00年の創設以来、クロフネやカネヒキリ、ヴァーミリアンなどといった、歴史に名を残すダート王たちが優勝馬に名を連ねる国際招待競走・ジャパンＣダート。当初の東京ダート2100ｍから、08年に阪神ダート1800ｍへと変更されたが、その後もカネヒキリの２勝目、エスポワールシチー、そしてトランセンドの連覇と、優勝馬はやはり実績馬ばかり。昨年のニホンピロアワーズこそＧ１初制覇だったが、今年６月には帝王賞で２着と改めて力を見せている。来年からは他の重賞と同じ一般の国際競走「チャンピオンズカップ」として中京ダート1800ｍを舞台に行われることが発表されているが、最後の「ジャパンＣダート」を制するのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

　一昨年まで上半期のグランプリ・宝塚記念の前哨戦として５月末に行われていた金鯱賞。毎年、中距離の強豪馬が出走して、レベルの高いレースを繰り広げてきた。過去10年では、04年のタップダンスシチーと08年のエイシンデピュティが、金鯱賞と宝塚記念を連覇した。11年のアーネストリーは金鯱賞３着の後、宝塚記念を勝利している。昨年から12月に時期を移して行われ、勝利したオーシャンブルーは続く有馬記念でも２着に健闘した。昨年の金鯱賞のデータに加え、一昨年までこの時期の中京競馬場と小倉競馬場の芝2000ｍで開催されていた中日新聞杯の６年間のデータから、レースの傾向を導く。

　1967年に創設され、日本の平地競走として最長の距離である芝3600ｍで行われるステイヤーズＳ。歴代の勝ち馬には、メジロブライト（97年）やデルタブルース（05年）、マイネルキッツ（11年）などの長距離Ｇ１馬が名を連ねる。昨年はトウカイトリックが優勝し、08年の小倉大賞典を制したアサカディフィート以来となる、10歳馬によるJRA平地重賞勝利の偉業を達成した。今年はどんなレースになり、スタミナ自慢のステイヤーが勝利するのか。過去10年のレース結果から、傾向を探っていく。