第61回 中京記念(G3)
7月21日(日)中京競馬場 芝1600m
写真:競馬ブック
昨年は外差し・人気馬総崩れ
ハンデ戦らしく人気が割れた昨年だったが、優勝したのは5番人気のフラガラッハで、2着は6番人気、3着も10番人気。1~3番人気はすべて6着以下に敗退し、3連単は23万馬券の波乱になった。
横に大きく広がった直線の追い比べでは、馬場の外めから一団になって伸びた4頭が上位を独占。また、5着以内馬のハンデは牡馬56キロ以上(牝馬54キロ)で、トップハンデ58キロ3頭のうちの1頭、トライアンフマーチも3着に食い込んでいる。ほかに、上位5頭中4頭が5歳馬、そして5頭すべて470~488キロに収まっていたことも注目点として挙げられる。
枠 | 馬 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 通過順 | 位置 | 人気 | 馬体重 | 増減 | 厩舎 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | フラガラッハ | 牡5 | 57 | 高倉 | 1.35.1 | 16-16-15 | 外 | 5 | 488 | +4 | 松永幹 |
8 | 16 | ショウリュウムーン | 牝5 | 54 | 小牧太 | 1 1/2 | 7-5-4 | 外 | 6 | 470 | -6 | 佐々晶 |
5 | 9 | トライアンフマーチ | 牡6 | 58 | 池添 | 3/4 | 9-9-9 | 外 | 10 | 480 | +8 | 角居 |
3 | 6 | ミッキードリーム | 牡5 | 57 | 和田竜 | アタマ | 11-10-11 | 中 | 7 | 484 | -4 | 音無 |
4 | 8 | ゴールスキー | 牡5 | 56 | 尾島 | 3/4 | 15-14-13 | 内 | 9 | 486 | ±0 | 池江寿 |
単勝:700円 馬連:4950円 馬単:8790円 3連複:46330円 3連単:238040円 |
米子S組、重賞3着以内の実績に注目
昨年は5着以内の全馬が前走でオープン特別に出走しており、休養明けだったトライアンフマーチを除く4頭は、阪神マイルの米子S出走馬だった。その4頭のうち3頭は米子S5着以内、そしてショウリュウムーンは15着ながら1番人気に推されていた馬で、昨年の結果だけを見れば、米子Sの上位馬か人気馬が注目と言えそうだ。ただ、昨年の米子Sはハンデ戦、今年は別定戦で行われている。
また、上位馬の過去の実績を見ると、5頭すべてが重賞で3着以内の好走歴があった。加えて、マイル重賞では5頭中4頭が5着以内の実績馬(残る1頭も6着)。前走オープン特別組ばかりだったとはいえ、重賞実績のない馬が好走したわけではない点には注意したい。
馬名 | 斤量 | 前走 | 斤量 | 人気 | 着順 | 主な重賞実績 | マイル重賞実績 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
フラガラッハ | 57 | 米子S | 56 | 11 | 1 | 阪神C3着 | アーリントンC5着 |
ショウリュウムーン | 54 | 米子S | 54 | 1 | 15 | 京都牝馬S1着 | 京都牝馬S1着 |
トライアンフマーチ | 58 | パラダイスS | 57.5 | 1 | 1 | 皐月賞2着 | マイラーズC2着 |
ミッキードリーム | 57 | 米子S | 57 | 12 | 3 | 朝日CC1着 | 東京新聞杯6着 |
ゴールスキー | 56 | 米子S | 56 | 10 | 5 | マイルCS3着 | マイルCS3着 |
サンデーサイレンスの血は必須!?
昨年の5着以内馬の父を見ると、1、3、5着馬がサンデーサイレンス系。残る2頭はキングカメハメハ産駒だが、母の父はダンスインザダークとサンデーサイレンスで、上位5頭はすべてサンデーサイレンスの血を持っていることで共通していた。また、中京芝1600mの種牡馬成績を見ると、上位10頭中7頭がサンデーサイレンス系。サンデーサイレンスの血を持つ馬自体が多い面もあるものの、その流れに逆らわない狙いが良さそうな中京芝1600mの傾向だ。
馬名 | 着順 | 父 | 母の父 |
---|---|---|---|
フラガラッハ | 1 | デュランダル | トニービン |
ショウリュウムーン | 2 | キングカメハメハ | ダンスインザダーク |
トライアンフマーチ | 3 | スペシャルウィーク | ダンシングブレーヴ |
ミッキードリーム | 4 | キングカメハメハ | サンデーサイレンス |
ゴールスキー | 5 | ネオユニヴァース | Nureyev |
父馬名 | 祖父 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | サンデーサイレンス | 8-4-5-24 | 19.5% | 29.3% | 41.5% |
アドマイヤマックス | サンデーサイレンス | 4-1-2-13 | 20.0% | 25.0% | 35.0% |
マヤノトップガン | ブライアンズタイム | 2-2-1-9 | 14.3% | 28.6% | 35.7% |
ステイゴールド | サンデーサイレンス | 2-0-2-8 | 16.7% | 16.7% | 33.3% |
ジャングルポケット | トニービン | 2-0-1-17 | 10.0% | 10.0% | 15.0% |
キングカメハメハ | Kingmambo | 1-5-3-24 | 3.0% | 18.2% | 27.3% |
ダイワメジャー | サンデーサイレンス | 1-2-3-11 | 5.9% | 17.6% | 35.3% |
ハーツクライ | サンデーサイレンス | 1-2-1-13 | 5.9% | 17.6% | 23.5% |
アグネスタキオン | サンデーサイレンス | 1-2-0-24 | 3.7% | 11.1% | 11.1% |
スペシャルウィーク | サンデーサイレンス | 1-1-2-13 | 5.9% | 11.8% | 23.5% |
枠順は不問の傾向
中京芝1600mは2コーナーの引き込み線からのスタート。そのコース形態から外枠は不利にも思えるが、7、8枠も複勝率20%前後で決して悪い数字ではない。特に16番枠は、このレースでショウリュウムーンが2着になるなど【4.3.1.22】連対率23.3%の好成績を残している。逆に、距離損の少なそうな1枠が複勝率10.0%と今ひとつの結果に終わっているが、昨年のこのレースは1枠2番のフラガラッハが優勝しているだけに、このデータだけで「消し」と決めつけるのも危険だろう。
枠 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 4-2-1-63 | 5.7% | 8.6% | 10.0% |
2 | 8-5-4-55 | 11.1% | 18.1% | 23.6% |
3 | 2-6-3-63 | 2.7% | 10.8% | 14.9% |
4 | 4-5-5-60 | 5.4% | 12.2% | 18.9% |
5 | 4-4-12-57 | 5.2% | 10.4% | 26.0% |
6 | 7-7-6-59 | 8.9% | 17.7% | 25.3% |
7 | 6-5-4-64 | 7.6% | 13.9% | 19.0% |
8 | 5-6-5-64 | 6.3% | 13.8% | 20.0% |
浜中、川田、小牧太騎手が高複勝率
中京芝1600mの騎手成績では、6勝を挙げた浜中騎手が一歩リード。昨年のこのレースこそ2番人気レッドデイヴィスで11着に終わってしまったが、全体では勝率は40.0%、そして複勝率66.7%と、コース相性は良い傾向だ。また、昨年の優勝騎手・高倉騎手が3勝で2位。ほかに、川田騎手や小牧太騎手(昨年2着)が高複勝率を記録しており、いずれも騎乗があれば注目したい。
騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
浜中 | 6-1-3-5 | 40.0% | 46.7% | 66.7% |
高倉 | 3-1-0-19 | 13.0% | 17.4% | 17.4% |
大野 | 3-1-0-11 | 20.0% | 26.7% | 26.7% |
川田 | 2-2-1-6 | 18.2% | 36.4% | 45.5% |
小牧太 | 2-2-0-7 | 18.2% | 36.4% | 36.4% |
松田 | 2-1-1-11 | 13.3% | 20.0% | 26.7% |
松山 | 2-0-3-25 | 6.7% | 6.7% | 16.7% |
北村友 | 2-0-3-16 | 9.5% | 9.5% | 23.8% |
岩田 | 2-0-0-5 | 28.6% | 28.6% | 28.6% |
上村 | 2-0-0-5 | 28.6% | 28.6% | 28.6% |
第45回 函館2歳ステークス(G3)
7月21日(日) 函館競馬場 芝1200m
写真:競馬ブック
上位人気馬が堅実
平均配当は馬連が5304円、3連単は12万2450円で、やや荒れ気味。1番人気は【1.3.1.5】とイマイチだが、2番人気が【4.1.2.3】で複勝率70%と高い。好走馬30頭中、1~3番人気が16頭と半数以上を占めており、上位人気は強い。2桁人気は49頭出走して、好走したのは07年11番人気2着のジョイフルスマイルのみで、出番はほぼない。
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 1-3-1-5 | 10.0% | 40.0% | 50.0% |
2 | 4-1-2-3 | 40.0% | 50.0% | 70.0% |
3 | 2-1-1-6 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
4 | 0-0-2-8 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
5 | 0-4-1-5 | 0.0% | 40.0% | 50.0% |
6 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
7 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
8 | 0-0-2-8 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
9 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10~ | 0-1-0-48 | 0.0% | 2.0% | 2.0% |
新馬勝ちが強く、未勝利は苦戦
新馬戦が始まってからあまり経っていないこともあり、前走は限られている。新馬戦を勝った馬とラベンダー賞組が、好走馬のほとんどを占めている。新馬戦の中では牝馬限定戦が【3.0.0.2】と好走確率が高い。未勝利組は苦戦傾向にあり、ラベンダー賞は一昨年で廃止されたため、新馬組の争いとなりそうだ。
前走レース名 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
新馬 | 5-3-8-51 | 7.5% | 11.9% | 23.9% |
新馬(牝馬限定戦) | 3-0-0-2 | 60.0% | 60.0% | 60.0% |
ラベンダー賞 | 2-5-1-25 | 6.1% | 21.2% | 24.2% |
未勝利 | 0-2-0-23 | 0.0% | 8.0% | 8.0% |
未勝利(牝馬限定戦) | 0-0-1-3 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
マリーゴールド賞 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
栄冠賞 | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
フレッシュCh | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ウィナーズCh | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
仕上がりの早い牝馬に注目
性別ごとの成績では、牡・セン馬よりも牝馬のほうが好成績を残している。勝率は牡・セン馬3%に対して牝馬は11%、連対率は牡・セン馬9%に対して牝馬は21%と圧倒している。また、地方馬は【2.1.0.4】と好走確率が高いが、好走した3頭はいずれも前走ラベンダー賞組で、現在はこのレースが行われておらず、厳しそうだ。
性別 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
牡・セン | 3-4-6-64 | 3.9% | 9.1% | 16.9% |
牝 | 7-6-4-45 | 11.3% | 21.0% | 27.4% |
地方(牡・セン) | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
地方(牝) | 1-1-0-1 | 33.3% | 66.7% | 66.7% |
枠順は外か内がよい
枠順別の成績は7枠が圧倒的に強い。連対率30%複勝率40%と抜群の数字を残している。それ以外では、複勝率だと8枠が30%、1、2、6枠が20%を超えている。デビューしたばかりの若駒のため、揉まれずに競馬ができる外枠が強く、すんなり先行できる内枠が好成績を残しており、真ん中の3~5枠は成績がよくない。
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 2-1-0-11 | 14.3% | 21.4% | 21.4% |
2枠 | 0-0-3-12 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
3枠 | 1-1-0-14 | 6.3% | 12.5% | 12.5% |
4枠 | 0-1-0-17 | 0.0% | 5.6% | 5.6% |
5枠 | 1-0-1-15 | 5.9% | 5.9% | 11.8% |
6枠 | 2-2-1-14 | 10.5% | 21.1% | 26.3% |
7枠 | 4-2-2-12 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
8枠 | 0-3-3-14 | 0.0% | 15.0% | 30.0% |