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第46回 フィリーズレビュー(G2)

3月11日(日) 阪神競馬場 芝1400m

 前週のチューリップ賞に続く、桜花賞トライアルの第2弾となるフィリーズレビュー。そのチューリップ賞は本番と同じ1600mで近年は有力馬が多く出走し、このレース出走組は本番では苦戦傾向にあるが、過去10年では05年のラインクラフトがここから桜花賞を連勝。また、桜花賞で馬券に絡んだ4頭のうち、そのラインクラフトを除く3頭は7番人気以下。08年にはこのレース3着のレジネッタが12番人気で桜花賞を制している。このフィリーズレビュー自体も人気薄で3着以内に食い込んで桜花賞出走権を手にする馬も多いだけに、特に穴党にとっては注目のステップレースだ。そんなフィリーズレビューの傾向を振り返ってみたい。
2011年3月フィリーズレビュー(G2)

写真:競馬ブック

Check1中穴なら5~7番人気に注目

 1番人気は【3.2.1.4】で連対率50.0%とまずまずの成績。しかし2番人気は【1.0.1.8】と今ひとつ。3番人気【2.2.1.5】を挟み、4番人気は【0.0.1.9】と連対がなく、人気上位勢トータルの信頼性としては今ひとつだ。そして、その下になる5~7番人気は【2.5.5.18】で複勝率40.0%。馬連や3連複、あるいは連単系のヒモ穴候補としては注目に値する成績だ。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-2-1-4 30.0% 50.0% 60.0%
2 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
3 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
4 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
5 0-1-5-4 0.0% 10.0% 60.0%
6 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
7 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
10 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
11~ 1-0-1-57 1.7% 1.7% 3.4%

Check2展開の読みが重要に

 競馬道GT8の脚質成績では、「先行」が5勝を挙げ、逃げた馬1頭を合わせ前の組が計6勝。対して「差し」は【2.6.5.71】と好走しても2~3着が多い
 この成績を見ると「先行→差し」といった連単を買いたくなるが、近年は差し馬が来るときはまとめて来る傾向にある。昨年は4コーナー8番手以下の馬が上位を独占、そして08年は4コーナー10番手以下の馬がやはり上位を占めている。10年のように勝ち馬だけ差し・追い込み型という例もあるものの、本線は先行馬同士、差し馬同士といった同脚質の組み合わせを中心に狙うのが良さそうな近年の傾向だ。

【脚質別成績(過去10年)】
脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
先行 5-2-4-23 14.7% 20.6% 32.4%
差し 2-6-5-71 2.4% 9.5% 15.5%
追込 2-2-1-29 5.9% 11.8% 14.7%
【1~3着馬と通過順(過去5年)】
馬名 人気 着順 通過順
07 アストンマーチャン 1 1 4-3-3
アマノチェリーラン 10 2 4-2-2
ハギノルチェーレ 5 3 11-11-11
08 マイネレーツェル 11 1 14-13-13
ベストオブミー 7 2 14-13-13
レジネッタ 4 3 11-10-10
09 ワンカラット 6 1 4-3-2
アイアムカミノマゴ 3 2 7-5-5
レディルージュ 15 3 3-3-2
10 サウンドバリアー 9 1 13-13-12
ラナンキュラス 1 2 6-6-4
レディアルバローザ 5 3 4-3-4
11 フレンチカクタス 3 1 8-11-11
スピードリッパー 6 2 9-10-8
エーシンハーバー 5 3 12-12-11

Check3エルフィンS組は前走人気と着差に注目

 前走レース別では阪神JF組が【4.1.3.11】で勝率21.1%、複勝率42.1%の好成績。ただ、3着以内の8頭中5頭が1番人気馬など、好走馬には上位人気が多い。エルフィンS組は【2.4.4.15】で勝率こそ8.0%にとどまるが、複勝率40.0%は阪神JF組とほぼ互角。また、好走馬10頭中7頭が4番人気以下など、阪神JF組に比べ人気薄の好走が多くなっている。このエルフィンS組は、当時の人気が5番人気以内(10頭すべて)、そして勝ち馬とのタイム差が0.6秒以内(10頭中9頭)が好走条件だ。ほかにクイーンC組の出走も多いが、この組は【2.0.0.22】で連対率・複勝率とも8.3%。阪神JF組やエルフィンS組とは差がある。

【前走エルフィンS組の好走馬(過去10年)】
馬名 フィリーズR
人気
フィリーズR
着順
エルフィンS
人気
エルフィンS
着順
タイム差
02 キョウワノコイビト 5 2 1 4 0.3
04 マルターズヒート 1 2 1 1 -0.2
05 デアリングハート 7 2 3 6 0.5
エアメサイア 3 3 2 1 0.0
06 エイシンアモーレ 5 3 4 12 2.2
07 ハギノルチェーレ 5 3 4 3 0.6
08 マイネレーツェル 11 1 5 4 0.6
レジネッタ 4 3 2 3 0.6
09 アイアムカミノマゴ 3 2 4 4 0.2
10 サウンドバリアー 9 1 3 9 0.5

Check41着候補は460キロ以上から

 当日の馬体重別では、460キロあたりを境に傾向が分かれている。460キロ未満だった馬は【2.7.7.77】で、好走馬16頭中14頭が2~3着。対して460キロ以上の馬は【8.3.3.52】と、好走馬14頭中8頭が1着を取っている。その結果、勝率は460キロ未満2.2%に対し、460キロ以上は12.1%と大きな差になる。ただ、中~小型馬も2~3着は多いため、複勝率では460キロ未満17.2%、460キロ以上21.2%と、勝率ほどの差はない。

【馬体重別成績(過去10年)】
馬体重 成績 勝率 連対率 複勝率
400kg未満 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
400kg~409kg 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
410kg~419kg 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
420kg~429kg 0-1-1-13 0.0% 6.7% 13.3%
430kg~439kg 0-2-1-22 0.0% 8.0% 12.0%
440kg~449kg 0-2-0-19 0.0% 9.5% 9.5%
450kg~459kg 1-1-5-13 5.0% 10.0% 35.0%
460kg~469kg 4-2-2-19 14.8% 22.2% 29.6%
470kg~479kg 1-0-0-13 7.1% 7.1% 7.1%
480kg~489kg 1-1-1-8 9.1% 18.2% 27.3%
490kg~499kg 2-0-0-9 18.2% 18.2% 18.2%
500kg以上 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
460kg未満 2-7-7-77 2.2% 9.7% 17.2%
460kg以上 8-3-3-52 12.1% 16.7% 21.2%

第30回 中山牝馬ステークス(G3)

3月11日(日) 中山競馬場 芝1800m

 伝統の牝馬限定のハンデ戦、中山牝馬ステークスが行われる。06年に春の牝馬No.1決定戦として5月にヴィクトリアマイルが新設されたため、そのステップレースとして位置づけられるようになった。06年の2着馬ディアデラノビアがヴィクトリアマイルで3着になったのをはじめ、07年にはアサヒライジングが2着、09年にはブラボーデイジーが2着、10年にはニシノブルームーンが3着、11年にはレディアルバローザが3着に入るなど、毎年のようにこのレースの出走馬がヴィクトリアマイルで好走している。そんな中山牝馬ステークスの過去10年の傾向を見てみる。
2011年3月中山牝馬ステークス(G3)

写真:競馬ブック

Check1人気薄が強く大荒れ

 1番人気は【3.0.0.7】とイマイチで、2番人気は【0.1.1.8】と不振。とくに最近5年は1、2番人気は全滅。2桁人気は【1.4.5.60】で10頭も馬券に絡んでいる。過去10年の馬券圏内30頭中、8番人気以下が16頭と半数以上を占めており、かなり荒れる傾向にある。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-0-0-7 30.0% 30.0% 30.0%
2 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
3 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
4 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0%
5 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
6 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
7 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
9 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
10~ 1-4-5-60 1.4% 7.1% 14.3%

Check2京都牝馬Sからの巻き返しに注意

 出走馬と好走馬が最も多いステップは、同じ牝馬限定のG3、京都牝馬S組で11頭が馬券に絡んでいる。ただし京都牝馬Sで1~3着の馬は11頭いるが、中山牝馬Sで馬券圏内に来たのは4頭しかいない。それ以外では、条件戦の1600万下組が5頭馬券に絡んでおり、またG1のエリザベス女王杯は【1.0.2.4】で複勝率42.9%と安定している。

【主な前走のレース別成績(過去10年)】
前走レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
京都牝馬S 4-3-4-32 9.3% 16.3% 25.6%
1600万下 1-2-2-26 3.2% 9.7% 16.1%
エリザベス女王杯 1-0-2-4 14.3% 14.3% 42.9%
白富士S 1-0-1-2 25.0% 25.0% 50.0%
愛知杯 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
小倉大賞典 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
東京新聞杯 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
エンプレス杯 0-1-0-5 0.0% 16.7% 16.7%
阪急杯 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
ダイヤモンドS 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
アメリカJCC 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
中山記念 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ターコイズS 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
TCK女王杯 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
中京記念 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
京都記念 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

Check3前走の着順は不問

 前走の着順がまったく当てにならないのが、中山牝馬Sが荒れる要因の1つのようだ。前走1着馬は、21頭中3着が2頭いるのみで残りの19頭は凡走している。ただし、前走1着馬の内訳は条件戦だった馬が16頭で、オープン以上は5頭のみ。
 前走2桁着順から巻き返した馬は5頭おり、そのうち4頭が重賞で残りの1頭はオープン特別。また牡馬との混合の重賞が3頭おり、強い相手に大敗した馬の巻き返しに注意したい

【前走の着順別成績(過去10年)】
前走の着順 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 0-0-2-19 0.0% 0.0% 9.5%
2着 3-1-0-10 21.4% 28.6% 28.6%
3着 2-0-1-5 25.0% 25.0% 37.5%
4着 1-2-1-5 11.1% 33.3% 44.4%
5着 2-2-1-8 15.4% 30.8% 38.5%
6~9着 0-3-3-40 0.0% 6.5% 13.0%
10着~ 2-2-1-43 4.2% 8.3% 10.4%

Check4斤量の重い実績馬が活躍

 斤量別の成績では、重い斤量を背負った馬が活躍する傾向にある。最も重い56.5キロが【1.1.1.3】で複勝率50%と健闘している。勝ち馬は53、55、56キロがそれぞれ3頭ずつで、52キロ以下の軽ハンデ馬は未勝利。また、52キロ以下で馬券に絡んだのが5頭しかおらず、牝馬限定のハンデ戦にわりに軽ハンデ馬が苦戦している

【斤量別の成績(過去10年)】
斤量 成績 勝率 連対率 複勝率
49kg 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
50kg 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
51kg 0-2-1-16 0.0% 10.5% 15.8%
52kg 0-0-1-19 0.0% 0.0% 5.0%
53kg 3-0-3-24 10.0% 10.0% 20.0%
54kg 0-3-1-23 0.0% 11.1% 14.8%
55kg 3-2-1-14 15.0% 25.0% 30.0%
55.5kg 0-1-1-1 0.0% 33.3% 66.7%
56kg 3-0-1-19 13.0% 13.0% 17.4%
56.5kg 1-1-1-3 16.7% 33.3% 50.0%