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第63回 阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)

12月11日(日)阪神競馬場 芝1600m

 2歳女王決定戦・阪神JF。1949年に創設された牡牝混合の阪神3歳Sがその前身で、タニノムーティエやキタノカチドキ、テンポイントなどの名馬がこのレースの優勝を足がかりに飛躍していった。
 91年、従来の朝日杯3歳Sを東西共通の2歳牡馬チャンピオン決定戦とし、本競走は牝馬限定の阪神3歳牝馬ステークスに変更(01年より阪神JF)。その初年度から、優勝馬ニシノフラワーが翌年の桜花賞などを制したほか、ヒシアマゾンやメジロドーベル、テイエムオーシャンなど活躍馬が続出。06年に外回りコースの1600mになるとその傾向はさらに顕著になり、ウオッカ、トールポピー、ブエナビスタ、そしてアパパネと、骨折で戦線を離脱したレーヴディソール以外はすべて翌春のクラシックを制している。2歳女王決定戦としてはもちろん、クラシックへ向けても見逃せない阪神JFを、データから検討してみよう。
2010年12月阪神JF(G1)

写真:競馬ブック

 小倉2歳Sを快勝したエピセアローム。それ以来の競馬だが、距離が伸びても良さそうなタイプだけに楽しみ。
  イチオクノホシは新馬、サフラン賞を勝利して2戦2勝。3連勝で2歳女王になる可能性も十分。
  アラフネも無傷の2連勝。しぶとい競馬が持ち味で、長い直線の阪神1600mは向きそう。
  アンチュラスは前走ファンタジーS2着。安田隆行厩舎はトランセンドに続き、2週連続G1勝利を狙う。
  ジョワドヴィーヴルはブエナビスタの下で、父はディープインパクトという良血。1戦1勝だが、素質でG1をモノにする可能性はある。
  ほかにもファンタジーSの覇者アイムユアーズ、2戦2勝のエイシンキンチェムサウンドオブハート、連勝して勢いに乗るトーセンベニザクラなどにも注目。

【阪神JFの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アイムユアーズ 牝2 54.0 メンデ
  アナスタシアブルー 牝2 54.0 藤岡康
アラフネ 牝2 54.0 吉田隼
アンチュラス 牝2 54.0 川 田
  アンリヴィールド 牝2 54.0 柴 原
イチオクノホシ 牝2 54.0 Mデム
  エイシンキンチェム 牝2 54.0 和田竜
エピセアローム 牝2 54.0 浜 中
  カイルアロマンス 牝2 54.0
  カネトシカトリーヌ 牝2 54.0 ○ ○
  ガーネットチャーム 牝2 54.0 北村宏
  キャトルフィーユ 牝2 54.0
  グインネヴィア 牝2 54.0 国分優
  サウンドオブハート 牝2 54.0 武 豊
  シャンボールフィズ 牝2 54.0 ○ ○
ジョワドヴィーヴル 牝2 54.0 福 永
  スイートスズラン 牝2 54.0 川島信
  スタリア 牝2 54.0 熊 沢
  トーセンベニザクラ 牝2 54.0 藤 田
  トランドネージュ 牝2 54.0
  ナオミノユメ 牝2 54.0 北村友
  ニコールバローズ 牝2 54.0 酒井学
  ハイリリー 牝2 54.0 吉田豊
  ハッピーウィーク 牝2 54.0 高 倉
  ヒーラ 牝2 54.0 四 位
  ファインチョイス 牝2 54.0 岩 田
  フレイムコード 牝2 54.0 国分恭
  プレノタート 牝2 54.0 佐藤哲
  マイネボヌール 牝2 54.0 ○ ○
  マシュマロ 牝2 54.0
  マスイデア 牝2 54.0 柴 山
  ラシンティランテ 牝2 54.0 藤岡佑
  リアライズキボンヌ 牝2 54.0 国分優
  レディーメグネイト 牝2 54.0 飯 田
  ヴィルシーナ 牝2 54.0 安藤光
 

Check1今年の1番人気は危険!?

 過去10年、単勝1倍台に推された馬は複勝率100%だが、2~3倍台は【1.0.0.6】と今ひとつ。4倍台になれば複勝率100%で、5倍以上は30倍あたりまでは連対率に差がない。ただ、外回りコースへの変更後は単勝20倍台が苦戦傾向で、人気薄でも20倍未満あたりを目安と考えたい。単勝5倍以上は10倍台でも好走確率にさほど差がなく、妙味があるのはひと桁台後半よりも10倍台だ。
 また、1番人気馬は過去10年【3.1.1.5】。着順は01年から4→1→5→3→14→2→4→1→5→1着と隔年で馬券に絡む流れが続いており、昨年のレーヴディソール優勝を受けた今年は、1番人気が4着以下に敗れる可能性もある。特に、単勝オッズ3倍台になるようなら軸に据えるのは危険だ。

【単勝オッズ別成績(過去10年)】
単勝 成績 勝率 連対率 複勝率 過去5年
1.5~1.9 2-1-1-0 50.0% 75.0% 100.0% 1-1-0-0
2.0~2.9 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3% 1-0-0-0
3.0~3.9 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3
4.0~4.9 1-0-2-0 33.3% 33.3% 100.0% 1-0-0-0
5.0~6.9 1-0-1-4 16.7% 16.7% 33.3% 1-0-1-2
7.0~9.9 0-2-1-9 0.0% 16.7% 25.0% 0-2-1-5
10.0~14.9 2-1-2-13 11.1% 16.7% 27.8% 1-0-2-4
15.0~19.9 1-2-1-12 6.3% 18.8% 25.0% 0-2-0-5
20.0~29.9 2-1-0-16 10.5% 15.8% 15.8% 0-0-0-9
30.0~49.9 0-3-1-21 0.0% 12.0% 16.0% 0-0-1-11
50.0~99.9 0-0-1-37 0.0% 0.0% 2.6% 0-0-0-22
100.0~ 0-0-0-32 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-14

Check2人気薄なら前走マイル戦以外

 近年は人気薄の好走が減っているが、6番人気以下で3着以内に入った馬は過去10年で13頭。そのうち10頭は前走で芝1600m戦以外に出走しており、別距離のレースからここに駒を進めた馬が穴になっている。
 また、前走が同距離の1600mだった好走馬は計9頭で、そのうち04年1着のショウナンパントルを除く8頭は前走も1着。出走馬の多いファンタジーSが1400mで行われている影響もありそうだが、1600m連戦馬なら前走1着を条件としたい

【6番人気以下の好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前距離 前人気 前着順
01 タムロチェリー 7 1 ファンタジー 1400 8 10
アローキャリー 9 2 すずらん賞 1200 4 3
02 ヤマカツリリー 11 2 500万 1400 3 3
ブランピュール 6 3 コスモス賞 1800 3 1
03 ヤマニンシュクル 6 1 札幌2歳S 1800 2 3
ヤマニンアルシオン 10 2 新馬 1200 1 1
コンコルディア 12 3 ファンタジー 1400 4 8
04 ショウナンパントル 8 1 デイリー杯 1600 2 5
05 テイエムプリキュア 8 1 かえで賞 1400 5 1
シークレットコード 9 2 新馬 1600 4 1
07 レーヴダムール 8 2 新馬 1600 1 1
09 ベストクルーズ 6 3 ファンタジー 1400 5 2
10 ライステラス 8 3 京王杯 1400 4 4
【前走芝1600m出走の好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前人気 前着順
01 オースミコスモ 2 3 赤松賞 1 1
04 ショウナンパントル 8 1 デイリー杯 2 5
05 シークレットコード 9 2 新馬 4 1
07 レーヴダムール 8 2 新馬 1 1
08 ブエナビスタ 1 1 未勝利 1 1
ダノンベルベール 3 2 赤松賞 1 1
ミクロコスモス 4 3 新馬 1 1
09 アパパネ 2 1 赤松賞 3 1
10 レーヴディソール 1 1 デイリー杯 1 1

Check3前走で先行した馬は勝ちきれず

 過去10年、競馬道GT8の脚質分類では「差し」が【8.6.4.83】、「追込」が【2.1.2.35】と、2コーナーポケットからのスタートだった時代を含めても差し・追い込みが優勢。ただ、2歳戦だけに前走では先行していた馬も多く、今回の位置取りは予想しづらい。
 そこで、前走の脚質が参考になるデータを2つ。まずは前走着順から。前走4着以下から巻き返した4頭のうち3頭は、前走の3~4コーナーで5番手以下。昨年のライステラス(前走通過順は3-4-3)にしても、前走は直線前半で後退してから盛り返しての4着と、ゴール前の映像だけ見れば「差し」の形だった。4着以下から巻き返した馬自体が少ないレースだが、あえて狙うなら前走重賞で差し脚不発に終わった馬が良い
 もうひとつ。前走で3コーナー3番手以内だった好走馬は10年で12頭。そのうち11頭は2~3着に終わっており、前走で先行していた馬は1着候補には据えづらい。また、コース変更後は、このタイプの好走馬が激減していることも見逃せない。

【前走4着以下からの好走馬(過去10年)】
馬名 通過順 人気 着順 前走 前通過順 前人気 前着順
01 タムロチェリー 10-10-9-7 7 1 ファンタジー 9-9-11 8 10
03 コンコルディア 6-3-4-2 12 3 ファンタジー 5-5-5 4 8
04 ショウナンパントル 14-11-12-11 8 1 デイリー杯 9-9-7 2 5
10 ライステラス 9-7-4 8 3 京王杯 3-4-3 4 4
【前走3角3番手以内だった好走馬(過去10年)】
馬名 通過順 人気 着順 前走 前通過順 前人気 前着順
01 アローキャリー 1-1-1-1 9 2 すずらん賞 1-1-1 4 3
オースミコスモ 3-3-3-4 2 3 赤松賞 2-2-2 1 1
02 ヤマカツリリー 4-5-2-2 11 2 500万 4-3-3 3 3
ブランピュール 2-2-3-2 6 3 コスモス 1-1-1-1 3 1
03 ヤマニンアルシオン 1-1-1-1 10 2 新馬 1-1-1 1 1
04 アンブロワーズ 3-6-6-5 3 2 函館2歳S 3-2-2 6 1
ラインクラフト 6-7-7-7 1 3 ファンタジー 7-3-3 2 1
05 テイエムプリキュア 8-10-11-9 8 1 かえで賞 2-3-3 5 1
シークレットコード 8-8-8-7 9 2 新馬 5-3-7 4 1
フサイチパンドラ 14-15-15-12 2 3 新馬 6-3-2 1 1
07 エイムアットビップ 10-10-8 2 3 ファンタジー 3-1-1 1 2
08 ミクロコスモス 16-17-17 4 3 新馬 2-2-2 1 1

Check4470~480キロ台が好成績!

 2歳牝馬だけに500キロ前後の大型馬は出走が少ないが、勝率が高いのは470キロ台、そして連対率、複勝率が高いのは480キロ台と、牝馬戦の中では大型の部類に入る馬が好成績。それ以下では440キロ以上あれば好走馬も比較的多いが、430キロ台以下になると【0.1.2.48】で連対率2.0%、複勝率5.9%。好走確率が低くなるとともに、優勝馬も出ていない。

【馬体重別の成績(過去10年)】
馬体重 成績 勝率 連対率 複勝率
~419kg 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
420kg~429kg 0-0-1-15 0.0% 0.0% 6.3%
430kg~439kg 0-1-1-23 0.0% 4.0% 8.0%
440kg~449kg 2-1-0-23 7.7% 11.5% 11.5%
450kg~459kg 2-3-5-29 5.1% 12.8% 25.6%
460kg~469kg 1-2-1-19 4.3% 13.0% 17.4%
470kg~479kg 3-0-1-16 15.0% 15.0% 20.0%
480kg~489kg 1-3-1-7 8.3% 33.3% 41.7%
490kg~499kg 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
500kg~ 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%

第47回 中日新聞杯(G3)

12月10日(土) 小倉競馬場 芝2000m

 中京競馬場芝1800mを舞台に、父内国産馬限定の別定戦として行われてきた中日新聞杯。06年からは芝2000mのハンデ戦となり、08年からは外国産馬にも門戸が開放されるようになった。09年13着のナカヤマフェスタが10年の宝塚記念、09年の勝ち馬アーネストリーが11年の宝塚記念と、2年続けて宝塚記念馬を輩出しており、G3といえども侮れないレースだ。中京競馬場の改修工事のため、昨年に引き続き、小倉競馬場での開催となる。ハンデ戦となった06年以降、過去5年のデータからレースの傾向を探る。
2010年12月中日新聞杯(G3)

写真:競馬ブック

 エクスペディションは500万、1000万、1600万と3連勝して勢いに乗る。8月以来だが、オープン初戦で重賞制覇の可能性はありそうだ。
  皐月賞3着馬のダノンバラードは、休み明けの前走アンドロメダSは3着。叩き2戦目で必勝を期す。
  3歳馬のムーンリットレイクは5戦4勝2着1回とほぼパーフェクトの戦績。ここを勝ってG1戦線に名乗りを挙げたいところだ。
  前走アンドロメダSを勝利したユニバーサルバンク。混戦で強さを発揮するタイプで、今回も確実に上位争いをしそうだ。
  サンライズベガはローカル重賞には欠かせないメンバー。当然、勝ち負けになりそうだ。
  ほかにも朝日CC2着のエーシンジーライン、小倉記念2着以来となるキタサンアミーゴ、3歳期待の星リベルタスなどが登録。

【中日新聞杯の出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アドマイヤコマンド 牡6   上 村
  エーシンジーライン 牡6   太 宰
エクスペディション 牡4   浜 中
  オースミスパーク 牡6   酒井学
  オートドラゴン 牡7   松 田
  オールアズワン 牡3   村 田
  キタサンアミーゴ 牡5   ○ ○
  ケンブリッジレーザ 牡8   ○ ○
  ゲシュタルト 牡4   藤岡佑
  コスモファントム 牡4   大 野
サンライズベガ 牡7   吉田隼
  サンライズマックス 牡7   小牧太
  シャドウゲイト 牡9   川 須
  スマートステージ セ6   江田照
  セイカアレグロ 牡6   ○ ○
  タガノエルシコ 牡6   ○ ○
ダノンバラード 牡3   Mデム
  ダンスインザモア 牡9   勝 浦
  チョウカイファイト 牡8   ○ ○
  トウショウウェイヴ 牡6   ○ ○
  トップゾーン 牡5   小 坂
  ドモナラズ 牡6   村 田
  ナイアード 牝5   ○ ○
  ホクトスルタン 牡7   ○ ○
  マイネルスターリー 牡6   丹 内
  マヤノライジン 牡10   Cオド
ムーンリットレイク 牡3   ○ ○
ユニバーサルバンク 牡3   福 永
  リベルタス 牡3   ○ ○
 

Check1上位人気はまずまず、大穴はない

 1、2番人気は複勝率60%とまずまず。過去5年のため3着以内は15頭とサンプルが少ないが、10番人気以内は、7番人気を除いてすべての人気で好走馬を輩出している。11番人気以下は29頭が出走して全滅。大穴狙いは避けるのが無難。
 単勝オッズ別では、7.0~14.9倍が【0.0.1.9】と不振で、それ以外の上位人気はいずれも悪くない。50倍以上は23頭いるが、全滅。

【人気別成績(過去5年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-0-0-2 60.0% 60.0% 60.0%
2 1-1-1-2 20.0% 40.0% 60.0%
3 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
4 0-0-2-3 0.0% 0.0% 40.0%
5 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
6 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
7 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
8 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
9 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
10 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
11~ 0-0-0-29 0.0% 0.0% 0.0%
【単勝オッズ別成績(過去5年)】
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
2.0~2.9 2-0-0-1 66.7% 66.7% 66.7%
3.0~3.9 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
4.0~4.9 1-1-1-1 25.0% 50.0% 75.0%
5.0~6.9 1-0-1-3 20.0% 20.0% 40.0%
7.0~9.9 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
10.0~14.9 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
15.0~19.9 0-2-0-5 0.0% 28.6% 28.6%
20.0~29.9 0-1-1-10 0.0% 8.3% 16.7%
30.0~49.9 0-1-1-11 0.0% 7.7% 15.4%
50.0~99.9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
100.0~ 0-0-0-13 0.0% 0.0% 0.0%

Check23歳馬が古馬を圧倒している

 年齢別では3歳馬が圧倒的だ。勝率、連対率、複勝率、いずれの数値で他の世代を大きく引き離しており、07年と10年は1~3着を独占した。好走馬15頭中、3歳馬が9頭を占め、4歳以上が6頭。唯一4歳馬で勝利したのは09年のアーネストリー。G1クラスの素質がないと、古馬でこのレースを勝つのは難しいともいえる。

【年齢別の成績(過去5年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 4-3-2-11 20.0% 35.0% 45.0%
4歳 1-1-1-9 8.3% 16.7% 25.0%
5歳 0-1-1-19 0.0% 4.8% 9.5%
6歳 0-0-1-15 0.0% 0.0% 6.3%
7歳以上 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%

Check355キロ以下の3歳馬が強い

 重いハンデは苦戦傾向にある。57キロ以上を背負った馬は【0.1.0.12】とほぼ全滅で、好走したのは06年2着のインティライミのみ。3歳馬は57キロ以上を背負った例はなく、好走した3歳馬9頭の内訳は、53キロ2頭、54キロ1頭、55キロ5頭、56キロ1頭と、比較的斤量に恵まれている。

【斤量別の成績(過去5年)】
斤量 成績 勝率 連対率 複勝率
50kg 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
51kg 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
52kg 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
53kg 1-1-0-16 5.6% 11.1% 11.1%
54kg 0-1-1-12 0.0% 7.1% 14.3%
55kg 3-1-1-9 21.4% 28.6% 35.7%
56kg 1-1-2-5 11.1% 22.2% 44.4%
57kg 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
57.5kg 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
58kg 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%

Check4G1組が底力を発揮している

 前走のレース別成績では、G1組が好成績を残している。中でも菊花賞が【1.0.2.3】、マイルCSが【1.0.0.0】、天皇賞秋が【0.2.0.1】と好走確率が高い。福島記念はローカルG3で芝2000mハンデ戦とほぼ同じ条件にも関わらず【0.1.0.14】と不振だ。

【前走のレース別成績(過去5年)】
前走レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
菊花賞 1-0-2-3 16.7% 16.7% 50.0%
アンドロメダS 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
アルゼンチン共和国杯 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
北野特別(1000万下) 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
マイルチャンピオンシップ 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
天皇賞秋 0-2-0-1 0.0% 66.7% 66.7%
福島記念 0-1-0-14 0.0% 6.7% 6.7%
白百合S 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
札幌日経OP 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
札幌記念 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
ノベンバーS(1600万下) 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
tvk賞(1000万下) 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%

第4回 カペラステークス(G3)

12月11日(日) 中山競馬場 ダ1200m

 ダートの短距離重賞を充実させるために、08年度に新設された重賞競走で、中山競馬場のダート1200mを舞台に別定重量で争われる。1月に行われていたガーネットステークスが、12月に前倒しになり、レース名をカペラステークスに変更された。過去3回の勝ち馬はビクトリーテツニー(08年)、ミリオンディスク(09年)、セイクリムズン(10年)。今年はどの馬が勝利するだろうか。過去3回のデータからレースの傾向を導く。
2010年12月カペラS(G3)

競馬ブック

 ダートの短距離では毎回勝ち負けの競馬をしているケイアイガーベラ。今回も期待できそうだ。
  ティアップワイルドは昨年のこのレース2着。今年こそは決めたい。
  前走のJBCスプリントは惜しくも2着だったセイクリムズン。昨年に続き、連覇を果たしたい。
  ダービー以来となるリベルタスは、ダブル登録している中日新聞杯に出走しそうだ。
  芝を中心に使ってきたグランプリエンゼル。走法からはダートにも適性がありそうだ。
  ほかに、前走霜月Sを勝利したケイアイテンジン、実力馬セレスハント、大庭で穴をあけるタマモクリエイト、将来性がありそうな3歳馬デュアルスウォード、堅実なレースぶりのレディルージュなどが登録。

【カペラSの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アースサウンド 牝4 54.0 Cオド
  アウトクラトール 牡6 56.0 ○ ○
  アグネスジェダイ 牡9 57.0 ○ ○
  アドバンスウェイ 牡5 56.0 北村宏
  ウィキマジック 牡3 55.0 ○ ○
  エアマックール 牡6 56.0 ○ ○
  ガブリン 牡9 56.0 ○ ○
  クリーン 牡7 56.0 ○ ○
  クリスタルボーイ 牡4 56.0 吉田豊
  グランドラッチ 牡6 56.0 ○ ○
グランプリエンゼル 牝5 54.0 ○ ○
ケイアイガーベラ 牝5 54.0 秋 山
  ケイアイテンジン 牡5 56.0 ○ ○
  コンティネント 牡7 56.0 秋 山
  シャイニングアワー 牡6 56.0 ○ ○
  ストロングガルーダ 牡5 56.0 ○ ○
  スリーアベニュー 牡9 56.0 ○ ○
  スリーアリスト 牡6 56.0 ○ ○
  セイカアレグロ 牡6 56.0 ○ ○
セイクリムズン 牡5 57.0
  セレスハント 牡6 57.0 後藤浩
  タイセイレジェンド 牡4 56.0 ○ ○
  タマモクリエイト 牡6 56.0 大 庭
  ダイシングロウ 牡7 56.0 ○ ○
  ツクバホクトオー 牡5 56.0 ○ ○
ティアップワイルド 牡5 56.0 石橋脩
  デュアルスウォード 牡3 55.0 横山典
  トーホウチェイサー 牡4 56.0 田中勝
  ドスライス 牡5 57.0 柴田善
  ドリームゼニス 牡5 56.0 ○ ○
  ナイアード 牝5 54.0 ○ ○
  ヒラボクワイルド 牡5 56.0 ○ ○
  ビクトリーテツニー 牡7 56.0 村 田
  ピースオブパワー 牡5 56.0 ○ ○
  ファイナルスコアー 牡6 56.0 ○ ○
  フェラーリピサ 牡7 57.0 三 浦
  フライングアップル セ7 57.0 ○ ○
  ブラウンワイルド 牡3 55.0 ○ ○
  ブラックシェル 牡6 56.0 ○ ○
リベルタス 牡3 55.0 ○ ○
  レディルージュ 牝5 54.0 田 辺
 

Check3上位人気は信頼できない

 1番人気は09年のダイワディライトが2着。2番人気は3年連続で馬券圏外。2ケタ人気が2頭に7、8番人気が1頭ずつ馬券に絡んでおり、人気薄が好走している。好走した9頭中、4コーナーで3番手以内にいた馬が2頭しかおらず、差し馬の台頭が目立っている

【好走馬の成績(過去3年)】
開催年 馬名 性別 年齢 騎手 斤量 人気 着順 3角 4角
08 ビクトリーテツニー 4 横山典弘 56 4 1 12 12
スリーアベニュー 6 田中勝春 56 7 2 14 13
フジノウェーブ 6 御神本訓 58 8 3 9 9
09 ミリオンディスク 5 村田一誠 56 5 1 4 5
ダイワディライト 5 後藤浩輝 56 1 2 2 2
グランドラッチ 4 柴田善臣 56 11 3 4 3
10 セイクリムズン 4 幸英明 56 3 1 5 5
ティアップワイルド 4 石橋脩 56 13 2 9 7
エノク 6 浜中俊 56 5 3 6 7

Check2前走1600mの人気馬は危険

 前走の距離別成績では、【3.0.1.11】の1400mが最も成績がよい。カペラSと同距離の1200mは【0.2.2.19】とそれなり。1600mからの距離短縮組は【0.1.0.7】と苦戦している。前走1600mを使った馬は8頭おり、そのうち7頭がカペラSで4コーナーで6番手以降になり、追走に苦労して末脚不発になった。また、前走1600mで3番人気以内に支持された馬は4頭いたが、すべて馬券圏外に敗れた。

【前走の距離別成績(過去3年)】
前走距離 成績 勝率 連対率 複勝率
1000m 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
1200m 0-2-2-19 0.0% 8.7% 17.4%
1400m 3-0-1-11 20.0% 20.0% 26.7%
1600m 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%

Check3前走G3の人気馬を疑え

 前走のクラス別の成績は、極端な結果になった。オープン特別は【2.2.2.18】で、出走馬と活躍馬を多く輩出している。カペラSと同じG3は【0.1.0.7】で、好走したのは10年に13番人気で2着のティアップワイルドのみ。また前走G3を使い、カペラSで1~2番人気に支持された馬は3頭いたが、すべて凡走した。

【前走のクラス別成績(過去3年)】
前走のクラス 成績 勝率 連対率 複勝率
1600万下 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
オープン特別 2-2-2-18 8.3% 16.7% 25.0%
G3 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
G2 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
G1 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%

Check4巨漢馬が強い!

 馬体重別の成績では、はっきりとした傾向が現れた。520キロ以上が成績がよく、【1.1.1.4】で複勝率が5割弱もある。500~519キロが【1.2.1.13】と続く。499キロ以下は【1.0.1.21】と苦戦しており、馬体重は重ければ重いほど結果を残している

【馬体重別の成績(過去3年)】
馬体重 成績 勝率 連対率 複勝率
440~459kg 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
460~479kg 0-0-1-10 0.0% 0.0% 9.1%
480~499kg 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
500~519kg 1-2-1-13 5.9% 17.6% 23.5%
520~539kg 1-1-0-3 20.0% 40.0% 40.0%
540~ 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%