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第36回 エリザベス女王杯(G1)

11月13日(日) 京都競馬場 芝2200m

 以前は4歳(現3歳)牝馬三冠の最終戦として、現在の秋華賞と同じ位置づけで行われていたエリザベス女王杯。96年に古馬にも開放され、今年で16回目を迎える。過去の優勝馬には、98~99年に連覇を飾ったメジロドーベル、03~04年のアドマイヤグルーヴ、そして07年のダイワスカーレットなど、多くの名牝が名を連ねている。その一方で、09年には11番人気クィーンスプマンテ-12番人気テイエムプリキュアの「行った行った」で大波乱の結末。基本的には実力馬が力を出しやすいコースだが、2000mを超える距離だけに展開も大きなカギを握る。また、99年より国際競走となり、昨年は英国のスノーフェアリーが驚異的な末脚で圧勝したのは記憶に新しい。そんなエリザベス女王杯の過去の傾向を振り返ってみたい。
2010年9月セントウルステークス(G2)

写真:競馬ブック

  アパパネは阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞、ヴィクトリアマイルと牝馬限定のG1を5勝しているが、このエリザベス女王杯のみ勝っていない。昨年のこのレースは3着。今年勝利して偉大な記録を達成することができるだろうか。
  連覇を狙うスノーフェアリーが再び来日。昨年は2着のメイショウベルーガに4馬身差をつける圧巻のパフォーマンスを見せた。今年に入って勝ち星に恵まれていないが、凱旋門賞3着など、どのレースでも上位争いしており、調子落ちはなさそう。
  4戦無敗のレーヴディソールは、この世代では文句なしにナンバー1の実力の持ち主。3月のチューリップ賞以来となるが、どのくらい仕上がっているか。
  ホエールキャプチャはG1レース2、2、3、3着で、あと一押しが足りない。このレースが初G1勝利となる3歳馬が意外と多く、侮れない。
  5歳にして本格化したイタリアンレッドは、目下重賞3連勝中。一気に女王のタイトルを手中に収める可能性もある。
  秋華賞馬アヴェンチュラ、オークスを勝利したエリンコート、英独のオークス馬ダンシングレインなどにも注目。

【エリザベス女王杯の出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アニメイトバイオ 牝4 56.0 田 辺
アパパネ 牝4 56.0 蛯 名
  アヴェンチュラ 牝3 54.0 岩 田
イタリアンレッド 牝5 56.0 浜 中
  エリンコート 牝3 54.0 後藤浩
  オールザットジャズ 牝3 54.0 ○ ○
  キョウワジャンヌ 牝3 54.0 飯 田
  グルヴェイグ 牝3 54.0 ○ ○
  サンテミリオン 牝4 56.0 Mデム
  シンメイフジ 牝4 56.0 北村友
スノーフェアリー 牝4 56.0 ムーア
  ダンシングレイン 牝3 54.0 ムルタ
  トシザマキ 牝4 56.0
  フミノイマージン 牝5 56.0 太 宰
  ブロードストリート 牝5 56.0 藤 田
ホエールキャプチャ 牝3 54.0 池 添
  ポルカマズルカ 牝5 56.0
レーヴディソール 牝3 54.0 福 永
  レインボーダリア 牝4 56.0 川 田
  レッドディザイア 牝5 56.0
  レディアルバローザ 牝4 56.0 武 豊
  ワルキューレ 牝7 56.0 ○ ○
 

Check12番人気が抜群の安定感

 過去10年、1番人気は【2.2.2.4】とまずまずの成績。これを上回るのが2番人気で、【3.4.2.1】連対率70.0%。馬券圏内を外したのは一昨年のブロードストリート1頭だけという安定した成績を残している。上位人気では3番人気こそ【0.1.0.9】の不振だが、1~5番人気合計で【8.9.9.24】複勝率52.0%。6番人気以下の好走馬はわずか4頭と、冒頭にも触れたように人気馬が力通りの走りを見せる年が多い。2桁人気馬が1、2着を占めた一昨年は特異な例と言っていいだろう。馬連や3連単の配当を見ても、大きく荒れたのは一昨年だけで、その他の年は馬連万馬券はなく、3連単でも92970円までに収まっている。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0%
2 3-4-2-1 30.0% 70.0% 90.0%
3 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
4 3-0-4-3 30.0% 30.0% 70.0%
5 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11~ 1-1-0-58 1.7% 3.3% 3.3%
【1~3着の人気と主な配当(過去10年)】
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10
1着馬人気 4 1 2 2 2 7 1 4 11 4
2着馬人気 2 2 1 5 5 2 3 1 12 2
3着馬人気 5 4 10 4 4 4 2 2 1 1
馬連 2050円 360円 530円 3270円 1650円 4180円 850円 1010円 102030円 1430円
3連単 53750円 17500円 92970円 6290円 12690円 1545760円 10170円

Check2勝ち馬は3歳馬中心

 年齢別成績では、6勝を挙げた3歳が勝率で4歳以上を大きく離しており、馬単や3連単の1着候補はまず3歳から検討を加えたい。ただ、複勝率は3~6歳がほぼ互角。購入する馬券種別によっては、特に年齢を気にする必要もなくなってくる。
 優勝馬の多い3歳の好走馬を見ると、昨年のスノーフェアリー以外、日本馬はすべて秋華賞組。それも秋華賞で2番人気以内かつ3着以内を満たした馬が9頭中7頭を占めている。秋華賞の凡走馬や、好走馬でも人気薄だった馬は狙いが下がる。

【年齢別成績(過去10年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 6-2-2-44 11.1% 14.8% 18.5%
4歳 2-3-5-37 4.3% 10.6% 21.3%
5歳 2-4-2-36 4.5% 13.6% 18.2%
6歳 0-1-1-9 0.0% 9.1% 18.2%
7歳~ 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
【3歳の好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
01 ローズバド 2 2 秋華賞 2 2
02 ファインモーション 1 1 秋華賞 1 1
03 アドマイヤグルーヴ 2 1 秋華賞 1 2
スティルインラブ 1 2 秋華賞 2 1
06 フサイチパンドラ 7 1 秋華賞 4 3
07 ダイワスカーレット 1 1 秋華賞 2 1
08 リトルアマポーラ 4 1 秋華賞 6 6
09 ブエナビスタ 1 3 秋華賞 1 2降3
10 スノーフェアリー 4 1 セントレジャー 4
アパパネ 1 3 秋華賞 1 1

Check3古馬なら前走5着以内が目安に

 一方、古馬の好走馬を見ると、20頭中16頭が前走5着以内だった。6着以下だった4頭の前走は、一昨年の京都大賞典2頭に、秋の天皇賞、そしてエルムS。古馬にとっての前哨戦となる府中牝馬Sで6着以下に敗れていた馬は1頭も馬券に絡んでいない(好走馬9頭中8頭は前走3着以内)。その府中牝馬S組は10年で63頭が出走して【0.4.5.54】。3歳の秋華賞は45頭で【5.2.2.36】の成績を残しているのに比べると物足りないが、5着以内、あるいは3着以内で線を引けば絞りやすくなる。ただ、今年から府中牝馬SがG2に格上げされた影響は未知数だ。

【古馬の好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
01 トゥザヴィクトリー 4 1 ドバイWC 2
ティコティコタック 5 3 府中牝馬S 2 2
02 ダイヤモンドビコー 2 2 府中牝馬S 1 1
レディパステル 4 3 府中牝馬S 2 3
03 タイガーテイル 10 3 E.P.テイラーS 2
04 アドマイヤグルーヴ 2 1 天皇賞・秋 9 3
オースミハルカ 5 2 府中牝馬S 5 1
エルノヴァ 4 3 府中牝馬S 2 5
05 スイープトウショウ 2 1 天皇賞・秋 4 5
オースミハルカ 5 2 府中牝馬S 4 3
アドマイヤグルーヴ 4 3 天皇賞・秋 17 17
06 スイープトウショウ 2 2 天皇賞・秋 1 5
ディアデラノビア 4 3 府中牝馬S 1 3
07 フサイチパンドラ 3 2 エルムS 4 11
スイープトウショウ 2 3 スワンS 4 4
08 カワカミプリンセス 1 2 府中牝馬S 1 2
ベッラレイア 2 3 府中牝馬S 3 3
09 クィーンスプマンテ 11 1 京都大賞典 11 9
テイエムプリキュア 12 2 京都大賞典 9 14
10 メイショウベルーガ 2 2 京都大賞典 2 1

Check4爆発力に秀でた馬に注目

 直線が平坦で速い上がりタイムを記録する馬も多い京都外回りコースの中~長距離戦。もちろん展開にもよるが、過去にはファインモーションやスイープトウショウが上がり33秒台前半の脚を繰り出して勝利を収めている。そこで、各年においてメンバー中最速の上がりを記録した馬の成績を調べると、【3.3.3.2】で複勝率は81.8%上がり2位の馬も【3.2.3.4】で同66.7%と非常に好走確率が高い。表は上がり1位の馬を抜き出したが、注目したいのは、これらの馬は前走で必ずしも上位の上がりタイムを記録してはおらず、また、前走成績が良かった馬ばかりでもない点。この京都外回り2200mという条件でこそ、ライバルを置き去りにするような切れ味を発揮しそうな馬を探し出したい

【上がり最速を記録した馬の成績(過去10年)】
馬名 通過順 4角 上がり 人気 着順 前走着順、上がり順位
01 ローズバド 14-14-14-13 33.4 2 2 秋華賞2着・1位
02 ファインモーション 3-3-3-2 33.2 1 1 秋華賞1着・1位
03 タイガーテイル 13-13-13-13 34.6 10 3 E.P.テイラーS2着
04 スイープトウショウ 16-17-16-15 33.2 1 5 秋華賞1着・1位
05 スイープトウショウ 10-13-10-10 33.2 2 1 天皇賞秋5着・6位
06 スイープトウショウ 11-12-11-11 大外 34.4 2 2 天皇賞秋5着・2位
07 フサイチパンドラ 5-5-3-3 33.9 3 2 エルムS11着・11位
スイープトウショウ 6-6-6-5 最内 33.9 2 3 スワンS4着・8位
08 アルコセニョーラ 16-17-17-17 34.3 12 7 府中牝馬S8着・3位
09 ブエナビスタ 15-15-9-3 大外 32.9 1 3 秋華賞3着・2位
10 スノーフェアリー 5-7-7-7 34.0 4 1 セントレジャー4着

第47回 京王杯2歳ステークス(G2)

11月12日(土) 東京競馬場 芝1400m

 12月に行われる阪神ジュベナイルフィリーズや朝日杯フューチュリティSを目標とする馬が、数多く出走する京王杯2歳S。最近10年では、03年のコスモサンビームと昨年のグランプリボスが、このレースと朝日杯フューチュリティSを連勝して2歳チャンピオンになっている。また04年5着のマイネルレコルトも朝日杯フューチュリティSを勝利するなど、このレースのレベルは高い。そんな京王杯2歳Sの過去10年の傾向を探っていく。
2010年9月京成杯オータムH(G3)

写真:競馬ブック

 新種牡馬ダイワメジャー産駒のダイワインスパイアは、2着に2馬身半差をつけてデビュー戦を逃げ切った。タイムと勝ちっぷりは申し分なく、今回も期待できそうだ。
  サドンストームは前走のすずらん賞は5着とイマイチ。血統や素質は申し分なく、巻き返したい。
  トランドネージュもダイワメジャー産駒。前走のサフラン賞は2着に敗れたが、センスのある走りに期待したい。
  レオアクティブはすでにキャリア5戦。混戦になれば、台頭しそうだ。
  新潟2歳Sの覇者モンストール、ききょうSを勝ったネオヴァンクル、デイリー杯2歳S3着のゲンテン、仕上がりの早いコスモアンドロメダにも注目。

【京王杯2歳Sの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  エーシンブラスター 牡2 55.0 川 田
  オリービン 牡2 55.0 小牧太
  キングクリチャン 牡2 55.0 ○ ○
  ゲンテン 牡2 55.0 蛯 名
コスモアンドロメダ 牝2 54.0 石橋脩
サドンストーム 牡2 55.0 勝 浦
  ターコイズクラウド 牝2 54.0 ○ ○
ダイワインスパイア 牡2 55.0 北村宏
  トップスカーレット 牝2 54.0 ○ ○
トランドネージュ 牝2 54.0 ○ ○
  ナイスヘイロー 牡2 55.0 藤 田
  ネオヴァンクル 牡2 55.0 浜 中
  ハヤブサソング 牝2 54.0 田 辺
  フリーダムマーチ 牝2 54.0 ○ ○
  マスイデア 牝2 54.0 ○ ○
  モンストール 牡2 55.0 柴田善
レオアクティブ 牡2 55.0 横山典
  ロッソコルサ 牡2 55.0 ベリー
 

Check12ケタ人気を絡めた3連単を狙え

 1番人気は【2.3.0.5】でイマイチだが、1~5番人気の複勝率は30~50%で、上位人気が安定している。それに対して6~9番人気の複勝率は10~20%であまりよくない。
 2ケタ人気で馬券圏内に好走したのは4頭おり、いずれも最近。09年は2ケタ人気の馬は好走しなかったが、ここ5年の3連単は19万、17万、15万、12万、51万とすべて10万以上で荒れムードだ。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0%
2 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
3 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
4 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
5 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
10~ 1-1-2-35 2.6% 5.1% 10.3%
【2ケタ人気の好走馬と3連単(過去10年)】
馬名 人気 着順 3連単
06 アロマンシェス   11 3 198370
07 ドリームシグナル  12 2 170230
08 ゲットフルマークス 14 1 156340
10 テイエムオオタカ  13 3 515710

Check2新馬or未勝利を勝ったばかりの馬は危険

 前走のクラス別成績では、G2組とオープン特別組が成績がよい。G2ではデイリー杯2歳S組が【3.0.0.6】と3頭勝ち馬を輩出している。オープン特別ではいちょうS組が【1.1.2.5】で複勝率44.4%と高い数字を残している。新馬や未勝利からは勝ち馬がゼロと苦戦傾向にあり、ある程度強い相手との対戦経験が必要だ。

【前走のクラス別成績(過去10年)】
前走クラス 成績 勝率 連対率 複勝率
新馬 0-2-1-15 0.0% 11.1% 16.7%
未勝利 0-2-1-18 0.0% 9.5% 14.3%
500万下 1-3-4-26 2.9% 11.8% 23.5%
オープン特別 4-2-4-19 13.8% 20.7% 34.5%
G3 2-1-0-11 14.3% 21.4% 21.4%
G2 3-0-0-6 33.3% 33.3% 33.3%

Check3キャリア4戦と2戦が強い

 キャリア別でもっとも成績がよいのは4戦で連対率28%、複勝率36%。次が2戦で連対率20.6%、複勝率29.4%だ。1戦は苦戦しており、17頭中わずかに2着が2回。ただし1~2番人気に支持された馬3頭しかなく、あまり期待されない傾向にある。

【キャリア別の成績(過去10年)】
キャリア 成績 勝率 連対率 複勝率
1戦 0-2-0-15 0.0% 11.8% 11.8%
2戦 4-3-3-24 11.8% 20.6% 29.4%
3戦 1-2-2-24 3.4% 10.3% 17.2%
4戦 4-3-2-16 16.0% 28.0% 36.0%
5戦 1-0-1-11 7.7% 7.7% 15.4%
6戦 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
7戦 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
8戦 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%

Check4圧倒的に内枠が好成績

 東京競馬場の芝1400mを舞台にした2歳馬のレースは、過去10年で枠順の有利不利はほとんどない。しかし、この京王杯2歳Sでは、極端な結果になった。1~4枠が8勝2着8回と好成績なのに対して、5~8の外枠は2勝2着2回と不調。迷わず内枠を狙いたい。

【枠順別成績(過去10年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 2-1-2-6 18.2% 27.3% 45.5%
2枠 2-2-1-9 14.3% 28.6% 35.7%
3枠 0-3-0-13 0.0% 18.8% 18.8%
4枠 4-2-2-8 25.0% 37.5% 50.0%
5枠 0-1-1-14 0.0% 6.3% 12.5%
6枠 1-0-0-15 6.3% 6.3% 6.3%
7枠 0-0-4-15 0.0% 0.0% 21.1%
8枠 1-1-0-19 4.8% 9.5% 9.5%

第16回 武蔵野ステークス(G3)

11月13日(土) 東京競馬場 ダート1600m

 ジャパンカップダートの前哨戦という位置づけの武蔵野ステークス01年にはダート初挑戦のクロフネが2着に9馬身差をつけて圧勝し、続くジャパンカップダートでも7馬身差で大勝した。また05年2着、08年9着のカネヒキリも同年のジャパンカップダートを勝利している。ダート界のトップクラスの馬や、勢いに乗る上がり馬、実力をつけてきた3歳馬など、バラエティに富んだ顔ぶれがそろい、見応え十分なレースが行われている。そんな武蔵野Sの傾向を過去10年の結果から探る。
2010年9月朝日チャレンジC(G3)

競馬ブック

 条件戦を連勝したアドマイヤロイヤルは、ダートでは6戦して3着以下なしとパーフェクト。重賞でも十分勝負になりそうだ。
  マイルCS南部杯でトランセンドにアタマ差の好勝負をしたダノンカモン。このメンバーなら負けられず、重賞初制覇の可能性が濃厚だ。
  ナムラタイタンはどんなレースでも堅実に上位争いしている。東京ダート1600mは6月に勝利したオアシスSと同じ舞台。
  一昨年のこのレース2着のダイショウジェット、マイルCS南部杯3着のシルクフォーチュン、3歳時にはジャパンダートダービーを勝利したテスタマッタ、連勝中のプレシャスジェムズなど、一筋縄ではいかないメンバーが登録している。

【武蔵野Sの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アドバンスウェイ 牡5 56.0 江田照
  アドマイヤダンク 牡7 56.0 武士沢
アドマイヤロイヤル 牡4 56.0 安藤勝
  インオラリオ 牡6 56.0 ○ ○
  エーシンジャッカル 牡3 55.0 ○ ○
  エアマックール 牡6 56.0 ○ ○
  エプソムアーロン 牡7 56.0 ○ ○
  オオトリオウジャ 牡5 56.0 ○ ○
  クイックリープ 牡6 56.0 ○ ○
  クリールパッション 牡6 56.0 津 村
  グランドラッチ 牡6 56.0 ○ ○
  ケイアイテンジン 牡5 56.0 ○ ○
  コロナグラフ 牡6 56.0 ○ ○
  コンティネント 牡7 56.0 丸 山
シャア 牡5 56.0 小 坂
  シャイニングアワー 牡6 56.0 ○ ○
  シルクフォーチュン 牡5 57.0 ルメー
  スピリタス セ6 56.0 ○ ○
  スリーアリスト 牡6 56.0 ○ ○
  セイカアレグロ 牡6 56.0 ○ ○
  タイセイレジェンド 牡4 56.0 柴田善
  タマモクリエイト 牡6 56.0 大 庭
ダイショウジェット 牡8 56.0 柴 山
ダノンカモン 牡5 56.0 三 浦
  テスタマッタ 牡5 58.0 ベリー
  デストラメンテ セ7 56.0 ○ ○
  トーホウオルビス 牡6 56.0 ○ ○
  ナニハトモアレ 牡5 56.0 ○ ○
ナムラタイタン 牡5 56.0 熊 沢
  バーディバーディ 牡4 57.0 松 岡
  ヒラボクワイルド 牡5 56.0 石橋脩
  ビッグロマンス 牡3 55.0 田中勝
  ピースオブパワー 牡5 56.0 ○ ○
  プレシャスジェムズ 牝4 54.0 ○ ○
  マカニビスティー 牡4 56.0 吉田豊
  ロールオブザダイス 牡6 56.0 北村宏
 

Check3上位人気は不安、穴馬の台頭が著しい

 1番人気は【2.2.1.5】で、勝利したのは01年のクロフネと03年のサイレントディールの3歳馬。つまり、古馬が1番人気では勝てていない。3番人気が全滅で、2、4番人気も複勝率30%とイマイチ。上位人気馬はあまり信頼度できない。オッズ別で見ると、単勝10.0~14.9倍が【6.3.2.11】で複勝率50%、2頭に1頭が馬券に絡んでいる。2ケタ人気が4頭、単勝30倍以上が7頭が馬券圏内に好走しており、穴馬が比較的健闘している

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
2 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
3 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
4 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
5 3-1-1-5 30.0% 40.0% 50.0%
6 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
7 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
8 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
9 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
10~ 0-2-2-63 0.0% 3.0% 6.0%
【オッズ別の成績(過去10年)】
オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
1.0~1.4 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
1.5~1.9 0-1-1-2 0.0% 25.0% 50.0%
2.0~2.9 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
3.0~3.9 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
4.0~4.9 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
5.0~6.9 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
7.0~9.9 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
10.0~14.9 6-3-2-11 27.3% 40.9% 50.0%
15.0~19.9 0-0-1-6 0.0% 0.0% 14.3%
20.0~29.9 0-1-2-12 0.0% 6.7% 20.0%
30.0~49.9 1-1-2-15 5.3% 10.5% 21.1%
50.0~99.9 0-1-2-22 0.0% 4.0% 12.0%
100.0~ 0-0-0-34 0.0% 0.0% 0.0%

Check2前走1800mか2000mを使った馬が強い

 前走の距離別で成績を見ると、距離短縮組が強い。距離延長組が複勝率13.1%だったの対して、距離短縮組の複勝率は24.4%と高い。連対率だと前走2000mを使った馬が25%と最も成績がよく、複勝率は前走1800m組が33.3%と結果を残している。また同距離の1600m組は【0.1.0.11】と不振。同じ距離のマイルCS南部杯組はG1にも関わらず【0.1.0.4】と結果を出せていない。

【前走の距離別成績(過去10年)】
前走の距離 成績 勝率 連対率 複勝率
1000m~1300m 1-1-0-19 4.8% 9.5% 9.5%
1400m~1500m 2-2-2-32 5.3% 10.5% 15.8%
1600m 0-1-0-11 0.0% 8.3% 8.3%
1700m 1-0-2-15 5.6% 5.6% 16.7%
1800m 2-4-6-24 5.6% 16.7% 33.3%
2000m 3-1-0-12 18.8% 25.0% 25.0%
2100m~ 1-1-0-12 7.1% 14.3% 14.3%
距離延長 3-3-2-53 4.9% 9.8% 13.1%
距離短縮 7-5-7-59 9.0% 15.4% 24.4%

Check3年齢別なら奇数年がよい

 年齢別では3歳馬が最多の5勝で、5歳馬が4勝と続いており、どちらも連対率と複勝率が20%を超えている。それに対して、4歳馬は連対率10%、6歳馬は連対率7.4%と成績がよくない。3、5歳は信頼でき、4、6歳馬は危険だ。

【年齢別成績(過去10年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 5-1-1-19 19.2% 23.1% 26.9%
4歳 1-3-3-33 2.5% 10.0% 17.5%
5歳 4-3-2-26 11.4% 20.0% 25.7%
6歳 0-2-2-23 0.0% 7.4% 14.8%
7歳以上 0-1-2-26 0.0% 3.4% 10.3%

Check4関西馬の独壇場

 東京競馬場で行われる武蔵野Sだが、出走馬、活躍馬ともに関西馬が強い。関西馬は9勝2着8回で、1、2着馬のほとんどを占めている連対率は関西馬は18.3%に対して、関東馬はわずかに5.2%。出走頭数は関西馬93頭で、関東馬58頭。迷ったら関西馬を買えばいい。

【所属別の成績(過去10年)】
所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東馬 1-2-7-48 1.7% 5.2% 17.2%
関西馬 9-8-3-73 9.7% 18.3% 21.5%
地方馬 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
外国馬 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%