成績を見ると、奇数年は全５頭が連対しているのに対し、偶数年の５頭はすべて９着以下。また、その偶数年は単に逃げ馬が潰れるだけではなく、好位追走馬もあまり連対していない。はっきりした要因のあるデータではないが、こういったジンクスを気にする方は、偶数年にあたる今年は差し・追い込み狙いが良さそうだ。

【３コーナー先頭通過馬の成績（過去10年）】
年	馬名	通過順	位置	人気	着順	１着馬	２着馬
04	タマモホットプレイ	2-1-2	最内	2	10	9-9-8	7-4-4
05	マキハタサーメット	1-1-1	最内	6	2	4-3-3	1-1-1
06	アスタートリッピー	1-1-1	最内	9	9	11-11-8	2-2-2
07	アサクサキングス	1-1-1	内	3	1	1-1-1	5-5-4
08	メジロガストン	1-1-1	内	14	15	10-7-7	5-6-4
09	リーチザクラウン	1-1-1	内	1	1	1-1-1	10-9-8
10	メジャーテースト	1-1-1	最内	11	11	6-7-7	11-11-11
11	リキサンマックス	1-1-1	最内	8	2	10-5-4	1-1-1
12	アルキメデス	1-1-1	内	5	9	10-10-8	11-11-11
13	マズルファイヤー	1-1-1	外	5	2	2-2-2	1-1-1

京都実績は要チェック

　キャリアが浅く、京都での出走経験がない馬も見られるレースだが、近年の連対馬は既に京都コースで実績を残していた馬ばかり。過去５年の連対馬10頭はすべて、500万条件以下で１着になるか、オープン連対の実績を京都コースで残していた。新馬戦や未勝利戦でも構わないので、勝ち鞍を挙げているのが理想だ。また、10頭いずれも京都では４着以内にまとめており、京都で５着以下がある馬も減点になる。

【連対馬の京都実績（過去５年）】
年	馬名	人気	着順	京都実績
09	リーチザクラウン	1	1	新馬２着、未勝利１着
09	リクエストソング	2	2	新馬２着、福寿草特別１着
10	ネオヴァンドーム	5	1	新馬２着、未勝利２、１着
10	レーヴドリアン	1	2	福寿草特別１着
11	トーセンラー	3	1	新馬１着、福寿草特別３着
11	リキサンマックス	8	2	未勝利１着
12	ワールドエース	1	1	若駒Ｓ２着
12	ヒストリカル	4	2	新馬１着、福寿草特別４着
13	タマモベストプレイ	6	1	新馬１着、秋明菊賞１着、シンザン記念３着
13	マズルファイヤー	5	2	未勝利４、１着

第63回　東京新聞杯（Ｇ３）

２月３日（日）　東京競馬場　芝1600ｍ

　安田記念と同じ東京競馬場の芝1600ｍで行われるため、実力のあるマイラーが数多く出走する東京新聞杯。過去10年の勝ち馬は、その後Ｇ１タイトルを手にすることが多い。最近では05年のハットトリックがマイルＣＳと香港マイルのを勝利したのをはじめ、07年のスズカフェニックスが高松宮記念、08年のローレルゲレイロは翌年の高松宮記念とスプリンターズＳを制している。昨年はクラレントが勝利して重賞３勝目を飾った。今年はどの馬が優勝するだろうか。過去10年の傾向を探っていく。

写真：競馬ブック

単勝オッズ10倍台の前半が狙い目

　平均配当は馬連が１万663円、３連単は43万8663円とかなり荒れている。１番人気【2.1.1.6】と２番人気【2.2.1.5】は、配当が荒れているわりに健闘している。１、２番人気がともに３着以内に来た年が３回もあり、堅く決まる年と荒れる年の差が激しい。
　単勝オッズ別では10倍台の前半が【5.2.7.26】で複勝率が35％と好走確率が高い。また、50倍以上が計４頭も馬券に絡んでおり、まったくの人気薄にも警戒が必要だ。

【人気別成績（過去10年）】
人気	成績	勝率	連対率	複勝率
1	2-1-1-6	20.0%	30.0%	40.0%
2	2-2-1-5	20.0%	40.0%	50.0%
3	0-0-0-10	0.0%	0.0%	0.0%
4	0-1-2-7	0.0%	10.0%	30.0%
5	2-2-1-5	20.0%	40.0%	50.0%
6	1-0-2-7	10.0%	10.0%	30.0%
7	1-2-1-6	10.0%	30.0%	40.0%
8	1-0-0-9	10.0%	10.0%	10.0%
9	0-0-1-9	0.0%	0.0%	10.0%
10～	1-2-1-61	1.5%	4.6%	6.2%

【単勝オッズ別成績（過去10年）】
単勝オッズ	成績	勝率	連対率	複勝率
1.5～1.9	1-0-0-1	50.0%	50.0%	50.0%
2.0～2.9	1-1-0-1	33.3%	66.7%	66.7%
3.0～3.9	0-0-1-0	0.0%	0.0%	100.0%
4.0～4.9	1-1-1-6	11.1%	22.2%	33.3%
5.0～6.9	1-2-1-7	9.1%	27.3%	36.4%
7.0～9.9	0-1-0-12	0.0%	7.7%	7.7%
10.0～14.9	4-1-5-19	13.8%	17.2%	34.5%
15.0～19.9	1-1-1-8	9.1%	18.2%	27.3%
20.0～29.9	0-1-0-7	0.0%	12.5%	12.5%
30.0～49.9	0-0-0-22	0.0%	0.0%	0.0%
50.0～99.9	1-2-1-15	5.3%	15.8%	21.1%
100.0～	0-0-0-27	0.0%	0.0%	0.0%

58キロ以上は迷わず消し

　東京新聞杯は、賞金を稼げば稼ぐほど斤量が重くなる別定戦で行われる。58キロ以上を背負った馬が11頭おり、すべてが４着以下に沈んでいる。04年の１番人気サイドワインダー、08年の１番人気カンパニー、08年の２番人気エイシンデピュティなどの人気馬も、58キロを背負って馬券圏外に敗れている。活躍しているのは56キロで、好走馬30頭中18頭を占めている。なお、牝馬は12頭出走して、３着以内はいない。

【斤量別の成績（過去10年）】
斤量	成績	勝率	連対率	複勝率
52kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%
53kg	0-1-0-3	0.0%	25.0%	25.0%
54kg	1-0-1-9	9.1%	9.1%	18.2%
55kg	2-2-2-23	6.9%	13.8%	20.7%
56kg	5-6-7-64	6.1%	13.4%	22.0%
57kg	2-1-0-14	11.8%	17.6%	17.6%
58kg	0-0-0-7	0.0%	0.0%	0.0%
59kg	0-0-0-3	0.0%	0.0%	0.0%
60kg	0-0-0-1	0.0%	0.0%	0.0%

1600万下かオープン特別組に注目

　前走のレース別では、好走馬の数ではニューイヤーＳが７頭で最多、６頭の京都金杯が続く。好走確率は1600万下が44.4％と際立っている。Ｇ１のマイルＣＳやＧ２の阪神Ｃは、出走馬のレベルが高いわりに、好走馬の数は今ひとつ。重賞組よりも、オープン特別か1600万下組を積極的に狙ってみたい。

【主な前走のレース別の成績（過去10年）】
前走	成績	勝率	連対率	複勝率
ニューイヤーＳ	3-2-2-18	12.0%	20.0%	28.0%
京都金杯	2-3-1-29	5.7%	14.3%	17.1%
1600万下	2-1-1-5	22.2%	33.3%	44.4%
阪神カップ	2-0-1-9	16.7%	16.7%	25.0%
マイルＣＳ	1-0-1-10	8.3%	8.3%	16.7%
キャピタルＣ	0-2-0-3	0.0%	40.0%	40.0%
中山金杯	0-1-1-5	0.0%	14.3%	28.6%
ファイナルＳ	0-1-0-2	0.0%	33.3%	33.3%
有馬記念	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%
中日新聞杯	0-0-1-2	0.0%	0.0%	33.3%
京王杯ＳＣ	0-0-1-0	0.0%	0.0%	100.0%

前走距離は1600か1400ｍ

　前走の着順別の成績では、前走１着が【4.4.1.15】で好走確率37.5％と高い。前走６着以下から馬券に絡んだのは８頭おり、そのうち７頭の前走が重賞で残りの１頭がオープン特別だった。前走大敗している場合は、重賞でないと巻き返すのが難しい。
　前走の距離別成績は、同距離の1600ｍ組が30頭中20頭を占めている。それより１ハロン短い1400ｍ組は【3.0.2.13】と好成績だが、１ハロン長い1800ｍ組は【0.1.0.14】と不振だ。

【前走の着順別成績（過去10年）】
前走着順	成績	勝率	連対率	複勝率
１着	4-4-1-15	16.7%	33.3%	37.5%
２着	1-0-3-13	5.9%	5.9%	23.5%
３着	1-0-1-7	11.1%	11.1%	22.2%
４着	1-1-0-9	9.1%	18.2%	18.2%
５着	2-2-1-12	11.8%	23.5%	29.4%
6～9着	1-2-1-27	3.2%	9.7%	12.9%
10着～	0-1-3-42	0.0%	2.2%	8.7%

【主な前走別の成績（過去10年）】
前走レース名	成績	勝率	連対率	複勝率
1200m	0-0-0-9	0.0%	0.0%	0.0%
1400m	3-0-2-13	16.7%	16.7%	27.8%
1600m	7-8-5-75	7.4%	15.8%	21.1%
1800m	0-1-0-14	0.0%	6.7%	6.7%
2000m	0-1-2-11	0.0%	7.1%	21.4%
2200m	0-0-0-2	0.0%	0.0%	0.0%
2500m	0-0-1-1	0.0%	0.0%	50.0%

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第54回 きさらぎ賞（Ｇ３）