ジャパンＣ、そして有馬記念へと続く中～長距離Ｇ１・３連戦の開幕戦、秋の天皇賞。今年はもともと出走予定がなかったオルフェーヴルやゴールドシップに加え、フェノーメノも脚部不安で回避することになったが、それでもジェンティルドンナを筆頭に、多くのＧ１実績馬が参戦を予定している。昨年のエイシンフラッシュをはじめ、過去10年の優勝馬のうち、半数以上の６頭が既にＧ１を制していた馬。残る４頭のうち２頭も後にＧ１タイトルを上積みするなど、実力馬ばかりが優勝馬に名を連ねるこのレース。今年は実績馬が勝つのか、それともここでＧ１初勝利を挙げ、後に名馬の１頭として語られる馬が出現するのか。過去の傾向を見てみよう。

　マイルＣＳの前哨戦となるＧ２・スワンＳ。特に90年代前半はシンコウラブリイやノースフライトなど、多くのマイルＣＳ優勝馬を輩出した。その後、スプリンターズＳや富士Ｓの施行時期繰り上げによる路線の多様化などもあって、97年のタイキシャトルを最後に、スワンＳ組はマイルＣＳで好走しても３着止まりに終わっていた。しかし、10年にはこのレースで１番人気８着だったエーシンフォワードが巻き返し、久々にスワンＳ組によるマイルＣＳ制覇を達成。ほかに07年のスーパーホーネット、昨年のグランプリボスと、優勝馬２頭がマイルＣＳで２着に好走しており、再び本番との関連性が高まりつつある。そんなスワンＳの過去の傾向を見てみよう。