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第63回 朝日杯フューチュリティステークス(G1)

12月18日(日) 中山競馬場 芝1600m

 1949年に関東の3歳(現2歳)王者決定戦「朝日杯3歳S」として創設。91年に関西の「阪神3歳S」が牝馬限定の「阪神3歳牝馬S」へと変更され、このレースは東西を通じた2歳チャンピオン決定戦となった(01年に「朝日杯フューチュリティS」へと名称変更)。
 80年代後半から90年代半ばにかけては、アイネスフウジンやミホノブルボン、ナリタブライアンなどがこのレースを制し、翌春には日本ダービーを優勝。その後、クラシックからは縁遠くなったものの、3歳で秋の天皇賞を制したバブルガムフェロー、グランプリ3連覇のグラスワンダー、海外で大活躍のエイシンプレストン、さらにはダート王アドマイヤドンなど、多彩な面々がこのレースでG1初制覇を飾っている。ここ5年にかぎってもドリームジャーニーやローズキングダム、グランプリボスが翌年以降にもG1を制しており、2歳チャンピオン決定戦としてはもちろん、後々へ向けても楽しみが広がるレースになっている。そんな朝日杯フューチュリティSの傾向を振り返ってみたい。
2010年12月朝日杯FS(G1)

写真:競馬ブック

  エネアドは新馬を勝って東京スポーツ杯に挑んだが5着と敗れた。2週連続ディープインパクト産駒のG1勝利を目指す。
  オコレマルーナもディープインパクト産駒で、しかも馬主は金子真人ホールディングス。期待できそうだ。
  京王杯2歳Sを鋭く追い込んで勝利したレオアクティブ。すでにキャリア6戦しており、混戦になれば、前走の再現も十分可能だ。
  マイネルロブストは新馬、クローバー賞と2連勝したが、その後は札幌2歳S3着、東京スポーツ杯2歳S9着と敗れた。中山コースは新馬勝ちしており、見逃せない。
  クラレントはデイリー杯2歳Sの勝ち馬。前走は大敗したが、巻き返しを期待したい。
  ほかにも無傷の2連勝中のアルフレード、萩Sを勝ったスノードン、重賞で常に上位争いをするダローネガ、サムライハート産駒のローレルブレット、1戦1勝の素質馬ヴァリアシオンなどが登録。

【朝日杯FSの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アルフレード 牡2 55.0 Cウィ
エネアド 牡2 55.0 戸 崎
オコレマルーナ 牡2 55.0 ルメー
  キングオブロー 牡2 55.0 ○ ○
クラレント 牡2 55.0 小牧太
  サドンストーム 牡2 55.0 勝 浦
  ショウナンラムジ 牡2 55.0 岩 田
  ジャーエスペランサ 牡2 55.0 ○ ○
  ジョウノバッカス 牡2 55.0 戸 崎
  スノードン 牡2 55.0 北村友
  タニセンジャッキー 牡2 55.0 津 村
  ダローネガ 牡2 55.0 佐藤哲
  トウケイヘイロー 牡2 55.0 後藤浩
  ニンジャ 牡2 55.0 ○ ○
  ネオヴァンクル 牡2 55.0 浜 中
  ハクサンムーン 牡2 55.0 ○ ○
  ヒシワイルド 牡2 55.0 三 浦
  フレージャパン 牡2 55.0 ○ ○
  プレミアムブルー 牡2 55.0 ○ ○
  マイネルユリウス 牡2 55.0 ○ ○
マイネルロブスト 牡2 55.0 蛯 名
  マカハ 牡2 55.0 ○ ○
  マコトリヴァーサル 牡2 55.0 メンデ
  マロンクン 牡2 55.0 的場勇
  ミヤビアミュレット 牡2 55.0 田 辺
  リアルフレア 牡2 55.0 柴田善
レオアクティブ 牡2 55.0 横山典
  ローレルブレット 牡2 55.0 池 添
  ヴァリアシオン 牡2 55.0 ○ ○
 

Check1安定感抜群の2番人気

 人気別では1番人気が複勝率80.0%と優秀だが、3着が4回と多く連対率は40.0%まで。2番人気が勝率、連対率で1番人気を上回る好成績を残している。この1~2番人気で3着以内30頭中15頭と半数。それ以外では5番人気の複勝率50.0%が目立つ程度。11番人気以下は過去10年好走がない。
 また、1~2番人気で4着以下に敗れた5頭を見ると、いずれも中団以降からの競馬で差し脚不発の形。差して好走する馬もいるため、人気の差し馬を消しとは言えないが、消える危険性があるのはこのタイプだ。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-2-4-2 20.0% 40.0% 80.0%
2 4-2-1-3 40.0% 60.0% 70.0%
3 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
4 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
5 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
6 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
9 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
10 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
11~ 0-0-0-56 0.0% 0.0% 0.0%
【1~2番人気の4着以下敗退馬(過去10年)】
馬名 馬番 通過順 人気 着順
02 ワンダフルデイズ 4 9-8-8-7 2 5
03 グレイトジャーニー 6 12-11-10-7 2 7
07 スズジュピター 9 7-8-10-9 1 5
アポロドルチェ 14 9-11-10-8 2 11
10 サダムパテック 10 11-10-7-7 1 4

Check2やはり外枠不利、内枠優勢

 外枠不利と言われる中山芝1600m。このレースはそんな傾向がはっきり出ており、7~8枠はわずかに2着1回、3着1回があるのみ。10年で8頭も好走馬が出ている1枠とは対照的な成績だ。
 1~2枠の好走馬を見ると、1枠の好走馬は先行型が多く、後方から差してきたのはサクラプレジデント、ペールギュントの2頭だけ。また、好走といっても2頭ともに1番人気で3着と、人気を裏切る形になっている。枠なりに結果として前々の競馬になった馬もいただろうが、1枠を狙うなら基本的には先行型が良い。同じ内枠でも2枠になると、好走馬は差す形が中心だ。

【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-1-4-11 15.8% 21.1% 42.1%
2 2-1-1-15 10.5% 15.8% 21.1%
3 1-2-1-16 5.0% 15.0% 20.0%
4 2-1-2-15 10.0% 15.0% 25.0%
5 0-2-0-17 0.0% 10.5% 10.5%
6 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
7 0-0-1-19 0.0% 0.0% 5.0%
8 0-1-0-18 0.0% 5.3% 5.3%
【1~2枠の好走馬(過去10年)】
馬名 通過順 人気 着順
1枠 01 アドマイヤドン 7-6-4-3 1 1
02 サクラプレジデント 13-10-10-8 1 2
03 コスモサンビーム 5-5-4-3 4 1
アポインテッドデイ 2-2-2-2 10 3
04 ペールギュント 11-11-14-15 1 3
07 ゴスホークケン 1-1-1-1 3 1
09 ダイワバーバリアン 2-4-5-5 5 3
10 リベルタス 3-4-4-3 2 3
2枠 02 テイエムリキサン 14-13-13-11 5 3
06 ドリームジャーニー 15-15-14-12 2 1
07 レッツゴーキリシマ 7-4-4-3 10 2
08 セイウンワンダー 7-9-9-9 2 1

Check3人気薄なら馬体重増が狙い

 4番人気以下の好走馬見ると、前走比でプラス体重だった馬が13頭中9頭と過半数。増減なしが1頭で、マイナス体重は3頭にとどまっている。
 対して上位人気(1~3番人気)では、プラス体重が好走馬17頭中9頭で、増減なし1頭、マイナスは7頭。プラス体重の好走馬がやや多いとはいえ、4番人気以下ほどの大差はついていない。なお、人気を問わず、マイナス体重の好走馬は最大でも6キロ減までに収まっている。

【4番人気以下の好走馬の馬体重増減(過去10年)】
馬名 人気 着順 馬体重 増減
01 スターエルドラード 9 3 470 +12
02 エイシンチャンプ 8 1 484 -2
テイエムリキサン 5 3 466 +4
03 コスモサンビーム 4 1 478 ±0
アポインテッドデイ 10 3 506 +4
05 スーパーホーネット 5 2 456 -4
06 ローレルゲレイロ 7 2 472 +14
07 レッツゴーキリシマ 10 2 460 +8
キャプテントゥーレ 4 3 458 +6
08 フィフスペトル 5 2 450 +6
09 ダイワバーバリアン 5 3 516 +2
10 グランプリボス 5 1 504 -4
リアルインパクト 4 2 504 +2

Check4好走実績のない種牡馬を狙え!?

 過去10年の1~2着馬の種牡馬を見ると、2頭以上の連対馬を出しているのはキングカメハメハ1頭だけ。その他の18頭はすべて異なる種牡馬が占めている。また、キングカメハメハにしても08年2着と09年1着。同一年の好走ではなく、今年も1、2着は連対実績のない種牡馬同士の組み合わせで狙ってみてもおもしろい。
 また、同一系統同士の1、2着も05年と07年の2回のみ(ともにノーザンダンサー系)。サンデーサイレンス系同士がないどころか、大きくはヘイルトゥリーズン系にまとめられるヘイロー系(サンデーサイレンスなど)とロベルト系(ブライアンズタイムなど)の組み合わせすらなく、「展開や馬場が○○だから××系同士」といった考え方は捨てたいレースだ。

【1~2着馬とその父(過去10年)】
1着馬 1着馬の父 2着馬 2着馬の父
01 アドマイヤドン ティンバーカントリー ヤマノブリザード タイキブリザード
02 エイシンチャンプ ミシエロ サクラプレジデント サンデーサイレンス
03 コスモサンビーム ザグレブ メイショウボーラー タイキシャトル
04 マイネルレコルト チーフベアハート ストーミーカフェ アドマイヤベガ
05 フサイチリシャール クロフネ スーパーホーネット ロドリゴデトリアーノ
06 ドリームジャーニー ステイゴールド ローレルゲレイロ キングヘイロー
07 ゴスホークケン バーンスタイン レッツゴーキリシマ メジロライアン
08 セイウンワンダー グラスワンダー フィフスペトル キングカメハメハ
09 ローズキングダム キングカメハメハ エイシンアポロン ジャイアンツコーズウェイ
10 グランプリボス サクラバクシンオー リアルインパクト ディープインパクト

第6回 阪神カップ(G2)

12月17日(土) 阪神競馬場 芝1400m

 阪神競馬場がリニューアルオープンされた06年に新設された重賞。スプリンターズSで好走した馬と、マイルチャンピオンシップに出走した馬がゲートインして、レベルの高いレースを展開している。フサイチリシャールが勝利した第1回こそ3連単は8万円台だったが、2回目以降はすべて10万円を超える配当になっている。今年も荒れる決着となるのか。過去5回のデータからレースの傾向を明らかにする。
2010年12月阪神カップ(G2)

写真:競馬ブック

 桜花賞馬のマルセリーナは、その後4戦して勝ち星に恵まれず。前走はマイルCSで勝ち馬と0秒4差と健闘した。G2で適距離のここなら、勝利をつかむ可能性は十分ありそうだ。
  昨年13番人気でマイルCSを制したエーシンフォワード。その後は厳しい競馬が続いている。休み明け3走目で変われるか。
  条件戦を3連勝してオープン入りしたヤマカツハクリュウ。一気に重賞制覇といきたいところだ。
  これまで何度もG1で上位争いをしてきたスマイルジャック。G2ならきっちり勝ちたい。
  スワンSを快勝してマイルCSで人気を集めたリディルだが、結果は14着。仕切り直しの一戦で強さを見せつけたい。
  そのほか安田記念を制した3歳馬リアルインパクト、マイルのG1を2勝しているグランプリボス、個性的な逃げ馬シルポート、連勝中の3歳馬レーザーバレットなどが登録している。

【阪神Cの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アーバニティ 牡7 57.0 四 位
エーシンフォワード 牡6 57.0 岩 田
  エアラフォン 牡4 57.0 ○ ○
  オセアニアボス 牡6 57.0 石橋脩
  ガルボ 牡4 57.0 藤 田
  クリーン 牡7 57.0 ○ ○
  クレバートウショウ 牡5 57.0 Cウィ
  グランプリボス 牡3 56.0 Mデム
  コスモセンサー 牡4 57.0 ○ ○
  コパノオーシャンズ 牝7 55.0 ○ ○
  サワノパンサー 牡5 57.0 ○ ○
  サワヤカラスカル 牝6 55.0 ○ ○
  サンカルロ 牡5 57.0 吉田豊
  シルポート 牡6 57.0
スマイルジャック 牡6 57.0 メンデ
  ゼンノベラーノ 牡4 57.0 ○ ○
  タマモナイスプレイ 牡6 57.0 渡辺薫
  ドリームゼニス 牡5 57.0 ○ ○
  ナイアード 牝5 55.0 ○ ○
  ビービーガルダン 牡7 57.0 佐藤哲
  ビッグロマンス 牡3 56.0 ○ ○
  フォーエバーマーク 牝3 54.0 ○ ○
  フラガラッハ 牡4 57.0 武 豊
  プレシャスジェムズ 牝4 55.0 ○ ○
  プロヴィナージュ 牝6 55.0 ○ ○
  ホッカイカンティ 牡6 57.0 ○ ○
  マイネルクラリティ 牡5 57.0 ○ ○
  マヤノツルギ 牡7 57.0 ○ ○
マルセリーナ 牝3 54.0 ルメー
  ミキノバンジョー 牡4 57.0 ○ ○
  メイショウクオリア 牡6 57.0 ○ ○
ヤマカツハクリュウ 牡4 57.0 後藤浩
  リアルインパクト 牡3 56.0 福 永
リディル 牡4 57.0 小牧太
  レーザーバレット 牡3 56.0 ○ ○
  レッドスパーダ 牡5 57.0 ○ ○
  ワイルドラズベリー 牝4 55.0 ○ ○
  ワンカラット 牝5 55.0 藤岡佑
 

Check11番人気以外の上位人気は不振

 1番人気は【2.1.0.2】で連対率が60%とまずまず。2~4番人気の合計が【1.0.1.13】で複勝率が13.3%と低く、わずかに2頭しか馬券に絡んでいない。過去5年で7頭馬券に絡んでいる5~9番人気が狙い目。

【人気別成績(過去5年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-1-0-2 40.0% 60.0% 60.0%
2 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
3 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
4 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
5 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
6 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
7 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
8 2-0-0-3 40.0% 40.0% 40.0%
9 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
10~ 0-2-1-40 0.0% 4.7% 7.0%

Check2スワンS組の人気馬は危険

 ステップレースはマイルCSが【2.3.2.16】と多く、最多の7頭が馬券に絡んでおり、複勝率が30.4%と悪くない。続いて京阪杯が【1.2.0.14】で3頭が馬券圏内。
 阪神Cと同じ距離のスワンSは【1.0.0.7】で好走したのは09年に優勝したキンシャサノキセキのみ。上位人気に支持されたマルカフェニックス(09年2番人気15着)、ドラゴンウエルズ(07年3番人気16着)、オレハマッテルゼ(06年3番人気14着)は、いずれも大敗した。

【主な前走別成績(過去5年)】
前走レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
マイルCS 2-3-2-16 8.7% 21.7% 30.4%
京阪杯 1-2-0-14 5.9% 17.6% 17.6%
スワンS 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
JCD 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
フェブラリーS 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
オーロC 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
アンドロメダS 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
奥多摩S 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
天皇賞秋 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
キャピタルS 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
スプリンターズS 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
鳴尾記念 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

Check3好走する確率が高い枠は内か外

 昨年こそ17頭立てだったが、それ以外の4年間はフルゲートの18頭立てで行われた阪神カップ(06年は出走取り消しが1頭)。ロスなく競馬できる内枠と、揉まれずに実力を発揮できる外枠の成績がよい。1~2枠は【2.1.1.15】で複勝率21%、7~8枠は【2.4.3.20】で複勝率31%。それに対して3~6枠は【1.1.0.38】で複勝率5%しかない。

【枠番別の成績(過去5年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
2枠 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
3枠 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
4枠 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
5枠 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
6枠 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7枠 1-3-2-8 7.1% 28.6% 42.9%
8枠 1-1-1-12 6.7% 13.3% 20.0%

Check4遠征してくる関東馬を狙え

 勝ち馬の所属は関西馬が3頭、関東馬が2頭で、関西馬がリードしている。だが、連対率や複勝率は関東馬の方が2倍以上成績がよい。競馬界全体としては関西馬優勢が続いているが、このレースは関東馬の健闘が目立っている。ちなみに過去5年のマイル以下の芝重賞の成績は関東馬が【6.12.4.90】で複勝率19.6%、関西馬は【10.5.1.132】で複勝率16.5%、こちらも関東馬が優勢だ。

【所属別の成績(過去5年)】
所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 2-5-2-25 5.9% 20.6% 26.5%
栗東 3-1-2-47 5.7% 7.5% 11.3%
外国 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%

第49回 愛知杯(G3)

9月10日(土) 阪神競馬場 芝2000m

 1963年に創設された愛知杯。72年からは父内国産馬限定競走として行われ、00年から6月開催になり、そして04年からは牝馬限定競走としてリニューアル。06年からは現在と同じ12月に行われるようになった。10、11年は中京競馬場の改修工事に伴い、小倉競馬場の芝2000mで行われる。牝馬限定のハンデ戦として12月開催となった06年以降、過去5年のデータから傾向を占う。
2010年12月愛知杯(G3)

競馬ブック

 前走、単勝77.7倍で勝利してWIN5の高配当を演出したエスピナアスール。1000万下を勝ったばかりだが、勢いは侮れない。
  3歳牝馬世代では実力ナンバー1のレーヴディソール。休み明けのエリザベス女王杯は11着と敗れたが、今回は負けられない。
  シースナイプは1600万下だが、ハンデに恵まれれば一発がありそうだ。
  1600万下の身ながら前走はエリザベス女王杯に挑戦して6着と健闘したワルキューレ。相手なりにしぶとく走るので、今回も上位争いをしそうだ。
  フミノイマージンは今年、福島牝馬S、マーメイドSと牝馬限定重賞を2勝している。ハンデさえ克服すれば、3勝目は目の前だ。
  ほかにも、昨年と3年前にこのレースを制しているセラフィックロンプ、3歳時にクラシック戦線をにぎわせたオウケンサクラ、フローラSの勝ち馬バウンシーチューン、牝馬限定戦の常連プロヴィナージュなどが登録している。

【愛知杯の出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アグネスミヌエット 牝6   ○ ○
  アスカトップレディ 牝4   酒井学
エスピナアスール 牝4   平 野
  オウケンサクラ 牝4   丸 田
  コスモネモシン 牝4   丹 内
シースナイプ 牝4   吉田隼
  シンメイフジ 牝4   中 舘
  スイートマトルーフ 牝5   大 野
  セラフィックロンプ 牝7   宮崎北
  テイエムクレナイ 牝6   古川吉
  ハーマジェスティ 牝6   小林慎
  バウンシーチューン 牝3   荻野琢
フミノイマージン 牝5   太 宰
  ブロードストリート 牝5   ○ ○
  プロヴィナージュ 牝6   川 須
  ミクロコスモス 牝5   上 村
  モーニングフェイス 牝4   ○ ○
  ラフォルジュルネ 牝4   ○ ○
レーヴディソール 牝3   福 永
  レオキュート 牝4   丸 田
ワルキューレ 牝7   和田竜
 

Check3上位人気を素直に信頼

 牝馬限定のハンデ戦というと、荒れるイメージがあるが、比較的平穏に収まっている。1番人気は【1.1.2.1】と堅実。それ以外の上位人気もそれなりの結果を残している。
 2ケタ人気で馬券に絡んだのは、08年に16番人気で優勝したセラフィックロンプと、同じ年に14番人気2着のチェレブリタ。この2頭は共に前走1000万下の三春駒特別に出走し、その後の重賞戦線でも活躍した。両馬共に強くなった時期にたまたま愛知杯があったと考えられる。ちなみにこの年の三春駒特別にはブラボーデイジー(2着)も出走しており、コアな競馬ファンのごく一部では伝説のレースとして語り継がれている。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 1-1-2-1 20.0% 40.0% 80.0%
2 0-1-2-2 0.0% 20.0% 60.0%
3 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
4 2-0-0-3 40.0% 40.0% 40.0%
5 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
6 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
7 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
8 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
10~ 1-1-0-38 2.5% 5.0% 5.0%

Check2エリザベス女王杯組が強い

 前走のレース別成績では、G1のエリザベス女王杯が【4.1.5.15】で複勝率40%と圧倒的。過去5年の好走馬15頭中10頭がこのレースだ。続いて1000万下の三春駒特別が【1.1.0.1】と、出走馬は少ないが健闘している。
 結果を残せていないのは、オープン特別のターコイズS【0.1.0.12】と、ローカル重賞の福島記念【0.0.0.5】

【主な前走のレース別成績(過去5年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
エリザベス女王杯 4-1-5-15 16.0% 20.0% 40.0%
三春駒特別(1000万下) 1-1-0-1 33.3% 66.7% 66.7%
アンドロメダS 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
ユートピアS(1600万下) 0-1-0-5 0.0% 16.7% 16.7%
ターコイズS 0-1-0-12 0.0% 7.7% 7.7%
ウェルカムS(1600万下) 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
ドンカスターS(1600万下) 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
福島記念 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
秋華賞 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
GホイッップT(1600万下) 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%

Check3レース間隔はそれなりに必要

 レース間隔が詰まっている馬は凡走する可能性が高い。中1週の強行軍が【0.1.0.19】と結果を残せておらず、中2週も【0.0.0.7】で全滅だ。好走馬15頭中14頭が中3~8週のゆったりめのローテーションを組んでいる。

【間隔別の成績(過去5年)】
間隔 成績 勝率 連対率 複勝率
連闘 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
中1週 0-1-0-19 0.0% 5.0% 5.0%
中2週 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
中3週 1-1-0-3 20.0% 40.0% 40.0%
中4~8週 4-3-5-35 8.5% 14.9% 25.5%
中9週~半年 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

Check456キロ以上の重いハンデが好成績

 斤量別の成績は、ハンデ戦らしからぬ(?)傾向となった。56キロ以上の重いハンデを背負った馬が【3.2.2.6】で複勝率53.7%と圧倒的に強い。52キロ以下の軽ハンデ馬は【1.1.0.31】で複勝率がわずかに6%。実績があり、斤量を背負った馬を素直に信頼しよう。

【斤量別の成績(過去5年)】
斤量 成績 勝率 連対率 複勝率
~48kg 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
49kg 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
50kg 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
51kg 1-0-0-14 6.7% 6.7% 6.7%
52kg 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
53kg 0-1-1-13 0.0% 6.7% 13.3%
54kg 0-0-1-11 0.0% 0.0% 8.3%
55kg 1-1-1-8 9.1% 18.2% 27.3%
55.5kg 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
56kg 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
56.5kg 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
57kg 1-0-1-0 50.0% 50.0% 100.0%