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第47回 関屋記念(G3)

8月12日(日)新潟競馬場 芝1600m

 真夏のマイル決戦・関屋記念。従来は、ローカルで唯一芝1600mのコースを持つ新潟競馬場で行われる貴重なマイル重賞として行われており、皐月賞馬・ダイワメジャー(05年2着)や、NHKマイルC優勝馬・テレグノシス(06年3着)などG1馬の参戦も見られた。
 今年は、新装オープンした中京競馬場に芝1600mのコースが設定され、7月下旬には中京記念を施行。その中京記念と今週の関屋記念、そして秋の中山開幕週・京成杯オータムHの3戦で「サマーマイルシリーズ」が争われることになった。これまでにも増して注目が高まる重賞レース、関屋記念。過去10年の傾向を振り返ってみたい。
2011年8月関屋記念(G3)

写真:競馬ブック

Check11番人気の安定感が際立つ、相手には人気薄も

 過去10年、1番人気は【4.2.2.2】で複勝率80.0%。好走した8頭はすべて重賞連対実績を持っており、実績馬が1番人気に推されればより信頼性は高い印象だ。ただ、着外2回はここ2年のもので、昨年は重賞実績もあったセイクリッドバレーが5着に敗退。傾向が変わりつつある可能性は考慮しておきたい。その他では、8番人気以下の人気薄でも【2.3.6.78】と好走馬が比較的多く昨年以外は毎年1頭以上が3着以内に食い込んでいる。1番人気を軸にするにしても、相手も人気サイドで絞ってしまうのは危険だ。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 4-2-2-2 40.0% 60.0% 80.0%
2 2-2-0-6 20.0% 40.0% 40.0%
3 0-1-3-6 0.0% 10.0% 40.0%
4 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
5 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
7 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
9 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
10 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
11~ 1-0-3-55 1.7% 1.7% 6.8%
【1番人気馬の成績(過去10年)】
馬名 人気 着順 主な重賞実績
02 マグナーテン 1 1 関屋記念(前年)1着
03 アドマイヤマックス 1 3 東スポ杯2歳S1着
04 ブルーイレヴン 1 1 東スポ杯2歳S1着
05 ダイワメジャー 1 2 皐月賞1着
06 テレグノシス 1 3 NHKマイルC1着
07 カンパニー 1 1 大阪杯1着
08 マルカシェンク 1 1 デイリー杯2歳S1着
09 ヒカルオオゾラ 1 2 エプソムC2着
10 スピリタス 1 6 初出走
11 セイクリッドバレー 1 5 新潟大賞典1着

Check2外枠優勢、内枠は人気馬中心

 枠番別では7枠が4勝、そして8枠が3勝を挙げるなど、好走馬は外枠中心5枠から外はすべて連対率15.0%以上、複勝率20.0%以上だが、1~4枠はいずれもそれ以下と、明確な差がついている。その1~4枠の好走馬6頭を見ると、3頭が1番人気で、5番人気以下の好走は1頭のみ。内枠の人気薄に激走はあまり期待できない。なお、その内枠の好走脚質には特に傾向はなさそうだ。

【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率
1 0-0-0-16 0.0% 0.0% 0.0%
2 1-0-2-14 5.9% 5.9% 17.6%
3 1-1-1-15 5.6% 11.1% 16.7%
4 0-0-0-18 0.0% 0.0% 0.0%
5 1-2-4-13 5.0% 15.0% 35.0%
6 0-4-0-16 0.0% 20.0% 20.0%
7 4-1-2-18 16.0% 20.0% 28.0%
8 3-2-2-18 12.0% 20.0% 28.0%
【2~3枠の好走馬(過去10年)】
馬番 馬名 通過順 人気 着順
02 3 4 ビッグフリート 5-5-6 3 3
03 2 4 オースミコスモ 4-4-4 8 1
3 5 エイシンハリマオー 16-13-13 4 2
2 3 アドマイヤマックス 3-4-4 1 3
06 2 3 テレグノシス 14-13-9 1 3
07 3 6 カンパニー 12-13-13 1 1

Check33コーナー6~10番手の好走馬は少ない

 展開次第で直線一気も決まる新潟芝1600m。このレースの好走馬にも後方から進めた馬が多いが、その一方で逃げ・先行馬が上位に残るケースも少なくはない。不振なのは好位から中団のやや前、通過順で3コーナー6~10番手あたりの馬で、3着以内馬30頭中5頭に過ぎない。そのうち4頭は出走頭数が12頭と少なかった08年と11年の好走。多頭数の年は逃げ・先行馬か、後方待機馬かという傾向がより強くなる

【1~3着馬の通過順(過去10年)】
02 03 04 05 06 07 08 09 10 11
頭数 14 16 15 18 18 18 12 18 18 12
1着馬 4-2-2 4-4-4 4-3-4 16-15-15 6-7-7 12-13-13 9-9-9 12-12-14 1-1-1 4-3-3
2着馬 1-1-1 16-13-13 6-5-5 5-4-5 2-2-2 5-4-4 7-7-7 15-15-15 15-15-14 10-10-11
3着馬 5-5-6 3-4-4 12-11-11 14-12-12 14-13-9 14-17-18 1-1-1 3-2-2 13-11-12 9-8-8

Check4牡・セン馬の4~5歳優勢、劣勢の牝馬は3~4歳のみ

 牡・セン馬が【9.10.10.110】と好走馬の大半を占め、牝馬は【1.0.1.18】と「夏の牝馬」の格言はこのレースには当てはまらない。ただ、3~4歳牝馬は【1.0.1.0】と複勝率100%で、今年も該当馬がいれば要注意だ。牡・セン馬は4歳から7歳までそれぞれ2頭以上勝ち馬が出ているが、好走確率が高いのは4、5歳。過去10年、この4~5歳の牡・セン馬が1頭も連対に絡まなかった年はなく、特に4歳の牡・セン馬は【2.3.4.11】で複勝率は45.0%になる。

【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3歳 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 2-3-4-11 10.0% 25.0% 45.0%
5歳 2-6-1-29 5.3% 21.1% 23.7%
6歳 3-0-2-31 8.3% 8.3% 13.9%
7歳上 2-1-3-35 4.9% 7.3% 14.6%
9-10-10-110 6.5% 13.7% 20.9%
3歳 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
4歳 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
5歳 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
6歳 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
7歳上 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
1-0-1-18 5.0% 5.0% 10.0%