中央競馬のＧ１開幕戦・フェブラリーＳ。同時に、前年10月の南部杯から続くダート競馬Ｇ１シーズンを締めくくる一戦となる。これまで、ＪＣダートと翌年のフェブラリーＳでＧ１連覇を達成した馬はトランセンド、カネヒキリ、エスポワールシチー、ヴァーミリアンの４頭。フェブラリーＳから同年のＪＣダートを連覇した馬はウイングアロー、トランセンドの２頭にとどまっており、前年秋からの繋がりが強い傾向になっている。ただ、今年は昨年のＪＣダートの優勝馬不在のメンバー構成。ここで新星が誕生するのか、それとも歴戦の実績馬がさらにタイトルを積み重ねるのか。過去の傾向を見てみよう。

　長距離の名物重賞レース、ダイヤモンドＳが行われる。長い間3200ｍの距離で争われていたが、04年に現在と同じ3400ｍの距離になり、ＪＲＡの重賞ではステイヤーズＳ（3600ｍ）に次ぐ長距離となった。ＪＲＡの3000ｍを超える重賞は、このダイヤモンドＳ以外は、天皇賞（春）、菊花賞、阪神大賞典、ステイヤーズＳの４つしかなく、長距離を得意にしている馬にとっては貴重なレースだ。ただ、天皇賞（春）を狙う実力馬は、重いハンデを背負うため参戦するケースは少なくく、出走馬のレベルがイマイチのことが多い。そんなダイヤモンドＳの傾向を過去10年のデータから検証する。

　小倉競馬場の芝1800ｍを舞台に、小倉大賞典が行われる。ローカルのＧ３ハンデ戦という条件のため、毎年、個性的な馬が活躍している。05年の勝ち馬メイショウカイドウは、続く北九州記念と小倉記念を制し、同一年の小倉三冠という偉業を成し遂げた。また、07年にはセン馬のアサカディフィートが９歳で優勝し、なんと翌年には10歳で勝利して連覇を達成した。そんな一癖も二癖もありそうな小倉大賞典。今年から開催時期が２週遅くなるが、果たしてどんな結末になるだろうか。過去10年のデータから傾向を探る。