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第26回 セントウルステークス(G2)

9月9日(日) 阪神競馬場 芝1200m

 秋競馬の開幕を飾る重賞レースセントウルS。以前はG1開幕までやや間のあるG3の一戦に過ぎなかったが、00年にスプリンターズSが現在の時期に移動すると、このレースの様相も一変。G1直前の重要なステップレースとして、多くの有力馬、実力馬の出走が見られるようになった。そのため、06年にはG2に格上げ。同時にサマースプリントシリーズの最終戦に指定され、G1の前哨戦と夏の短距離王決定戦という2つの顔を持つレースになっている。過去にはカノヤザクラエーシンヴァーゴウなど4頭がこのレースを勝ってシリーズの王者に輝いたほか、02年にはここを勝ったビリーヴがスプリンターズSも連勝している。そんなセントウルSの過去の傾向を見てみよう。
2011年9月セントウルステークス(G2)

写真:競馬ブック

Check1安定感ある1、2番人気

安定感ある1、2番人気  過去10年、1、2番人気はともに連対率50.0%。複勝率では1番人気が80.0%、2番人気が70.0%と、かなりの高確率で人気上位2頭が馬券に絡んでいる。また、優勝馬は10頭中9頭が5番人気以内で、過去10年のうち6回は1~3着を5番人気以内が独占した。このように上位人気が安定したレースだが、7番人気以下の好走馬5頭を見ると、その5頭すべてが前走5~7着馬。そして4頭は前走サマースプリントシリーズ出走馬、同じく4頭が前々走では1~2着。人気薄を狙うなら休養明けや前走大敗馬ではなく、夏競馬に出走してそこそこの成績にはまとめている馬が良い。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-2-3-2 30.0% 50.0% 80.0%
2 2-3-2-3 20.0% 50.0% 70.0%
3 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
4 1-0-2-7 10.0% 10.0% 30.0%
5 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
10 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11~ 1-1-1-40 2.3% 4.7% 7.0%
【7番人気以下の好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前々走
07 サンアディユ 11 1 北九州記念
7着
アイビスSD
1着
カノヤザクラ 7 2 北九州記念
5着
葵S
1着
08 シンボリグラン 11 2 キーンランドC
6着
アイビスSD
2着
スプリングソング 9 3 NHKマイルC
6着
橘S
1着
09 コスモベル 11 3 北九州記念
6着
アイビスSD
8着

Check2牝馬優勢、牡・セン馬は4歳の3着に注意

 性別では牡・セン馬【3.6.8.79】連対率9.4%に対し、牝馬【7.4.2.34】同23.4%と牝馬優勢。牝馬は好走すれば1~2着に食い込む確率が高く、牡・セン馬は2~3着計14回と勝ち切れない傾向にある。また、牝馬は3歳から5歳までいずれも高連対率を記録。そして06年以降の牝馬の好走馬はすべて前走重賞組である。牡・セン馬は4歳馬が複勝率41.2%を記録し、17頭中5頭が3着と、特に3着になる確率が高い。

【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3歳 1-1-1-14 5.9% 11.8% 17.6%
4歳 1-1-5-10 5.9% 11.8% 41.2%
5歳 1-1-1-16 5.3% 10.5% 15.8%
6歳 0-1-0-22 0.0% 4.3% 4.3%
7歳上 0-2-1-17 0.0% 10.0% 15.0%
3-6-8-79 3.1% 9.4% 17.7%
牝馬 3歳 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
4歳 3-1-0-10 21.4% 28.6% 28.6%
5歳 3-2-1-13 15.8% 26.3% 31.6%
6歳 1-0-1-6 12.5% 12.5% 25.0%
7歳上 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
7-4-2-34 14.9% 23.4% 27.7%
【牝馬の好走馬(過去10年)】
馬名 年齢 人気 着順 前走
02 ビリーヴ 4 1 1 北九州短距離S1着
パイアン 4 6 2 耶馬渓特別1着
03 テンシノキセキ 5 2 1 小倉日経OP1着
ビリーヴ 5 1 2 函館スプリントS1着
06 シーイズトウショウ 6 1 1 キーンランドC2着
07 サンアディユ 5 11 1 北九州記念7着
カノヤザクラ 3 7 2 北九州記念5着
08 カノヤザクラ 4 3 1 アイビスSD1着
09 アルティマトゥーレ 5 5 1 アイビスSD3着
スリープレスナイト 5 1 2 高松宮記念2着
コスモベル 5 11 3 北九州記念6着
10 メリッサ 6 5 3 北九州記念1着
11 エーシンヴァーゴウ 4 2 1 北九州記念3着

Check3先行馬強し

 競馬道GT8による脚質成績(06年中京開催除く)では、先行した馬が【6.2.1.19】で勝率21.4%、連対率28.6%の好成績。開幕週の短距離戦らしく、前々で勝負した馬の成績が良い。ただ、ハナを切ってしまうと好走しても2~3着という結果で、行きたい馬を行かせて好位で立ち回れる馬の方がより勝利に近い。よほど切れる脚を使わないかぎりは差し切りは難しく、前も止まらないだけに、良馬場では上がり33秒台前半から中盤の脚が要求される。

【脚質成績(過去10年、阪神開催時)】
脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-1-2-5 0.0% 12.5% 37.5%
先行 6-2-1-19 21.4% 28.6% 32.1%
差し 3-5-5-50 4.8% 12.7% 20.6%
追込 0-1-1-24 0.0% 3.8% 7.7%

Check4優勝馬はサマースプリントシリーズ組から

 冒頭にも触れたように、サマースプリントシリーズの最終戦であると同時に、スプリンターズS制覇を目指す馬の出走も見られるレース。夏を連戦してきた馬と、休養明けの実績馬の戦いになる年もある。しかし1着は夏競馬出走組が優勢で、サマースプリントシリーズ創設後の6回はすべて前走でシリーズに参戦していた馬が優勝。2着には海外も含め前走G1組が見られ、3着になるとオープン特別などその他の路線からの食い込みもある(CBC賞は今年からシリーズ対象レース)。

【上位馬の前走(過去6年)】
着順 馬名 人気 前走 着順
1着馬 06 シーイズトウショウ 1 キーンランドC 2
07 サンアディユ 11 北九州記念 7
08 カノヤザクラ 3 アイビスSD 1
09 アルティマトゥーレ 5 アイビスSD 3
10 ダッシャーゴーゴー 4 北九州記念 11
11 エーシンヴァーゴウ 2 北九州記念 3
2着馬 06 テイクオーバーター 2 英国G1 7
07 カノヤザクラ 7 北九州記念 5
08 シンボリグラン 11 キーンランドC 6
09 スリープレスナイト 1 高松宮記念 2
10 グリーンバーディー 2 シンガポールG1 1
11 ラッキーナイン 5 香港G1 2
3着馬 06 ネイティヴハート 4 NSTオープン 2
07 キンシャサノキセキ 1 谷川岳S 1
08 スプリングソング 9 NHKマイルC 6
09 コスモベル 11 北九州記念 6
10 メリッサ 5 北九州記念 1
11 ダッシャーゴーゴー 1 CBC賞 1

第56回 京成杯オータムハンデキャップ(G3)

9月9日(日) 中山競馬場 芝1600m

 秋の中山開催の開幕を告げる重賞レース、京成杯AH。独特なコース形態である中山の芝1600m、ハンデ戦のG3、夏に休んでいた馬が多いなどの理由で、一筋縄ではいかない難解なレースになることが多い。また、今年から始まったサマーマイルシリーズの最終第3戦に位置づけられており、シリーズチャンピオンを狙う馬の動向にも注目が集まる。昨年はフィフスペトルが1分31秒9の好タイムで優勝した。今年はどの馬が勝利するのか。過去10年のデータから傾向を探ってみる。
2011年9月京成杯オータムH(G3)

写真:競馬ブック

Check11番人気は信頼できない

 1番人気は【1.0.2.7】と悪く、02年に1着になって以降、9年連続で3着以下に敗れている。馬券の軸にするなら【4.0.2.4】の2番人気がよさそう。馬連万馬券が3回、3連単は8回中3回が10万以上の配当と荒れる傾向にある。ただ、11番人気以下は41頭中2着が1度あるのみで、超人気薄が来ることはあまりない。2番人気を軸に、3~10番人気あたりまで幅広く狙いたい。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 1-0-2-7 10.0% 10.0% 30.0%
2 4-0-2-4 40.0% 40.0% 60.0%
3 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0%
4 1-3-0-6 10.0% 40.0% 40.0%
5 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
6 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
7 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0%
8 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 1-1-1-6 11.1% 22.2% 33.3%
11~ 0-1-0-40 0.0% 2.4% 2.4%

Check2関屋記念組はイマイチ

 ステップレースで目立つのは、京成杯AHと同じ芝1600mの重賞・関屋記念だが【0.4.5.26】と勝ち馬を輩出していない。関屋記念優勝馬は3頭いたが、京成杯AHでは2or3着。京成杯AHで1番人気に支持された関屋記念は5頭いたが、3着が1頭で残りは4着以下。
 また、前走G1組は【2.1.2.10】で複勝率33.3%。レースの格のわりに、凡走する可能性が高い

【主な前走のレース別成績(過去10年)】
前走レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
安田記 2-0-0-4 33.3% 33.3% 33.3%
アイビススサマーダッシュ 2-0-0-4 33.3% 33.3% 33.3%
クイーンS 1-2-0-2 20.0% 60.0% 60.0%
サマーチャンピオン 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
東風S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
長岡S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
関越S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
夏至S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
関屋記念 0-4-5-26 0.0% 11.4% 25.7%
ダービー 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
小倉日経オープン 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
七夕賞 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
TUF杯 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
NHKマイルC 0-0-2-5 0.0% 0.0% 28.6%
北九州記念 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
小倉記念 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
函館スプリントS 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
朱鷺S 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%

Check3外枠はそれほど不利ではない

 中山の芝1600mといえば、スタートから2コーナーまでの距離が短く、ロスなく走ることができる内枠有利というのが定説。だが、この京成杯AHは、外枠が意外と健闘している7枠と8枠の複勝率はどちらも20%を超えており、平均以上といえる。馬番別では14番が【1.1.2.3】で複勝率57.1%と高い数字を残している。あまり、内枠有利を意識する必要はなさそうだ。

【枠番別成績(過去10年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-1-0-13 6.7% 13.3% 13.3%
2枠 2-2-3-8 13.3% 26.7% 46.7%
3枠 0-1-2-14 0.0% 5.9% 17.6%
4枠 1-2-1-14 5.6% 16.7% 22.2%
5枠 2-1-1-14 11.1% 16.7% 22.2%
6枠 0-1-0-18 0.0% 5.3% 5.3%
7枠 2-0-3-14 10.5% 10.5% 26.3%
8枠 2-2-0-15 10.5% 21.1% 21.1%

Check4高齢馬は苦戦傾向

 年齢別では6歳以上の高齢馬が苦戦する傾向にある。中心は3~5歳で、牡・セン馬なら3歳と5歳が強く、牝馬は4歳と5歳が好走確率が高い。前走がNHKマイルCだった3歳馬は7頭おり、3着が2頭とイマイチ。3歳馬を買うなら、違うレースが狙い目だ。

【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3歳 1-2-3-9 6.7% 20.0% 40.0%
4歳 2-0-1-17 10.0% 10.0% 15.0%
5歳 4-3-2-19 14.3% 25.0% 32.1%
6歳 1-0-2-26 3.4% 3.4% 10.3%
7歳以上 0-3-1-21 0.0% 12.0% 16.0%
8-8-9-92 6.8% 13.7% 21.4%
3歳 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
5歳 2-1-0-8 18.2% 27.3% 27.3%
6歳 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
2-2-1-18 8.7% 17.4% 21.7%