牡馬クラシックの最終戦となる菊花賞。ここ２年はオルフェーヴル、ゴールドシップという春のＧ１馬が優勝していたが、今年は３年ぶりに皐月賞馬・ダービー馬ともに不在の一戦となる。過去10年の優勝馬では、前記２頭にディープインパクトを加えた３頭を除く７頭が、ここでＧ１初制覇。そのうち、04年のデルタブルースや06年のソングオブウインド、そして08年～10年のオウケンブルースリ、スリーローマン、ビッグウィークと、計５頭がＧ１初出走で栄冠を手にしている。今年も新勢力が台頭するのか、それとも春のＧ１経験馬が力を見せるのか。過去の傾向を見てみよう。

　ジャパンカップが創設された81年に、そのトライアル的な意味合いではじまった富士ステークス。何度か条件が変更された後、00年からはマイルＣＳの前哨戦として、芝1600ｍで行われるようになった。最近では11年の優勝馬エイシンアポロンが続くマイルＣＳを制したのをはじめ、09年の９着馬マイネルファルケと10年の１着馬ダノンヨーヨーがマイルＣＳでともに２着に入るなど、マイルＣＳとの関連性が高い。富士ステークスは荒れるレースとしても知られ、09年と10年は３連単が100万を超えるビッグな配当が飛び出した。今年も荒れるのか、それとも本命馬が力を見せつけるのか。過去10年のデータから傾向を探る。