春の天皇賞へと繋がる伝統の重賞競走・京都記念。ハンデ戦から別定重量に変更された94年にビワハヤヒデがこのレースと天皇賞を連勝したほか、10年にはこのレース２着のジャガーメイルがやはり直行で天皇賞を制覇。そして00年１着のテイエムオペラオー、11年３着のヒルノダムールなど、間にもうひとレース挟んで天皇賞を制する馬も出ている。また、このレースと同距離の宝塚記念を狙う中距離馬、そして近年はドバイへの壮行レースとして出走する馬もあり、優勝馬にはアドマイヤムーンやブエナビスタといった名も見られる。今後のＧ１戦線へ向けて注目のこのレース、過去10年の傾向を見てみよう。

　クラシックの登竜門といわれている共同通信杯。日本ダービーと同じ東京競馬場で行われるため、東京コースを経験させるために、将来性のある馬が出走するケースが多く、高いレベルのレースが繰り広げられている。歴代の優勝馬はビッグネームがずらり顔を揃え、ミスターシービー（83年）やナリタブライアン（94年）の３冠馬を輩出している。だが、近年はレースのレベルが若干下がっており、最近の優勝馬で後にＧ１を制したのは06年のアドマイヤムーンのみだったが、昨年は１、２着馬のゴールドシップとディープブリランテの２頭がクラシックをすべて制した。今年はどんな若駒が出走してくるだろうか。共同通信杯の過去10年のデータを検証する。

　春の牝馬クラシック路線のステップレースであるクイーンカップ。東京競馬場の芝1600ｍで行われるため、1600ｍで開催されるＧ１の桜花賞と、東京競馬場で行われるＧ１オークスを目標とする素質馬が数多く出走し、例年ハイレベルのレベルのレースが繰り広げられている。過去10年の勝ち馬からは、04年のダイワエルシエーロがオークスを制覇、08年のリトルアマポーラはエリザベス女王杯を勝利している。また06年のコイウタと11年のホエールキャプチャは、どちらも翌年に同じ東京競馬場芝1600ｍで行われたＧ１のヴィクトリアマイルを制している。毎年のように強豪馬を輩出しているクイーンカップの傾向を、過去10年のデータから占う。