長く芝中心のレース体系が組まれてきた中央競馬だったが、90年代に入って徐々にダート路線も拡充。97年にはフェブラリーＳが中央競馬初のダートＧ１に格上げされた。そして00年、ダートの国際競走として、この「ジャパンＣダート」が創設。当初はジャパンＣの前日、または当日に東京ダート2100ｍを舞台に行われており、08年からジャパンＣ翌週に阪神ダート1800ｍに変更された。
　国際招待競走だが、過去の優勝馬12頭中11頭は日本馬。近年は外国馬の参戦も減り、今年で３年連続して日本馬同士の争いになる。過去にはクロフネやカネヒキリ、ヴァーミリアンといった名馬が優勝馬に名を連ね、昨年はトランセンドがレース史上初の連覇を達成。今年は新たなる名馬がここに加わるのか、それともトランセンドの３連覇が達成されるのか。過去の傾向を見てみよう。

　1967年に創設され、日本の平地競走として最長の距離である芝3600ｍで行われるステイヤーズＳ。中山競馬場の内回りコースを2周して争われる。歴代の勝ち馬にはスタミナが豊富な馬が名を連ね、メジロブライト（97年）やデルタブルース（05年）などの長距離Ｇ１馬がいる。昨年は09年に天皇賞（春）を制したマイネルキッツが優勝した。今年はどんなレースになり、スタミナ自慢のステイヤーが勝利するのか。過去10年のデータから、レースの傾向を探っていく。

　これまで上半期のグランプリ・宝塚記念の前哨戦として５月末に行われていた金鯱賞。毎年、中距離のスペシャリストが集結し、レベルの高いレースを繰り広げてきた。過去10年では、04年のタップダンスシチーと08年のエイシンデピュティが、金鯱賞と宝塚記念を連覇した。今年からは12月に時期を移して行われる。そこで、これまでこの時期の中京競馬場と小倉競馬場の芝2000ｍで開催されていた中日新聞杯の６年間のデータから、レースの傾向を探る。