菊花賞トライアル・神戸新聞杯。以前はこのレース後に京都新聞杯が行われていたが、菊花賞の施行時期が繰り上がった00年からは、この神戸新聞杯が直前のステップレースになった。さらに、07年には阪神芝外回りコースの完成により、従来の2000ｍから芝外2400ｍへと距離を延長。本番との距離差が詰まるとともに、同じ直線の長いコースで施行されることになり、トライアル競走としていっそう重要度が増している。その07年以降では、菊花賞の優勝馬６頭中５頭が神戸新聞杯出走馬。特にここ２年はオルフェーヴル、ゴールドシップと優勝馬が菊花賞も制している。今年、ラスト一冠に王手をかけるのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

　レース名の意味の通り、外国馬や地方所属馬など、さまざまなカテゴリから挑戦者を受け入れているオールカマー。かつては、地方所属馬にとってジャパンカップ出走をかけたレースとして行われ、86年にジュサブロー（愛知）、91年にジョージモナーク（大井）が勝利を収め、ジャパンカップに挑んだ。
　天皇賞（秋）、ジャパンカップ、有馬記念など古馬の中長距離Ｇ１を目指す馬が多く出走し、歴代の勝ち馬にはオグリキャップ、ビワハヤヒデ、ヒシアマゾン、サクラローレルなどの名馬が名を連ねている。最近では07年の有馬記念馬マツリダゴッホが、07～09年にかけて３連覇を達成。09年に有馬記念と宝塚記念を制したドリームジャーニーが２年連続２着。昨年はナカヤマナイトが勝利している。そんなオールカマーの傾向を振り返る。