秋の短距離王決定戦・スプリンターズＳ。春の高松宮記念と同様に、スプリンターにとってはＧ１シーズン開幕と同時に最大目標を迎えることになる。一見すると調整が難しそうなレースながら、過去10年で優勝した日本馬７頭中６頭は、複数Ｇ１で連対する実力馬（本レース後も含む）。ここ５年にかぎっても、スリープレスナイト、カレンチャン、ロードカナロアは翌年の高松宮記念でも連対、ローレルゲレイロは同年の高松宮記念優勝馬だった。今年はＧ１馬がその力を改めて見せつけるのか、それとも新たな短距離王が誕生するのか。過去10年の傾向を見てみよう。

　97年に創設されたハンデキャップのダート重賞レース、シリウスＳ。創設当初は12月上旬に阪神競馬場のダート1400ｍで行われていたが、07年からは現在と同じ阪神競馬場のダート2000ｍで争われている。08年からジャパンカップダートが阪神競馬場のダート1800ｍで行われることになったため、このシリウスＳは重要なステップレースとなった。昨年はナイスミーチューがうれしい重賞初制覇を果たした。今年はどんなレースになるだろうか。現在と同じ条件になった07年以降、過去６年のデータから傾向を検証する。