1984年に創設され、今年で30回目を迎えるエプソムＣ。以前は安田記念出走馬の好走も見られたが、2000年代に入ってからは安田記念の翌週に定着。中１週で宝塚記念に進む馬も少なく、秋以降のＧ１をにらむレースになっている。最近では一昨年に、ここで重賞初制覇を挙げたダークシャドウが、秋に毎日王冠を制し、天皇賞でも２着と好走した。加えて近年は、サマーシリーズ（マイル、2000）も視野に入り、09年にはこのレースでは９着だったホッコーパドゥシャが新潟記念を制するなどの活躍を見せ、サマー2000シリーズの王座に就いている。さまざまな思惑を持つ馬が集う別定重量のＧ３競走。今年はどんな結果が待っているのか、過去10年の傾向を分析しよう。

　96年に新設され、牝馬限定の別定戦として阪神競馬場の芝2000ｍを舞台に行われてきたマーメイドＳ。ハイレベルのメンバーが揃い、97年にはエアグルーヴ、99年はエリモエクセル、04年はアドマイヤグルーヴなどのＧ１馬が勝利してきた。ところが06年にヴィクトリアマイル（Ｇ１）が創設されると、マーメイドＳはハンデ戦となり、レースの傾向は一変。過去７年の勝ち馬のうち11年のフミノイマージン以外はすべて重賞初制覇。そんなマーメイドＳの、ハンデ戦変更後７年間の傾向を見てみよう。