新潟競馬場の直線コース1000ｍで行われる唯一の重賞・アイビスサマーダッシュ。１ハロン９秒台のラップや、1000ｍ54秒を切る走破時計が記録される年もあり、今年は２年ぶりに夏の新潟開幕週となるだけに、良馬場なら好時計決着もありそうだ。また、06年からはサマースプリントシリーズに組み込まれ、08、09年のカノヤザクラなど、このレースの優勝馬からのべ５頭がシリーズ王者の座に就いている。さらに、04年には優勝馬のカルストンライトオが続くスプリンターズＳを圧勝するなど、秋の短距離王決定戦へ向けたステップレースとしても注目の一戦だ。そんなアイビスサマーダッシュの過去の傾向を見てみよう。

　秋のＧ１を狙う牝馬のトップクラスが出走するクイーンＳ。開設当初は秋に行われていたが、00年に８月に移行されて３歳と古馬の混合戦として生まれ変わり、秋華賞や天皇賞（秋）、エリザベス女王杯などを目指す牝馬が、数多く参戦している。05年の２着馬ヘヴンリーロマンスが天皇賞（秋）で牡馬を退けて優勝、11年の優勝馬アヴェンチュラは続く秋華賞でＧ１制覇を達成するなど、このレースの好走馬はその後、大輪を咲かせる傾向にある。今年は札幌競馬場が改修工事のため、舞台を函館競馬場に移して行われる。そんなクイーンＳの過去10年の傾向を振り返る。