Clip to Evernote

第16回 秋華賞(G1)

10月16日(日)京都競馬場 芝2000m

 96年に、従来は4歳(現3歳)限定で行われていたエリザベス女王杯が古馬に解放されたことに伴い、4歳牝馬限定戦として創設。牝馬三冠を達成した03年のスティルインラブや昨年のアパパネ、そして07年の桜花賞馬ダイワスカーレットなど、優勝馬には実績馬が数多く名を連ねている。その一方で、99年・12番人気のブゼンキャンドルや、翌年10番人気のティコティコタックなど、思わぬ伏兵の激走に驚かされる年もあるレースだ。そんな秋華賞の傾向を見てみよう。
2010年10月秋華賞(G1)

写真:競馬ブック

 桜花賞馬マルセリーナとオークスを制したエリンコートが無事に夏を越し、2つ目のG1タイトルを狙う。春のクラシックでは2、3着と惜しい競馬が続いたホエールキャプチャはローズSを勝ち、悲願のG1奪取を目指す。
  クイーンSを勝った夏の上がり馬アヴェンチュラ、紫苑Sの勝ち馬カルマート、良血アドマイヤセプターなど、伏兵陣も虎視眈々。
  オークス2着のピュアブリーゼ、ローズSで好勝負を演じたマイネイサベルほか、ドナウブルーハッピーグラスなど、ハイレベルな争いになりそうだ。

【秋華賞の出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アカンサス 牝3 55.0 横山典
アドマイヤセプター 牝3 55.0 上 村
  アフォリズム 牝3 55.0 小牧太
  アヴェンチュラ 牝3 55.0 岩 田
エリンコート 牝3 55.0 後藤浩
  カルマート 牝3 55.0 安藤勝
  キョウワジャンヌ 牝3 55.0 飯 田
  グルヴェイグ 牝3 55.0 四 位
  コスモバタフライ 牝3 55.0
  スピードリッパー 牝3 55.0 北村宏
  ゼフィランサス 牝3 55.0 柴 原
  ディアアプローズ 牝3 55.0 ○ ○
  デルマドゥルガー 牝3 55.0 ○ ○
  ドナウブルー 牝3 55.0 浜 中
ハッピーグラス 牝3 55.0 ○ ○
  ビッグスマイル 牝3 55.0 川 田
  ピュアブリーゼ 牝3 55.0 柴田善
  フレンチボウ 牝3 55.0 和田竜
ホエールキャプチャ 牝3 55.0 池 添
  マイネイサベル 牝3 55.0 松 岡
  マイネジャンヌ 牝3 55.0 ○ ○
  マイネソルシエール 牝3 55.0 柴田大
マルセリーナ 牝3 55.0 福 永
  メーヴェ 牝3 55.0 ○ ○
  メモリアルイヤー 牝3 55.0 国分恭
  リトルダーリン 牝3 55.0 秋 山
  リヴァーレ 牝3 55.0 江田照
  レッドエレンシア 牝3 55.0 田中勝
 

Check1優勝馬の大半は1、2番人気

 過去10年の優勝馬10頭中9頭は1~2番人気で、それ以外は08年に11番人気・ブラックエンブレムが優勝したのみ。連対率も1~2番人気合計で60.0%と非常に安定している。一方で2~3着には伏兵も多く、特に単勝10倍台からは6頭が2着に食い込んでいる。年によっては伏兵とは言い難い3番人気で単勝10倍台に乗ることもあるが、1着候補は1~2番人気が中心になるのが近年の傾向だ。
  ただ、歴史を振り返れば思わぬ馬の大激走も見られるレース。冒頭に触れた2頭や上記ブラックエンブレムのほか、エリザベス女王杯時代には20番人気サンドピアリス、17番人気・タケノベルベットが優勝。特にサンドピアリスの89年は1~4着が2桁人気と、もし3連単があれば特大の穴馬券が出ている可能性もあった。荒れるとみれば、思い切った大穴一発を狙ってみてもおもしろい

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-2-2-3 30.0% 50.0% 70.0%
2 6-1-1-2 60.0% 70.0% 80.0%
3 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
4 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
5 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
8 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11~ 1-0-1-78 1.3% 1.3% 2.5%
【単勝オッズ別成績(過去10年)】
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
~1.9 1-1-1-1 25.0% 50.0% 75.0%
2.0~2.9 4-1-1-1 57.1% 71.4% 85.7%
3.0~3.9 3-0-0-2 60.0% 60.0% 60.0%
4.0~4.9 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
5.0~6.9 1-0-1-1 33.3% 33.3% 66.7%
7.0~9.9 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
10.0~14.9 0-4-1-14 0.0% 21.1% 26.3%
15.0~19.9 0-2-0-7 0.0% 22.2% 22.2%
20.0~29.9 1-0-2-19 4.5% 4.5% 13.6%
30.0~49.9 0-1-1-19 0.0% 4.8% 9.5%
50.0~99.9 0-0-1-37 0.0% 0.0% 2.6%
100.0~ 0-0-1-46 0.0% 0.0% 2.1%

Check2内枠も先行馬も過信は禁物

 外回りの2200mや2400mに比べ、直線も短ければ1コーナーも近い内回りの2000m。コースとしては内枠や先行馬有利という印象もある。しかし、競馬道GT8による脚質別成績では、過去10年の連対馬20頭中15頭が「差し」で2頭が「追込」。また、枠番別でも6枠3勝、7枠2勝に加え、8枠5連対に5枠4連対。このレースにかぎれば、決して先行馬や内枠が有利とは言えない傾向で、昨年も2桁馬番も2頭が馬群の中~外から差してきている。もちろん、遅い流れになれば前残りもあるだけに、展開の読みが重要。コースから受ける印象だけで内枠や先行馬を狙うのは危険だ

【脚質別成績(過去10年)】
脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
先行 2-1-1-26 6.7% 10.0% 13.3%
差し 7-8-7-79 6.9% 14.9% 21.8%
追込 1-1-1-38 2.4% 4.9% 7.3%
【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 3着内率
1 1-1-0-18 5.0% 10.0% 10.0%
2 1-0-3-16 5.0% 5.0% 20.0%
3 1-1-3-15 5.0% 10.0% 25.0%
4 0-0-0-20 0.0% 0.0% 0.0%
5 1-3-0-16 5.0% 20.0% 20.0%
6 3-1-1-15 15.0% 20.0% 25.0%
7 2-0-2-26 6.7% 6.7% 13.3%
8 1-4-1-24 3.3% 16.7% 20.0%

Check3「サンデーの孫」は不振!?

 サンデーサイレンス産駒は01年以降で【2.2.1.28】。創設以来の全成績では【2.2.1.47】連対率7.7%と、サンデー産駒としては相当な不振と言える成績しか残せていなかった。そんな傾向を受けてか、近年出走が増えた「サンデーサイレンスの孫」も過去10年では、07年ダイワスカーレット(父アグネスタキオン)、09年レッドディザイア(父マンハッタンカフェ)の2頭が優勝したのみ母の父サンデーサイレンスも【0.1.3.13】と勝利がない。2着には父の父、母の父合わせて10年で6頭が食い込んでいるものの、1着候補として狙うには少々気になるデータではある。ディープインパクト産駒も加わった今年以降、傾向に変化が出てくるのか注目される。

【祖父サンデーサイレンスの成績(過去10年)】
父馬名 成績 勝率 連対率 複勝率
アグネスタキオン 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
マンハッタンカフェ 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
ダンスインザダーク 0-2-0-5 0.0% 28.6% 28.6%
ゼンノロブロイ 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
ロイヤルタッチ 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
スペシャルウィーク 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
フジキセキ 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
アドマイヤベガ 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
ステイゴールド 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
エイシンサンディ 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
タヤスツヨシ 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
トーセンダンス 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
ネオユニヴァース 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
(母父サンデーサイレンス) 0-1-3-13 0.0% 5.9% 23.5%

Check4ローズS組なら好走馬

 前走レース別ではトライアル・ローズS組が連対馬20頭中16頭(8勝、2着8回、3着2回)と他を圧倒。他は、オークスからの直行馬2勝、クイーンSと海外組が2着1回ずつと、大きな差がある。特にローズS組では好走馬が強く、この組で3着以内に入った18頭のうち15頭はローズSでも3着以内だった。残る3頭中2頭はスティルインラブ(ローズS5着)、アパパネ(同4着)と春二冠を制し、このレースで牝馬三冠を達成した馬。よほどの強豪以外は、ローズS組なら好走馬が狙いとなる。07年以降は、本番とはコース形態が大きく異なる阪神外回り1800mになったが、この4年でも1、2着馬8頭はすべてローズS組で、このうち6頭が同3着以内馬だった。

【前走ローズS出走の好走馬(過去10年)】
馬名 秋華賞 ローズS
人気 着順 人気 着順
01 ローズバド 2 2 1 2
02 ファインモーション 1 1 1 1
サクラヴィクトリア 3 2 3 2
03 スティルインラブ 2 1 1 5
アドマイヤグルーヴ 1 2 2 1
ヤマカツリリー 8 3 5 2
04 スイープトウショウ 2 1 2 3
05 エアメサイア 2 1 2 1
ラインクラフト 1 2 1 2
06 フサイチパンドラ 4 3 2 3
07 ダイワスカーレット 2 1 1 1
レインダンス 7 2 3 3
08 ブラックエンブレム 11 1 4 15
ムードインディゴ 8 2 9 2
09 レッドディザイア 2 1 1 2
ブロードストリート 3 2 5 1
10 アパパネ 1 1 1 4
アニメイトバイオ 6 2 4 1

第59回 府中牝馬ステークス(G2)

10月16日(日) 東京競馬場 芝1800m

 牝馬限定の重賞として長い歴史を誇る府中牝馬ステークスが行われる。エリザベス女王杯のステップレースという位置づけだが、最近の牝馬のトップクラスは天皇賞(秋)やジャパンカップを目指すため、このレースに出走することがあまりなく、レースのレベルはそれほど高くはない。最近10年では08年の勝ち馬ブルーメンブラットが、続くマイルチャンピオンシップに勝利してG1馬となった。このレースを使ってエリザベス女王杯に挑んだ馬は、02年ダイヤモンドビコー、04、05年オースミハルカ、08年カワカミプリンセスがいずれも2着だった。そんな府中牝馬ステークスの傾向を探ってみる。
2010年10月府中牝馬S(G2)

写真:競馬ブック

 昨年牝馬3冠を達成したアパパネがここから始動。どのような競馬を見せるか。重賞2連勝中のイタリアンレッドは3連勝を狙う。オークスを勝った後、不振に陥っているサンテミリオンの復活にも期待したい。
  2戦続けて3着と惜しい競馬が続いているアニメイトバイオは、そろそろ勝利を掴みそうだ。朝日チャレンジCで勝ち馬と差のない競馬をしたレディアルバローザ、クラス慣れが見込めるエオリアンハープも侮れない。
  ウェディングフジコフミノイマージンセラフィックロンプスプリングサンダーら休み明けの勢の仕上がりは果たして。

【府中牝馬Sの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アースシンボル 牝6 55.0 ○ ○
  アスカトップレディ 牝4 55.0 ○ ○
アニメイトバイオ 牝4 55.0 田 辺
アパパネ 牝4 57.0 蛯 名
  イタリアンレッド 牝5 55.0 中 舘
ウェディングフジコ 牝7 55.0
エオリアンハープ 牝5 55.0 石橋脩
  オウケンサクラ 牝4 55.0 丸 山
  コロンバスサークル 牝5 55.0 ○ ○
サンテミリオン 牝4 56.0 三 浦
  スプリングサンダー 牝4 55.0 ○ ○
  セラフィックロンプ 牝7 55.0 宮崎北
  ダイワジャンヌ 牝6 55.0 的場勇
  トゥニーポート 牝4 55.0 吉田豊
  フミノイマージン 牝5 55.0 太 宰
  ブロードストリート 牝5 55.0 藤 田
  プティプランセス 牝5 55.0 武士沢
  レインボーダリア 牝4 55.0 ○ ○
  レディアルバローザ 牝4 55.0 ピンナ
 

Check1固い決着が多いが、ここ2年は大荒れ

 1番人気は【3.2.2.3】で複勝率が7割と、荒れるイメージの強い牝馬限定の重賞のわりに結果を残している。4、5番人気が過去5年で5勝と半数の勝ち星を挙げている。オッズ別だと7.0~9.9倍が【2.2.2.4】で複勝率が6割とハイアベレージだ。
  これまで二ケタ人気や単勝30倍以上の人気薄はまったく出番がなかった。しかし、09年にレジネッタ(11番人気、単勝46.5倍)が3着、10年にセラフィックロンプ(14番人気、単勝61.2倍)が2着と、ここ2年は人気薄が穴をあけ、3連単が2年連続で42万馬券になっている。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-2-2-3 30.0% 50.0% 70.0%
2 1-1-3-5 10.0% 20.0% 50.0%
3 0-3-1-6 0.0% 30.0% 40.0%
4 3-1-1-5 30.0% 40.0% 50.0%
5 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
6 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
7 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10~ 0-1-1-62 0.0% 1.6% 3.1%
【オッズ別の成績(過去10年)】
オッズ 成績 勝率 連対率 複勝率
2.0~ 2.9 2-2-2-1 28.6% 57.1% 85.7%
3.0~ 3.9 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
4.0~ 4.9 1-1-2-3 14.3% 28.6% 57.1%
5.0~ 6.9 2-2-1-12 11.8% 23.5% 29.4%
7.0~ 9.9 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0%
10.0~14.9 1-1-1-12 6.7% 13.3% 20.0%
15.0~19.9 1-1-0-6 12.5% 25.0% 25.0%
20.0~29.9 0-0-1-12 0.0% 0.0% 7.7%
30.0~49.9 0-0-1-22 0.0% 0.0% 4.3%
50.0~99.9 0-1-0-24 0.0% 4.0% 4.0%
100.0~ 0-0-0-27 0.0% 0.0% 0.0%

Check2中心は4、5歳馬で6歳以上はいらない

 3歳馬は同日に秋華賞があるため、ほとんど参戦してこない。6歳馬は23頭出走して、好走したのは10年2着のセラフィックロンプのみ。09年の1番人気カワカミプリンセスや10年の1番人気ニシノブルームーンなども敗れている。好走馬のほとんどが4、5歳で、どちらかというと4歳馬が優勢だ。

【年齢別成績(過去10年)】
年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
4歳 6-4-8-44 9.7% 16.1% 29.0%
5歳 4-5-1-48 6.9% 15.5% 17.2%
6歳 0-1-0-22 0.0% 4.3% 4.3%
7歳以上 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%

Check3クイーンS組の4歳馬を信頼

 前走はクイーンSを使った馬が出走馬、好走馬共に多い。クイーンS組の内訳では4歳馬が【4.2.2.7】で複勝率53.3%と高いのに対して、5歳馬は【1.0.0.13】と散々な結果になっている。

【主な前走レース別の成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
クイーンS 5-2-2-24 15.2% 21.2% 27.3%
ポートアイランドS 1-1-1-3 16.7% 33.3% 50.0%
新潟記念 1-1-0-7 11.1% 22.2% 22.2%
ヴィクトリアマイル 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
目黒記念 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
西宮S(1600万下) 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
マーメイドS 0-2-2-12 0.0% 12.5% 25.0%
小倉記念 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
関屋記念 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
福島テレ 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
金鯱賞 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
福島牝馬S 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
三面川特別(1000万下) 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
北九州記念 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
ポプラ特別(1000万下) 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
オールカマー 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
京成杯オータムH 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%

Check4逃げ先行有利、追い込みならオークス好走組

 東京の芝コースは直線が長いが、1800mという距離はスローペースになることが多く、追い込みが決まりづらい。逃げ馬は【1.1.2.6】と4割が馬券圏内に粘っている。
 10番手以下は【1.2.3.47】で、馬券に絡んだのはのべ6頭。03年2着ローズバド(オークス2着)、06年3着ディアデラノビア(オークス3着)、08年3着&09年2着ベッラレイア(オークス2着)、09年3着レジネッタ(オークス3着)で、09年1着ムードインディゴ以外はすべてオークスで馬券圏内に好走していた

【4コーナー通過順位別成績(過去10年)】
4コーナー通過 成績 勝率 連対率 複勝率
1番手 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
2番手 3-2-0-12 17.6% 29.4% 29.4%
3番手 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
4~6番手 2-5-2-25 5.9% 20.6% 26.5%
7~9番手 3-0-3-28 8.8% 8.8% 17.6%
10番手以下 1-2-3-47 1.9% 5.7% 11.3%

第46回 デイリー杯2歳ステークス(G2)

10月15日(土) 京都競馬場 芝1600m

 1966年にはじまり、何度か条件が変更された2歳重賞。97年以降は現在と同じ、京都競馬場の芝外回り1600mを舞台に行われている。これまで将来性豊かな馬が数多く出走しており、最近の勝ち馬からは03年のメイショウボーラー、07年のキャプテントゥーレ、10年のレーヴディソールなどが、その後G1馬になっている。このレースに敗れた馬でもその後、出生することが多く、02年のエイシンチャンプ、04年のショウナンパントル、10年のグランプリボスなどは暮れの2歳G1を奪取している。そんなデイリー杯2歳Sの傾向を探ってみる。
2010年10月デイリー杯2歳S(G2)

競馬ブック

 登録頭数は少ないが、好メンバーが揃った。ハイレベルな新馬戦では敗れたが、続く未勝利戦を勝利したカイシュウタビビトが登場。新馬戦を好内容で快勝したゲンテンにも期待。
  野路菊Sを制したダローネガ、フェニックス賞を勝ったメイショウハガクレ、小倉2歳S2着のマコトリヴァーサルら楽しみなメンバーが集まった。

【デイリー杯2歳Sの出走予定馬】
競馬道 馬 名 性齢 斤量 騎手
  アウヤンテプイ 牡2 55.0 尾 島
  アルベルトバローズ 牡2 55.0 藤 田
カイシュウタビビト 牡2 55.0 丸 山
  クラレント 牡2 55.0 小牧太
ゲンテン 牡2 55.0 福 永
  シンゼンレンジャー 牡2 55.0 飯 田
ダローネガ 牡2 55.0 岩 田
  トミーバローズ 牡2 55.0
マコトリヴァーサル 牡2 55.0 武 豊
  メイショウダビンチ 牡2 55.0 北村友
メイショウハガクレ 牡2 55.0 川 田
  ヴェアリアスムーン 牡2 55.0 ○ ○
 

Check31番人気を軸に7~9番人気が妙味

 1番人気は【6.1.1.2】と高いレベルで安定している。4着以下が2頭いるが、04年のエイシンヴァイデンはハナ差で4着、07年のマリエンベルクは8着と大敗しているが、単勝4.4倍の押し出された人気だった。オッズ別だと単勝2.9倍以下が【6.2.1.1】でほぼパーフェクト。10番人気以下は全滅だが、7~9番人気は5頭が馬券に絡んでおり、このあたりが狙い目。

【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 6-1-1-2 60.0% 70.0% 80.0%
2 0-3-2-5 0.0% 30.0% 50.0%
3 2-3-1-4 20.0% 50.0% 60.0%
4 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
5 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
8 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
10~ 0-0-0-37 0.0% 0.0% 0.0%

Check21800m以上の新馬か未勝利を勝った馬が強い

 前走は新馬戦と未勝利戦が多くを占めており、それ以外ではオープン特別の野路菊Sが目立っている。この3レースのトータルが【8.7.6.54】で、馬券対象馬の7割を独占している。前走を距離別で見ると、このデイリー杯2歳Sよりも長い1700~2000mが【5.3.4.13】で複勝率が5割近くと好成績。小倉2歳S(1200m)【1.0.0.7】、ききょうS(1400m)【0.1.0.12】などの距離延長組は、不振だ

【主な前走のレース別成績(過去10年)】
前走レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
新馬 3-4-1-15 13.0% 30.4% 34.7%
未勝利 3-1-3-26 9.1% 12.1% 21.2%
野路菊S 2-2-2-13 10.5% 21.1% 31.6%
小倉2歳 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
カンナS 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
新潟2歳S 0-1-1-7 0.0% 11.1% 22.2%
函館2歳S 0-1-1-2 0.0% 25.0% 50.0%
ききょうS 0-1-0-12 0.0% 7.7% 7.7%
札幌2歳S 0-0-2-0 0.0% 0.0% 100.0%
兼六園 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
クローバ 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
【前走の距離別の成績(過去10年)】
前走距離 成績 勝率 連対率 複勝率
1000~1300m 3-1-1-29 8.8% 11.8% 14.7%
1400~1600m 2-6-5-55 2.9% 11.8% 19.1%
1700~2000m 5-3-4-13 20.0% 32.0% 48.0%

Check31戦1勝馬の過信は禁物

 キャリア別の成績では、4戦以上の馬は成績がよくない。この時期にたくさん出走している馬というのは、勝ち上がるのに苦労した場合がほとんどで、精鋭が揃うこのレースでは厳しい。だが、キャリア1戦の馬も【2.4.1.11】とそれほどよくない。1戦1勝でこのレースに使うというのは、結構自信があるはずだが、過去10年で2頭しか勝っておらず、期待ほどの成績は残せていない。キャリア2~3戦あたりが無難に好走している。

【キャリア別成績(過去10年)】
キャリア 成績 勝率 連対率 複勝率
1戦 2-4-1-11 11.1% 33.3% 38.9%
2戦 4-2-3-27 11.1% 16.7% 25.0%
3戦 4-3-3-31 9.8% 17.1% 24.4%
4戦 0-1-2-18 0.0% 4.8% 14.3%
5戦 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
6戦以上 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

Check4休み明けで人気がない馬が狙い目

 前走からのレース間隔は、詰まっていると凡走する可能性が高くなる。連闘か中1週の厳しいローテーションだと【0.0.2.22】と成績がよくない。中9週以上は11頭おり、2、3番人気がそれぞれ1頭ずつで残りは人気薄だったが、【1.2.2.6】と人気以上の結果を残している。

【レース間隔別の成績(過去10年)】
間隔 成績 勝率 連対率 複勝率
連闘 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
中1週 0-0-2-20 0.0% 0.0% 9.1%
中2週 1-2-1-14 5.6% 16.7% 22.2%
中3週 3-3-1-26 9.1% 18.2% 21.2%
中4~8週 5-3-4-29 12.2% 19.5% 29.3%
中9週以上 1-2-2-6 9.1% 27.3% 45.5%