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第12回 ジャパンカップダート(G1)

12月4日(日) 阪神競馬場 ダ1800m

 フェブラリーSのG1昇格など中央競馬でもダート重賞の拡充が図られる中、外国馬も交えた国際招待競走として2000年に創設。当初はジャパンC前日の土曜に、東京競馬場の2100mで行われていた。08年より1週繰り下げ、舞台を阪神競馬場の1800mに移して今年で4年目になる。東京コースではクロフネの圧勝が今でも語りぐさになっているが、阪神に替わってもカネヒキリの復活勝利や、ダート王の座を確たるものとしたエスポワールシチーの圧勝劇、そして世界にはばたいたトランセンドの逃げ切りと、毎年見応えのあるレースが続いている。今年もここ2年の王者が揃って出走予定のほか、伏兵も多彩。そんなジャパンCダートの傾向を振り返ってみよう。
2010年9月セントウルステークス(G2)

写真:競馬ブック

  ミラクルレジェンドは3連勝中。前走は、新設されたJBCレディスクラシックを快勝した。勢いに乗っており、このメンバーでも通用する可能性は十分にある。
  人気を集めそうなのは、昨年の覇者トランセンド。前走のJBCクラシックでは、スマートファルコンの2着に敗れたが、そのスマートファルコンが出走しないこのレースでは負けられない。
  以前の圧倒的な強さが影をひそめていたエスポワールシチーは、前走みやこSを圧勝。完全に復活した今なら、打倒トランセンド一番手。
  昨年秋のオープン入り以降、ほぼすべてのレースで好走してきたダノンカモン。G1でも勝負になりそうだ。
  条件戦を連勝してオープン入りしたソリタリーキング。ヴァーミリアンやキングスエンブレムの弟という良血だけに、強敵相手でも好勝負になりそうだ。
 ワンダーアキュートキングスエンブレムテスタマッタトウショウフリークなどの伏兵陣も侮れない。

【ジャパンCダートの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  エイシンダッシュ 牡5 57.0 小牧太
エスポワールシチー 牡6 57.0 佐藤哲
  キングスエンブレム 牡6 57.0
  サイレントメロディ 牡4 57.0
ソリタリーキング 牡4 57.0 メンデ
  ダイショウジェット 牡8 57.0 柴 山
ダノンカモン 牡5 57.0 福 永
  テスタマッタ 牡5 57.0 四 位
  トウショウフリーク 牡4 57.0 池 添
トランセンド 牡5 57.0 藤 田
  ニホンピロアワーズ 牡4 57.0 酒井学
  バーディバーディ 牡4 57.0 ○ ○
  フリソ 牡5 57.0 ルメー
  マカニビスティー 牡4 57.0 藤岡佑
ミラクルレジェンド 牝4 55.0 岩 田
  メダリアビート 牡5 57.0 ○ ○
  ヤマニンキングリー 牡6 57.0 Mデム
  ラヴェリータ 牝5 55.0 武 豊
  ワンダーアキュート 牡5 57.0 和田竜
 

Check1「逆転候補」は逆転できない!?

 人気に推された馬は安定した成績を残しており、単勝4倍未満の馬は【5.3.2.3】で連対率61.5%、複勝率76.9%。この4倍未満で着外に敗れた3頭は、いずれも2番人気馬だった。
 一方、単勝4.0~6.9倍は【0.1.0.10】と未勝利で、7.0~9.9倍も【1.0.0.9】。いかにも逆転が期待できそな単勝オッズの馬は、むしろ不振と言える結果に終わっている。逆に、1着までは可能性が薄そうにも思える単勝10倍を超える馬が4勝。また、10倍台の馬は複勝率が30%を超え、20.0~49.9倍も2勝で2~3着には計6頭。中位人気以下への注目は欠かせない。

【単勝オッズ別成績(過去10年)】
単勝 成績 勝率 連対率 複勝率
1.5~1.9 1-2-0-0 33.3% 100.0% 100.0%
2.0~2.9 2-1-2-1 33.3% 50.0% 83.3%
3.0~3.9 2-0-0-2 50.0% 50.0% 50.0%
4.0~4.9 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
5.0~6.9 0-1-0-6 0.0% 14.3% 14.3%
7.0~9.9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
10.0~14.9 1-1-1-5 12.5% 25.0% 37.5%
15.0~19.9 1-1-2-8 8.3% 16.7% 33.3%
20.0~29.9 1-2-1-22 3.8% 11.5% 15.4%
30.0~49.9 1-0-3-18 4.5% 4.5% 18.2%
50.0~99.9 0-1-1-29 0.0% 3.2% 6.5%
100.0~ 0-1-0-24 0.0% 4.0% 4.0%
【単勝2~3倍台の着外敗退馬(過去10年)】
馬名 単勝 人気 着順 1番人気馬
01 リドパレス 3.5 2 8 クロフネ1着(1.7倍)
02 ゴールドアリュール 2.6 2 5 アドマイヤドン3着(2.2倍)
09 ヴァーミリアン 3.7 2 8 エスポワールシチー1着(3.1倍)

Check2人気薄ならG1実績馬

 単勝30倍以上で好走した日本馬は過去10年で6頭。前走で2~6着と、大敗までは喫していないことがひとつめの条件になる。そしてもうひとつ、6頭はG1(地方競馬も含む)で3着以内の好走実績を持っていたことも共通点。上り調子でも強敵相手との対戦経験が少ない馬よりは、G1でも好走した経験のある馬が穴になっている。ただ、昨年のトランセンドを筆頭に、上位人気や穴人気程度まで推される馬ならば、G1実績がなくても好走可能なので要注意。

【単勝30倍以上で好走した日本馬(過去10年)】
馬名 単勝 人気 着順 前走 主なG1実績
02 リージェントブラフ 124.6 13 2 JBCクラシック4着 川崎記念1着
03 ハギノハイグレイド 30.6 7 3 武蔵野S2着 川崎記念2着
05 シーキングザダイヤ 52.1 11 2 JBCクラシック6着 フェブラリーS2着
スターキングマン 82.9 13 3 白山大賞典3着 東京大賞典1着
09 ゴールデンチケット 42.7 12 3 ブラジルC2着 ジャパンダートダービー3着
10 アドマイヤスバル 31.6 11 3 JBCクラシック3着 JBCスプリント2着

Check3内枠以外は差し馬優勢

 阪神1800mで行われたここ3年、競馬道GT8の脚質分析では、逃げが2勝、そして差しが【1.3.3.21】で、先行、追込は好走がない。また、枠番別に好走馬を見ると、逃げ切った2頭は内枠で、1~2枠からはこの2頭以外は好走馬が出ていない。逆に3枠より外になると差し馬中心。内枠を引いた差し馬や、中~外枠に入った先行型は割引きが必要だ。

【脚質別成績(過去3年)】
脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 2-0-0-1 66.7% 66.7% 66.7%
先行 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
差し 1-3-3-21 3.6% 14.3% 25.0%
追込 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
【枠番別好走馬と通過順(過去3年)】
馬名 通過順 着順
1枠 09 エスポワールシチー 1-1-1-1 1
2枠 10 トランセンド 1-1-1-1 1
3枠 08 メイショウトウコン 15-15-13-7 2
ヴァーミリアン 10-12-9-5 3
5枠 08 カネヒキリ 4-5-3-5 1
09 ゴールデンチケット 10-11-11-13 3
6枠 09 シルクメビウス 13-12-11-11 2
10 アドマイヤスバル 5-7-5-6 3
7枠 10 グロリアスノア 9-10-7-8 2

Check4マイル以下の実績にも注目

 同じく阪神で行われたここ3年の好走馬を見ると、9頭中6頭がダート1600m以下の重賞連対実績馬。東京2100mでは中~長距離型の好走も多かったが、今の条件では昨年2着のグロリアスノア(1800m以上16、4、9着)のようにマイラーと思われている馬でも軽視は禁物だ。
 また、残る3頭のうち2頭は前走では先行。ゴールデンチケットはこのレースでは10-11-11-13と差してきたものの、前走以前はほとんど逃げ・先行で結果を出してきた馬だった。中~長距離型の差し・追い込み馬はメイショウトウコンしか好走しておらず、1800m以上が向く馬なら、そこで先行するくらいのスピードは欲しい

【好走馬の前走とマイル以下実績(過去3年)】
馬名 人気 着順 マイル以下主な実績 前走 前走通過順
08 カネヒキリ 4 1 フェブラリーS1着 武蔵野S9着 5-6-8
メイショウトウコン 7 2 JBCクラシック3着  7-7-4-4
ヴァーミリアン 1 3 フェブラリーS1着 JBCクラシック1着  3-3-3-2
09 エスポワールシチー 1 1 南部杯1着 南部杯1着  1-1-1
シルクメビウス 5 2 ユニコーンS1着 トパーズS1着  13-12-9-8
ゴールデンチケット 12 3 ブラジルC2着  2-3-3-2
10 トランセンド 1 1 みやこS1着  1-1-1-1
グロリアスノア 8 2 武蔵野S1着 武蔵野S1着 4-4-6
アドマイヤスバル 11 3 JBCスプリント2着 JBCクラシック3着  4-4-2-3

第45回 ステイヤーズステークス(G2)

12月3日(土) 中山競馬場 芝3600m

 1967年に創設され、日本の平地競走として最長の距離である芝3600mで争われるステイヤーズS。歴代の勝ち馬にはスタミナが豊富な馬が名を連ね、メジロブライト(97年)やデルタブルース(05年)などの長距離G1馬がいる。昨年は3歳馬のコスモヘレノスが優勝した。今年はどのようなレースになるのか。過去10年のデータから、レースの傾向を探っていく。
2010年9月京成杯オータムH(G3)

写真:競馬ブック

 5戦続けて2400mのレースに出走している3歳馬イグアス。まだ準オープンの身だが、長距離適性は抜群にあり、重賞でも好走する可能性はありそうだ。
  ビートブラックは菊花賞3着、ダイヤモンドS4着など、3000mを超える距離の実績は十分。重賞初制覇は目前だ。
  3歳牝馬のデルマドゥルガーにとって、この距離は未知数。父リンカーン譲りの長距離適性に期待したい。
  マイネルキッツは一昨年の天皇賞(春)の勝ち馬。長距離には絶対の自信を持っており、このメンバーには負けられない。
  ほかに長距離重賞の常連モンテクリスエスナムラクレセント、昨年の菊花賞馬ビッグウィーク、2年前のこのレースの勝ち馬フォゲッタブル、昨年の天皇賞(春)3着馬メイショウドンタクなどが登録している。

【ステイヤーズSの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
イグアス 牡3 55.0 四 位
  エジソン 牡5 57.0 柴田善
  ギムレットアイ 牡6 57.0 木 幡
  ギュスターヴクライ 牡3 55.0 ○ ○
  コスモヘレノス 牡4 58.0 中 谷
  ゴールデンハインド 牡5 57.0 ○ ○
  セイカアレグロ 牡6 57.0 ○ ○
デルマドゥルガー 牝3 53.0 田 辺
  トウカイトリック 牡9 57.0 石橋脩
  トウショウウェイヴ 牡6 57.0 吉田豊
  ドリームセーリング 牡4 57.0 荻野琢
  ナムラクレセント 牡6 58.0 和田竜
  ネコパンチ 牡5 57.0 吉田豊
  ヒラボクロイヤル 牡7 57.0 ○ ○
ビートブラック 牡4 57.0 安藤勝
  ビッグウィーク 牡4 58.0 ルメー
  ピエナファンタスト 牡5 57.0 ○ ○
  フォゲッタブル 牡5 57.0 ウィリ
  マイネルアワグラス 牡7 57.0 ○ ○
マイネルキッツ 牡8 58.0 三 浦
  マカニビスティー 牡4 57.0 ○ ○
  メイショウクオリア 牡6 57.0 丸 山
  メイショウドンタク 牡5 57.0 ○ ○
モンテクリスエス 牡6 57.0 田中勝
  ヤングアットハート 牡4 57.0 ○ ○
 

Check1単勝10倍前後が狙い目

 1番人気は【6.1.0.3.】と安定している。不振なのが【0.0.1.9】の3番人気で、昨年ネヴァプションが3着に来たのみ。4、5番人気が好調でどちらも複勝率が50%。
 単勝オッズ別の成績では、単勝7.0~14.9倍が複勝率4割を超える好成績を残している。

【人気別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率
1 6-1-0-3 60.0% 70.0% 70.0%
2 0-3-2-5 0.0% 30.0% 50.0%
3 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
4 0-3-2-5 0.0% 30.0% 50.0%
5 1-1-3-5 10.0% 20.0% 50.0%
6 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
7 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10~ 0-1-2-34 0.0% 2.7% 8.1%
【単勝オッズ別の成績(過去10年)】
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
1.5~1.9 3-0-0-1 75.0% 75.0% 75.0%
2.0~2.9 2-0-0-2 50.0% 50.0% 50.0%
3.0~3.9 1-2-0-1 25.0% 75.0% 75.0%
4.0~4.9 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
5.0~6.9 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
7.0~9.9 0-2-2-5 0.0% 22.2% 44.4%
10.0~14.9 3-2-2-10 17.6% 29.4% 41.2%
15.0~19.9 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
20.0~29.9 0-1-1-7 0.0% 11.1% 22.2%
30.0~49.9 0-0-1-11 0.0% 0.0% 8.3%
50.0~99.9 1-1-0-22 4.2% 8.3% 8.3%
100.0~ 0-0-1-20 0.0% 0.0% 4.8%

Check2安定しているのは4歳馬

 年齢別の成績では、7連対の4歳が連対率30.4%でトップの成績を残している。勝ち馬は3歳と6歳が3頭ずつで最多。5歳は連対率9.4%とあまり成績がよくない。3連単で買うなら、1着を3or6歳、2着を4歳、3着を5or7歳以上に絞ってみるのも面白い。

【年齢別の成績(過去10年)】
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 3-1-0-17 14.3% 19.0% 19.0%
4歳 2-5-1-15 8.7% 30.4% 34.8%
5歳 2-1-4-25 6.3% 9.4% 21.9%
6歳 3-2-1-19 12.0% 20.0% 24.0%
7歳以上 0-1-4-21 0.0% 3.8% 19.2%

Check3アルゼンチン共和国杯組が中心

 前走のレース別の成績では、アルゼンチン共和国杯組が圧倒的だ。連対馬20頭のうち、半数以上の12頭も輩出している。また、複勝率も37.0%と高く、10年連続で馬券に絡んでいる。菊花賞組は【1.1.0.7】とイマイチで、連対した2頭はどちらも菊花賞2着。菊花賞で勝ち負けになっていないと厳しい。

【主な前走のレース別成績(過去10年)】
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
アルゼンチン共和国杯 6-6-5-29 13.0% 26.1% 37.0%
ドンカスターS 2-0-1-2 40.0% 40.0% 60.0%
菊花賞 1-1-0-7 11.1% 22.2% 22.2%
京都大賞典 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
アンドロメダS 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
福島記念 0-1-0-10 0.0% 9.1% 9.1%
ノベンバーS(1600万下) 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
天皇賞秋 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
札幌記念 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
高雄特別(1000万下) 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%

Check4ダンスインザダーク産駒に注目

 種牡馬別の成績では、自身が菊花賞馬で、長距離に強い産駒が多いダンスインザダークに注目。04年ダイタクバートラム、05年デルタブルース、09年フォゲッタブルと、3頭の勝ち馬を輩出し、連対率も30.8%と高い水準にある。エルコンドルパサーはのべ7度出走して1、2着馬が1頭ずつだが、エアジパングとトウカイトリックの2頭で出走馬のすべてを占めている。

【種牡馬別の成績(過去10年)】
種牡馬 成績 勝率 連対率 複勝率
ダンスインザダーク 3-1-0-9 23.1% 30.8% 30.8%
エルコンドルパサー 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
ブライアンズタイム 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
マヤノトップガン 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
メジロブライト 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
サツカーボーイ 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
ハンティングホーク 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
グラスワンダー 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
トニービン 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
サンデーサイレンス 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
スペシャルウィーク 0-1-1-1 0.0% 33.3% 66.7%
コマンダーインチーフ 0-1-1-1 0.0% 33.3% 66.7%
マーベラスサンデー 0-1-1-0 0.0% 50.0% 100.0%
リアルシヤダイ 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
ステイゴールド 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
ラムタラ 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
シンボリクリスエス 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
ドリームウェル 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
サクラローレル 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
ジェネラス 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
ダンシングブレーヴ 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%

第64回 鳴尾記念(G3)

12月3日(土) 阪神競馬場 芝1800m

 1951年に創設され、年2回芝2400mで実施されていた鳴尾記念。97年に芝2000mの別定戦として6月に開催時期が変更となり、00年からはG3のハンデ戦として12月に移行、06年からは新設された阪神競馬場の1800mの別定戦として行われるようになった。レースのレベルは高く、07年2着のエイシンデピュティが翌年の宝塚記念に優勝、06年と08年に優勝したサクラメガワンダーが09年の宝塚記念2着、昨年2着のヒルノダムールが翌年の天皇賞(春)を制している。そんな鳴尾記念が芝1800mとして行われるようになった06年以降のデータを検証する。
2010年9月朝日チャレンジC(G3)

競馬ブック

 ラジオNIKKEI賞の勝ち馬フレールジャック。前走の菊花賞は10着に敗れたが、適距離のここで巻き返したい。
  サダムパテックは皐月賞2着、菊花賞5着と、3歳世代ではトップクラスの実績を誇る。弥生賞以来となる重賞制覇を狙う。
  トーセンレーヴは休み明けのアイルランドTを快勝した。G1を狙うためには、ここはあっさり勝ちたい。
  充実の4歳秋を迎えているカリバーン。初重賞制覇は目前だ。
  安定したレースぶりでオープン入りしたヒットジャポット、潜在能力は3歳馬トップクラスのレッドデイヴィス、力をつけてきたダノンスパシーバなどにも注目。

【鳴尾記念の出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  エアマックール 牡6 56.0 ○ ○
カリバーン 牡4 56.0 蛯 名
  コロンバスサークル 牝5 54.0 藤岡佑
サダムパテック 牡3 56.0 岩 田
  ショウナンマイティ 牡3 55.0 武 豊
  スマートギア 牡6 56.0 北村友
  ダイワマックワン 牡6 56.0 ○ ○
  ダノンスパシーバ 牡4 56.0 プレブ
  ダンツホウテイ 牡6 56.0 横山典
  デストラメンテ セ7 56.0 ○ ○
トーセンレーヴ 牡3 55.0 メンデ
  トウショウウェイヴ 牡6 56.0 ○ ○
ヒットジャポット 牡4 56.0 川 田
フレールジャック 牡3 55.0 福 永
  マゼラン 牡6 56.0 ドミン
  ミステリアスライト 牡6 56.0 蛯 名
  ミッキーパンプキン 牡5 56.0 池 添
  レッドデイヴィス セ3 55.0 Mデム
 

Check3上位人気同士の争い

 1~4番人気がすべて複勝率60%とまずまず。5番人気以下で馬券に絡んだのは4頭しかおらず、上位人気馬同士の争いだ。2ケタ人気で好走したのは、08年に13番人気で3着のドリームガードナーのみ。
 単勝オッズ別だと1倍台と3倍台が複勝率100%に対して、2倍台と4倍台が2頭ずつ出走して全滅。5.0~6.9倍は勝ち馬こそいないが、【0.2.3.1】で複勝率83.3%と好走確率が高い

【人気別成績(過去5年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-1-0-2 40.0% 60.0% 60.0%
2 1-1-1-2 20.0% 40.0% 60.0%
3 0-2-1-2 0.0% 40.0% 60.0%
4 0-1-2-2 0.0% 20.0% 60.0%
5 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
6 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
7 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
8 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
9 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
10~ 0-0-1-30 0.0% 0.0% 3.2%
【単勝オッズ別の成績(過去5年)】
オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
1.5~1.9 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
2.0~2.9 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
3.0~3.9 2-1-1-0 50.0% 75.0% 100.0%
4.0~4.9 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
5.0~6.9 0-2-3-1 0.0% 33.3% 83.3%
7.0~9.9 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
10.0~14.9 0-1-0-8 0.0% 11.1% 11.1%
15.0~19.9 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
20.0~29.9 2-0-0-10 16.7% 16.7% 16.7%
30.0~49.9 0-0-0-11 0.0% 0.0% 0.0%
50.0~99.9 0-0-1-8 0.0% 0.0% 11.1%
100.0~ 0-0-0-12 0.0% 0.0% 0.0%

Check2天皇賞(秋)と日本ダービー組が好成績

 前走のレース別成績では、G1天皇賞(秋)が強く【2.1.0.4】。出走馬のすべてが天皇賞(秋)で6着以下だった。日本ダービー以来となる馬が2頭おり、07年のアドマイヤオーラが3着で、10年のルーラーシップが1着。約半年ぶりをものともせずに、好走している。菊花賞とマイルCSからは共に5頭ずつ出走して2着が1頭ずつ。期待を裏切る結果に終わるケースが多い。

【主な前走のレース別成績(過去5年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
天皇賞秋 2-1-0-4 28.6% 42.9% 42.9%
アルゼンチン共和国杯 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
日本ダービー 1-0-1-0 50.0% 50.0% 100.0%
八坂S(1600万下) 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
カシオペアS 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
菊花賞 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
マイルCS 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
アンドロメダS 0-0-2-7 0.0% 0.0% 22.2%
トパーズS 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
札幌記念 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
福島記念 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%

Check3前走G1かG2に出走していた馬が強い

 前走のクラス別では、G1を使った馬が強い。1、2着馬は過去5年で3頭ずつと、半数以上を占めている。G2は【1.1.1.7】でG1とほぼ同じくらい好走している。不振なのは【0.0.0.10】のG3組と、連対率4.5%のオープン特別組。格がモノを言うレースのようだ。

【前走のクラス別成績(過去5年)】
前走のクラス 成績 勝率 連対率 複勝率
1000万下 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
1600万下 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
オープン特別 0-1-4-17 0.0% 4.5% 22.7%
G3 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
G2 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
G1 3-3-1-16 13.0% 26.1% 30.4%

Check43歳馬の勢いに注目

 年齢別では3歳馬の好走が目立つ。【2.2.3.11】で連対率22.2%、複勝率38.9%で、共にトップ。4歳馬は勝ち星はないが、複勝率26.7%とまずまず。結果を残せていないのは7歳以上の高齢馬で、9頭すべてが4着以下に敗れている。

【年齢別の成績(過去5年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 2-2-3-11 11.1% 22.2% 38.9%
4歳 0-2-2-11 0.0% 13.3% 26.7%
5歳 1-1-1-16 5.3% 10.5% 15.8%
6歳 2-0-0-13 13.3% 13.3% 13.3%
7歳以上 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%