96年に創設された、３歳春のマイル王決定戦。当初は「外国産馬のダービー」とも言われたレースだが、その後、外国産馬に日本ダービーへの出走権が与えられたことに加え、外国産馬が減少したこともあって、近年は本来のマイル王決定戦としての色合いが濃くなっている。一昨年は２歳王者のグランプリボスが優勝、そして昨年はマイル３戦全勝のカレンブラックヒルが勝利を手にした。また、08年は優勝馬のディープスカイが日本ダービーも連勝、一昨年はこのレース３着だったリアルインパクトが古馬相手の安田記念を制覇。マイル王決定戦として注目されると同時に、春後半のＧ１へ向けても見逃せない一戦だ。そんなＮＨＫマイルＣの過去の傾向を見てみよう。

　以前は菊花賞トライアルとして秋に行われていた京都新聞杯。00年以降は５月に開催されるようになり、日本ダービーを目指す馬にとって、最後のチャンスという意味合いの強いレースになった。00年に優勝したアグネスフライトが続く日本ダービーを勝利したのをはじめ、04年１着のハーツクライと05年１着のインティライミが、ダービーで２着と好走している。昨年はトーセンホマレボシが優勝し、同馬はその後の日本ダービーで３着と健闘した。果たして今年はどの馬が勝利して、夢の舞台に駒を進めるのか。過去10年のデータから傾向を探る。

　新潟競馬場を舞台に行われるＧ３のハンデ戦。最後の直線が659ｍもあるため、毎年ゴール直前では目まぐるしい攻防が繰り広げられる。Ｇ３のハンデ戦のわりに出走馬のレベルが高く、92年の優勝馬メジロパーマーはその後、宝塚記念と有馬記念を制してＧ１ホースになり、03年には前年の宝塚記念馬ダンツフレームが参戦して59キロの斤量を背負って勝利している。昨年はヒットザターゲットが２着に２馬身差をつけて快勝し、重賞初制覇を成し遂げた。今年はどんなメンバーが出走して、直線の叩き合いが見られるのだろうか。過去10年のデータから傾向を探っていく。