牝馬三冠の最終戦・秋華賞。96年に旧エリザベス女王杯から３冠目の座を引き継ぎ、今年で18回目になる。このうち、昨年のジェンティルドンナや、10年のアパパネ、03年のスティルインラブが牝馬三冠を達成するなど、優勝馬８頭は春以前のＧ１馬。一方で、一昨年のアヴェンチュラや09年のレッドディザイアといった９頭がここでＧ１初制覇と、Ｇ１勝ち馬と初制覇を目指す馬がほぼ互角の戦いを繰り広げている。今年は桜花賞馬アユサンこそ戦線を離脱したものの、オークス馬メイショウマンボと、昨年の２歳女王ローブティサージュが参戦予定。Ｇ１馬が改めてその力を見せるのか、それとも春の惜敗組や新勢力が三冠最終戦でタイトルを手にするのか。過去の傾向を見てみよう。

　エリザベス女王杯のステップレース、府中牝馬ステークス。昨年の４着馬レインボーダリアがエリザベス女王杯を制覇したのをはじめ、02年ダイヤモンドビコー、04、05年オースミハルカ、08年カワカミプリンセスが、いずれも府中牝馬Ｓを使った後、エリザベス女王杯で２着と好走している。また、08年の勝ち馬ブルーメンブラットは、続くマイルチャンピオンシップも勝利してＧ１馬となった。活躍馬を多く輩出している府中牝馬ステークスの過去10年の傾向を探ってみる。