春の天皇賞へ向けたステップレースとなる阪神大賞典。以前は暮れに行われており、菊花賞組の好走が目立つレースだったが、87年に春に移動すると、翌88年の優勝馬・タマモクロスなど、多くの天皇賞好走馬を輩出している。91～92年にはメジロマックイーンがこのレースと春の天皇賞を連覇。また、00年にはテイエムオペラオーがこの年２戦目に出走し、有馬記念まで連戦連勝を続けた。近年は以前ほどではないものの、06年の優勝馬・ディープインパクトや、08年のアドマイヤジュピタが天皇賞も連勝。また、昨年はビートブラックが、このレース10着大敗から巻き返して14番人気で天皇賞を制した。そんな阪神大賞典の過去の傾向を振り返ってみよう。

　皐月賞のトライアル競走・スプリングＳ。古くは64年の優勝馬・シンザンが三冠を制するなど、数多くの名馬を輩出していたが、92年の二冠馬・ミホノブルボンや、94年の三冠馬・ナリタブライアンを輩出した後、しばらく春のクラシック優勝馬が出ない時期が続いた。しかし02年にタニノギムレットが日本ダービーを制すると、03年のネオユニヴァース、06年のメイショウサムソン、そして一昨年（阪神で代替）のオルフェーヴルと、ここ10年は優勝馬から三冠馬、二冠馬が続出。過去10年の皐月賞では、スプリングＳ組が最多の５勝・８連対を記録するなど、再びその地位を高めている。昨年は２着のディープブリランテが日本ダービーを制したこのレースの、過去の傾向を見てみよう。

　桜花賞を目指す３歳牝馬にとって、最後のトライアル的な意味を持つフラワーカップ。以前は出走馬のレベルがイマイチだったが、最近は好メンバーが揃うことが多く、優勝馬が後にＧ１タイトルを獲得するケースが多い。04年のダンスインザムードと06年のキストゥヘヴンは続く桜花賞を見事に制した。また、05年のシーザリオはオークス、08年のブラックエンブレムは秋華賞を優勝している。今年も勝ち馬には注目が集まるフラワーカップの過去10年のデータから、レースの傾向を探っていく。

　スピード自慢の３歳馬が数多く出走するファルコンＳが、中京競馬場を舞台に行われる。05年までは６月に1200ｍの距離で実施されていたが、06年に開催時期が３月になり、ＮＨＫマイルＣのステップレースとなった。さらに中京競馬場がリニューアルした12年からは、距離が1400ｍに延長されて行われている。最近の優勝馬のＮＨＫマイルＣの成績は、09年のジョーカプチーノが優勝、08年のダノンゴーゴーが３着に入るなど、関連性がなかなかある。そんなファルコンＳの傾向を、３月開催となった06年以降、７年間のデータから検証する。