1996年に従来の中距離Ｇ２・高松宮杯を芝1200ｍに短縮し、同時にＧ１に昇格。春のスプリント王決定戦として新たなスタートを切った。98年に高松宮記念に改称。その後00年には５月から３月へ移動、さらに一昨年は阪神代替、昨年からは中京新コースといった条件の変更はあるものの、多くの名スプリンターを輩出し続けている。特に近年の優勝馬は複数のＧ１勝ちを収めた馬ばかりで、09年のローレルゲレイロは秋のスプリンターズＳも制覇。10、11年はキンシャサノキセキがこのレース連覇を飾り、昨年はカレンチャンが秋春スプリントＧ１連覇を達成した。今年も実績馬の活躍が見られるのか、あるいはここでの勝利を機にスプリント王として君臨する馬が誕生するのか。過去の傾向を振り返ってみよう。

　1953年に創設され、今年で61回目を迎える日経賞。創設からしばらくは６～７月に行われており、春の天皇賞のステップレースとして位置づけられたのは84年以降になる。その翌年には前年の三冠馬・シンボリルドルフが優勝して春の天皇賞も制覇。その後、87年のミホシンザンや、93年のライスシャワーといった歴史に名を残す名馬がこのレースと天皇賞を連勝している。近年では、07年にこのレース２、１着だったマイネルキッツ、アルナスラインが天皇賞では順位を入れ替えて１、２着を独占。また、06年の優勝馬リンカーンや、10年のマイネルキッツが２着になるなど、春の大一番に向けて注目される一戦だ。そんな日経賞の過去の傾向を見てみたい。

　皐月賞や日本ダービー、ＮＨＫマイルＣなど、３歳春に行われるＧ１レースを目指す馬が出走する毎日杯。これまで阪神競馬場の芝2000ｍで行われていたが、07年からは新設された阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍの開催となった。最近は、この毎日杯を勝つとその後、出世するケースが多い。過去10年の優勝馬からは、04年のキングカメハメハと08年のディープスカイが、ともにＮＨＫマイルＣと日本ダービーを連勝。10年のダノンシャンティはＮＨＫマイルＣを勝利。さらに、06年のアドマイヤメインが日本ダービーで２着に入っている。今年も勝ち馬には、注目が集まりそうだ。毎日杯が阪神競馬場の芝・外回りの1800ｍになって以降、過去６年のデータを検証する。

　中山競馬場を舞台に行われるダート重賞・マーチＳ。大一番のＧ１フェブラリーＳが終わった後に行われること、季節が冬から春に移り変わる時期、さらにハンデ戦など、難しい条件がそろうため、毎年一筋縄ではいかない結果になっている。３連単が行われるようになった８回のうち６回は10万円を超える配当で、残りの２回は７万円、８万円と、堅く決まったことが一度もない。昨年は232万というビッグな配当が飛び出した。今年も大波乱となるのか。過去10年のデータからレースの傾向を探る。